どうもお久しぶりです、Zicoです。
ちょうど二日前に巫鏡杯の予選が全て終了しましたが、いかがお過ごしでしょうか?恥ずかしながら、私はTRPGが楽しくてあまり遊んでいないというのが実情です。
~ここから言い訳タイム~
以前Twitterで書いた恐社兜の記事は、社兜の切札がかなり無味である*1ことが判明し、筆が止まっていました。
さすがに予選の直前にガチの記事を書くのも少し下品かなあ、という気持ちになり、微妙な状態が続いておりました。
~ここで言い訳タイム終了~
というわけで一通り予選が終わった今、ちょうどいい塩梅の記事として、偽装終幕について書きたいと思います。偽装終幕自体は私の造語(近い意味で同じような単語を使っている方は多いと思います)なので、「それが何を指すのか?」というところから話を始めたいと思います。
最後まで読んでいただけると幸いです。
1. そもそも偽装終幕って何?
便宜上、この記事では偽装終幕を以下のように定義します。
『終幕で勝つという選択肢を残したうえで赤3→紫5→赤3と構想を進め、相手が隙を見せたときに攻撃して相手のライフを削り切ること』
つまり、
・右の最短ルート以外での終幕
・終幕に必要なパーツまで攻撃札にした(≒心理戦で相手をひっかけることを前提にした)構築
といった話はこの記事では考慮しません。ご了承ください。
次に、ビートダウンとして見たときの赤3→紫5→赤3の優秀な点を説明致いたします。
2. 赤3→紫5→赤3と幕を進める利点
終幕をするという観点から見た場合のメリットは、「二回の試練を突破する必要がある代わりに、最短で終幕を迎えることができる」が最も大きいです。『たまゆらふみ』がエラッタされたことで、少ない構想で終幕できることの優位性は更に上がったと言えるでしょう。
対して、ビートダウンとして見たときのメリットはどうでしょうか。色々あると思いますが、私はこういったものがあるのではないか、と考えています。
2.1. カナヱの攻撃札のスタッツ
全体的に幕の値が大きく、『空想』のスタッツが赤3では2/1、紫5では3/1となっています。これは、他の攻撃札と組み合わせると、十分なライフ圧を出せるスタッツと言えるでしょう。
他の幕の進め方を取るとどうしても0/1や1/1の瞬間を作ってしまうので、一巡目の構想達成に使ったあとでも安定して高いスタッツを得られるのはメリットだと思います。
また、紫5では『演出化』も強化され、間合い2で使える2/2という安直に強いスタッツを持つ攻撃札になります。紫5→赤3の1点バーンによるリーサルを組み合わせることができないのは惜しいですが、それでもテンポリードを取って2/1をライフに通していく上で非常に活躍してくれるでしょう。
このように、カナヱの攻撃札のスタッツが安定して高いのが赤3→紫5→赤3と幕を進めることによるメリットその1です。
2.2. 一巡目の『封殺』が輝く
封殺!バイト!
『封殺』というカードですが、赤幕に到達していると展開中に通常札の使用を制限できるようになります。そして、『封殺』展開時の宣言は、『オベリスクの巨神兵』でも何でも現在の幕に関係なく行えます。
したがって、これらを組み合わせることで、
①『封殺』で通常札を宣言
②手番終了時に赤幕に移動
③相手のターンには通常札が封殺されている
という状況を作ることが出来ます。これはヒミカの『ラピッドファイア』やヤツハの『星の爪』などと合わせると結構役に立つことの多い流れです。
そして、上記の流れを一巡目に唯一行えるのが、構想ボードの右側の赤3ルートというわけです。『空想』からダストを作って展開できると流れがスムーズなので、実行するときは意識してみましょう。
このような、ビートダウンとしてのメリットを活かして、急襲的にリーサルを取るのが偽装終幕の基本的な考え方です。
次に、実際の構築がどのようになるのか、具体的な組み合わせも使いながら説明致します。
3. 偽装終幕の構築
基本的な構築は、下記の通りです。自由枠には、基本的にカナヱの横に沿えたメガミのカードを採用します。
空想/脚本化/断行/自由枠A/自由枠B/自由枠C/自由枠D
ほかげきらぼし/はらからのあまつそら/自由枠E
偽装終幕を成立させるうえでカナヱの横に求められるのは、
①構想を進める上で欠かせないカードがそろっている
②攻撃札や攻撃札の使用をサポートするカードが構想を進める際にも役立つ
③余った枠に入れることのできる攻撃札が優秀である
といった特徴を持ったメガミです。これらのなかでも、数字が小さい項目ほど優先順位も高くなります。
では、そろそろ具体的な構築の話に入ろうと思います。
3.1. 鏡面(ヤツハ/カナヱ)
星の爪/昏い咢/鏡の悪魔/意志/空想/脚本家/断行
六葉鏡の星の海/ほかげきらぼし/はらからのあまつそら
終幕の場合は以下のとおりです。
1~2T:『意志』と『空想』で『明転』を達成
3~4T:再構成で『鼓動』を達成
5T:『はらからのあまつそら』で『幻影歩法』『たまゆらふみ』を持ってきて『位置取り(裏)』を達成
6T:『ほかげきらぼし』で『桜飛沫』を達成
7T:『たまゆらふみ』と『六葉鏡の星の海』で『桜飛沫(裏)』、あるいは『幻影歩法』と『ほかげきらぼし』で『位置取り(裏)』を達成
構想のセットには、『脚本化』→『断行』→『脚本化』→『脚本化』or『断行』→『たまゆらふみ』がオススメです。
『鏡の悪魔』は基本的に手札に抱えておき、ライフに当たりそうなときはぶっぱします。その後は生きていればフルリソでターンが回ってくるはずなので、『はらからのあまつそら』から手札の『断行』か『鏡の悪魔』を弾いて、欲しいカードを持ってきます。候補としては、
・『演出化』
・『寄花』+『四葉鏡のわらべ唄』
・『封殺』+『双葉鏡の祟り神』or『あたらよちよに』
などが挙げられます。ここは場況に応じて考えましょう。
自分の保有しているリソースや、盤面の状況によって殴る強さを調節できるのが一番大きなメリットだと思います。その代わり、ヤツハの鏡映と『はらからのあまつそら』による膨大な選択肢が組み合わさるので、リーサル時に最大出力を発揮する難易度は比較的高いと思います。
また、ヤツハの攻撃札のデメリットの都合から、リーサルを取り損ねた場合は基本的に負けます。あくまで終幕を地道に進めていき、相手が終幕ケアで何らかのアクションを起こして守りが手薄になったタイミングで叩き込むのが理想です。
3.2. 兜面(ミズキ/カナヱ)
反攻/撃ち落とし/防壁/制圧前進/空想/脚本化/断行
三重膝丸櫓/ほかげきらぼし/はらからのあまつそら
終幕の場合は以下のとおりです。
1~2T:『位置取り』を達成
3~4T:再構成で『鼓動』を達成
5T:『ほかげきらぼし』で『桜飛沫(裏)』を達成
6~7T:『制圧前進』で『粒立て』を達成
8T:『三重膝丸櫓』『槍兵』と適当な攻撃札を使って『殺陣(裏)を達成』
構想のセットには、『脚本化』→『断行』→『脚本化』→『たまゆらふみ』→『たまゆらふみ』がオススメです。なお、実は上記の構想で回すと使い回しがないので、上振れた場合は『たまゆらふみ』の代わりに『あたらよちよに』を持ってきて『殺陣(裏)』を達成しやすくすることが出来ます。
基本的な考え方は鏡面のページと同じです。『三重膝丸櫓』と『槍兵』があるので、思っているよりは火力が出ると思います。
『はらからのあまつそら』で持ってくるのは基本的に『演出化』と『あたらよちよに』ですが、状況次第では『戦場』を考えてもいいと思います。
構想まわりについては、試練以外については比較的自由度が高いと思います。最初の『位置取り』で『制圧前進』の2前進1徴兵(『槍兵』)を使うと、紫5でもリーサルを取りやすくなるのでオススメです。
打点を追い求めるなら『陣頭』もありますが、さすがに終幕ルートを取るときに悲しくなるのと、『反攻』を強化できる可能性を上げたほうが強い(『盾兵』を切るとザルになるので中盤~終盤は少し苦しい)ので、『防壁』のほうが安定すると思います。
3.3. 恐面(トコヨA2/カナヱ)
畏掠め/詩舞/要返し/風舞台/空想/脚本化/断行
久遠ノ花/ほかげきらぼし/はらからのあまつそら
終幕の場合は以下のとおりです。
1~2T:『空想』と『詩舞』で『明転』を達成
3~4T:『ほかげきらぼし』や再構成で『鼓動』を達成
5T:『ほかげきらぼし』で『桜飛沫(裏)』や、『風舞台』で『位置取り(裏)』を達成
6~7T:『要返し』で『粒立て』を達成
8T:『たまゆらふみ』から『久遠ノ花』で『桜飛沫(裏)』を達成
構想のセットには、『脚本化』→『断行』→『脚本化』→『たまゆらふみ』→『たまゆらふみ』がオススメです。
一見すると打点はなさそうですが、『はらからのあまつそら』から『梳流し』と『常世ノ月』を持ってくることで、
・赤幕二回と『ほかげきらぼし』二回で4点
・『梳流し』で1点
・『畏掠め』で1点
・『久遠ノ花』で1点
・再構成2回で2点
と対応を考慮に入れなければ9点取ることが出来ます。ここに、『断行』からの『鼓動』をケアしたり、フレアを確保するためのアグロ再構成などが噛み合うと、気がついたらライフが全て溶けているという現象を起こすことが出来ます。
終幕についても、もう少しターン数に余裕がある場合は『要返し』を活かして再構成を遅延するという方法も取れると思います。
また、-/1を重ねるという打点のとり方を目指すため、偽装終幕を成立させるために割くスロットを最小限に抑えられるというメリットがあります。
4. 偽装終幕の欠点
ここまで、偽装終幕のメリットと構築についてお伝えしましたが、最後に、偽装終幕を狙う上で注意すべき点をまとめてこの記事を終わりにしたいと思います。
4.1. 従来の終幕構築よりも紙
具体的な構築例を読んでくださった方はお気づきだと思いますが、どの構築も『封殺』が入っていません。理由は単純で、リーサルを取るための攻撃札などを入れた結果、枠が足りなくなったからです。
相手の火力が高い場合は、大人しくビートダウン一本に絞って戦うか、終幕でも気合を入れて特化構築を組みましょう。
4.2. 従来の終幕より不安定
『はらからのあまつそら』は裏の選択肢を用意する上では重要なカードですが、この効果で選んだカードを最初に入れるよりも2フレア浪費していることになります。
また、偽装終幕の構築の場合、リーサルを取るときにフレアを浪費しないプランを取れるように、あらかじめ攻撃の切札を採用することが多く、『たまゆらふみ』は『はらからのあまつそら』で持ってくることが多いです。
そうとなると、一巡目の引きが事故ったときや、山札や手札に妨害をされたときのリカバリー力が減少します。また、相手がフレアなどのリソースを破壊したり、萎縮を撒いてくる相手だったりすると、2フレアの差が重くのしかかってきます。
特に、相手に『封殺』を打たれたときの対応力がかなり減少するので、仮面のハーフミラーの場合は終幕一本に絞ったほうがうまくいきやすいです。
ちなみに、その場合でも『はらからのあまつそら』は相手の『封殺』をくぐり抜けて別の選択肢を作れるカードなので、上手く扱えるようになるとリカバリーしやすくなるのでオススメです。
5. 最後に
偽装終幕についての記事は以上となります。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
たぶん来月とかになれば少しずつモチベが湧いてくると思うので、ご縁がありましたら対戦よろしくおねがいします!
考察の内容の関係の有無を問わず、気になった点やご意見、ご指摘などがございましたら、このブログのコメント欄か、私のTwitterアカウントまで持ってきてくださると、非常にうれしいです。
この記事の画像は「ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME」から拝借したものを使用しております。
URL: https://main-bakafire.ssl-lolipop.jp/furuyoni/na/rule.html
*1:社交のカードを増やすと『ひらりおり』を上手く活かせなくなり、兜のカードを増やすと『天主八龍閣』が活かせない。しかみ、切札枠の余り具合に対して通常札枠はすごく足りない。