君なんかS5と違わない?新爪(サリヤA/ライラ)

 どうも皆さんこんにちは、ライトロード・マZiシャンライラです。嘘です、Zicoです。
 7月ごろからS8-2が始まり、そろそろ3ヶ月が経ちましたが、皆さん楽しんでますか?カード更新によって全体的にメガミのパワーが平準化されたので、各々が好きなメガミを宿しやすい良環境なのではないかと思います。

 今回のカード更新の影響を受けたメガミはかなり多いと思いますが、カードが強化されたメガミのなかで最も目立っているのは、ライラではないかと個人的には感じています
 ライラのカード更新は「『風雷撃』に適正距離1が追加された」という一見すると些細なものでした。しかし、これにより、かつてからライラの課題だった「『風雷撃』の脆弱性によるリーサルの不安定さ」がある程度は解決したといえるでしょう

 今回は、そんなライラに『Steam Cannon』の更新が入ったサリヤAを添えた、新爪(サリヤA/ライラ)について記事を書こうと思います。ライラが相方に求める要素を満たした、非常にシナジーのある二柱となっております。最後まで読んでいただけると嬉しいです。

S5、実は3年以上前らしいですよ。

1. 新爪の強み

 まず初めに、ライラの相方という観点でサリヤAが優れている点をご説明します。

1.1. 序盤の動きと帯電解除が両立する

 私は爪Xについて評価するときに、どれぐらいのタイミングで『風雷撃』を3/2以上にできるかを考えます。
 『風雷撃』を3/2以上に育てて間合い2に着地できれば、そこからは『獣爪』でクロックを刻みながら『流転爪』で『風雷撃』を戻し、最後は『雷螺風神爪』でリーサル……といったように、ライラ単体でも火力面は解決できます。
 以前は『風雷撃』の適正距離が2のみだったので心もとない側面がありましたが、今回のカード更新により、ライラ単体での完結性は向上しました。

 このような前提を踏まえると、一巡目から帯電解除の手段を持つメガミは、ライラの相方として非常に適正が高いといえます。
 対して、後ろで使用するカードがない組み合わせは「宿しと前進で間合い2に着地→相方のカードを使用→風雷撃を使う」という手順になってしまいます。これだと、相手の主張を先に受けてから後手に回る場面が多くなり、あまり強くありません。
 サリヤAはその点において、一巡目にTransFormするまでの間に『BlackBox NEO』『Turbo Switch』『Steam Cannon』『BlackBox NEO』と最低でも4回の帯電解除を行えます。

 大抵の場合は『BlackBox NEO』をTransFormした次のターンに使用するので、その後に『Waving Edge』などを使えばこの時点で『風雷撃』は3/2です。
 たしかに、ゲーム序盤から風雷ゲージを稼ぐだけなら『呼び声』でもできます。しかし、それに加えて、中盤以降に間合い2に着地してからも動きを歪めずに使用できるカードを持つメガミは、意外と多くありません。
 その点、サリヤAは2回目のTransFormでも『BlackBox NEO』『Steam Cannon』は使うでしょうし、『Turbo Switch』は相手のリーサルの妨害として、非常に有効に機能します。

 このように、帯電解除と強い立ち回りを両立できる点が、新爪の強みその1です。

1.2. オーラを増やすリソースを得られる

 ライラの相方を考えるうえで、手札を伏せて纏う機会を減らすことは極めて重要です。ライラの得意なゲーム展開は、強力な攻撃札(≒『風雷撃』)を絶えず使っていく(≒『流転爪』で山札に戻す)ことで、テンポ・アドバンテージを稼いでいくことです。
 ライラのカードを伏せて攻め手を緩めたり、相方のカードを伏せて帯電解除が遅れる(≒リーサルを取れるターンが遅くなる)展開は可能な限り避ける必要があります。

 このような点を意識するうえで、非常に役立つのが『Form:DEVA』の常時効果『Phi-Cycle』です。

 これにより、相手に攻撃された返しに纏いやすくなりますし、カードの効果によって後ろに下がられた場合でも前進し直しやすくなります。

 絶え間なく湧いてくるリソースによってライラの主張を押し付け続けられる点が、新爪の強みその2です。

1.3. 大技を避けるための対応がある

 一般的に、一気にリーサルを取る手段は
・スタッツの大きな攻撃札をライフに通す
・ライフ受けできない攻撃を複数回当てる
の2つに大きく分けられます。最近の完全戦環境ですと、前者の典型例が『ゆらりび』で、後者の典型例がシスイの『ハドマギリ』を絡めた連続攻撃でしょうか。

ちなみに、組み合わせるとすごく強い。お得だなあ()

 ライラは、後者の主張に対しては『円環輪廻旋』によって連続攻撃を妨害できるので、ある程度は耐性を有しています。しかし、ライラは使用条件の厳しい『風魔天狗道』以外のステップ対応も、オーラを増やせるような対応も持たないため、前者のような主張は苦手です。
 つまり、ライラで対処できる範囲を広げようとする場合、相方に優秀な対応札を持っていることは非常に重要です。そのような観点で見ると、サリヤAは『Turbo Switch』という非常に優秀な対応札を持っています。

 以前は、造花結晶の回復手段が乏しかったため、『Turbo Switch』で対応すると返しのターンに『Waving Edge』や『Shield Charge』を使えなくてリーサルを逃すケースが存在しました。しかし、『Steam Cannon』が更新されたことで、最近はそのようなリスクもかなり低くなったと思います。

 連続攻撃は『円環輪廻旋』、大技は『Turbo Switch』でケアという盤石の布陣を敷ける点が、新爪の強みその3です。

1.4. 間合い2→1に移動できる

 ライラができるテンポ奪取の1つに、間合い1に潜るというものがあります。ライラは間合い1でも全ての攻撃札を使用できるため離脱が不要であり、相手にのみ離脱のリソースを強要できます。
 この特徴は以前からありましたが、カード更新前は『風雷撃』が間合い1で使用できなかったため、どちらかと言えばライラAでよく見られる立ち回りでした。
 いずれにせよ、今回のカード更新でライラも間合い1に潜る動きが強くなりましたが、ライラオリジンには『暴風』がありません。そのため、その主張を押しつけるには他の手段が必要です。
 『風走り』は確かに間合い1を踏める手段ではあります。しかし、間合い3へ離脱するリソースが必要で、直接的には盤面に影響を与えないという点から間合い1に潜る手段としてはあまり強くはありません。したがって、上手く間合い1に潜るには、そのような手段を持った相方を添えなければなりません。

 新爪において、その際に役立つのが『Waving Edge』です。狙い目は相手がフルリソース(手札4枚+集中力2)になる直前のターンで、そこで間合い1に潜ると、相手は攻撃のために離脱が必要で、将来的な纏いの回数を減らせます。加えて、間合い1スタートから『Turbo Switch』や『円環輪廻旋』で前に動くと、相手は手札を伏せて離脱する必要があり、さらに攻め手が薄くなります。

 『Waving Edge』による間合い2から1への移動で、相手に離脱を強要してリソースでマウントを取れるのが新爪の強みその4です。

2. 構築

 ここからは、具体的な新爪の構築についてご説明します。

 新爪はビートダウン1本の二柱である(と私は思っている)ので、構築の主張は1パターンだけです。今回は最もオーソドックスな構築を紹介したあとに、各カードの採用基準などを説明します。

2.1. テンプレ構築

Waving Edge/Steam Cannon/Turbo Switch/Quick Change/獣爪/風雷撃/流転爪
BlackBox NEO/雷螺風神爪/円環輪廻旋

 1. 新爪の強み で説明した強みをすべて織り込んだ構築です。ゲーム序盤はサリヤAのカードで風雷ゲージを稼いで、間合い2に着地してからはライラの攻撃札を軸にゲームプランを組み立てます。

 一巡目の動きは、
・1T目に1宿しから『BlackBox NEO』
・2T目に『Turbo Switch』で騎動後退して『BlackBox NEO』再起
・3T目に『Steam Cannon』から纏い宿しで『BlackBox NEO』で『Form:DEVA』にTransForm
でほぼ確定です。無理に自分から前進せずに、安全な状態でのTransFormを意識します。

 二巡目以降は、盤面状況を見ながら2回目のTransFormを狙っていきます。
 相手が間合い3~4でターンを返してくるのであれば、集中力で間合い2まで前進してライラの攻撃札も使いながら
・『BlackBox NEO』
・『Waving Edge』or『Turbo Switch』で『BlackBox NEO』再起
・『Steam Cannon』or『Quick Change』から『BlackBox NEO』で『Form:KINNARI』にTransForm
という手順でのTransFormを狙います。
 『Form:KINNARI』へのTransFormはマストではないので、『Form:NAGA』にTransFormして『風雷撃』などで与えたフレアを破壊しても良いですし、『Quick Change』に『Form:KINNARI』を埋めて2/2の攻撃札として使っても良いです。

 二巡目以降のメイン打点は『Waving Edge』『獣爪』『風雷撃』です。3/1でクロックを刻みながら、相手の攻撃は『Phi-Cycle』を活かすためにも可能な限りオーラ受けして、複数枚使わせることを意識しましょう。

 リーサルでは基本的に『風雷撃』と『雷螺風神爪』を使います。ここで『Quick Change』を抱えておけると、
・前の攻撃がオーラ受けされたら『Form:ASURA』の『Sigma-Drive』で3/2をライフに通す
・相手のライフが1になったら『Form:NAGA』の『Gamma-Ray』で相手の山札を0枚にする
といった具合で、相手の受け方に合わせたリーサルを狙うことができます。

 とにかく、新爪で意識しておいて欲しいのが、「きれいなTransForm≒勝利」という点です。この構築で必要なTransFormは、最初の『Form:DEVA』だけです。帯電解除さえ出来ていれば『Waving Edge』とライラの攻撃札で打点は十分に足りているので、綺麗にTransFormするよりもライフリードをしっかり取ることを意識しましょう。

2.2. カード評価

 最後に、構築を組み替える際の参考にしていただけるように、新爪における各カードの評価を解説します。

2.2.1. サリヤAの通常札

Burning Steam
 離脱不要がライラの強みなので、適正距離が3~5のこのカードは基本的に使わない。相手の得意間合いと適正距離が重なっている場合は、攻撃札として採用する。

Waving Edge
 適正距離とスタッツがライラの攻撃札と非常に相性が良い。新爪としては100%採用する。

Steam Cannon
 TransFormするうえでの必須パーツであり、100%採用する。かつての新型は一巡目に『Roaring』で集中力を追加で払うか『Quick Change』をオーラを納に展開することでしか造花結晶を3→4にできなかったので、このカードが更新された影響は非常に大きい。
 『Waving Edge』で間合い1を踏んで手番を返して、相手が離脱すると次のターンは間合い3より後ろで始まるので、このカードを使うための離脱が不要になる。
 攻撃札なので打ち消される可能性があるのがネックだが、個人的には打ち消されても、ゲームを後ろに倒して再構成で引き直せばいいと思っている。

Shield Charge
 下記のブログにあるように、このカードの本質は後退札だと思っているので、間合い1にいることが強い新爪にはあまり採用しない。あと、このカードを『Waving Edge』から使っていると『Turbo Switch』用の造花結晶確保が苦しい。
 フレアを破壊することに意味がある場合と、このカードを採用しないといけないぐらいダメージレースが熾烈になりそうであれば採用するかもしれない。

kochiyamy3.hatenablog.com

Roaring
 新爪の主張とは一貫しているが、『Waving Edge』と『Turbo Switch』に加えてこのカードを採用するとさすがに造花結晶が足りないと思う。
 一巡目の折衝が重要な相手であれば『Turbo Switch』の代わりに採用してもいいのかもしれないが、そのような相手はこのカードをケアして集中力0で手番を返すはずなので、結局妨害できているリソースは『Turbo Switch』と同じでは……?という気持ちになる。概ね「『Turbo Switch』でよくね?」となるので私は入れない。

Turbo Switch
 一巡目のTransFormのパーツ兼、ライラの不足しがちな防御力を補ってくれる非常にお得なカード。後がなくなった相手は基本的にこのカードのケアを切ってぶっぱしてくるので、そのときに死なないためにも基本は採用する。

Quick Change
 TransFormは『Steam Cannon』と『Turbo Switch』で完結しているので別に必須ではないが、あると細かい部分で安定感が増すカード。基本的には再構成直前に『Form:KINNARI』を埋めて2/2の攻撃札みたいに使う。もちろん、2回目以降のTransFormに繋げるために使用しても良い。
 リーサル時には、構築紹介で述べたように相手の受け方を見てから『Form:ASURA』と『Form:NAGA』の都合の良い方を埋めたりする。

2.2.2. ライラの通常札

獣爪
 実は必須パーツではない。振ればライフ1点なので基本的に採用するが、相手のレンジロックが厳しそうな場合などはこのカードを抜いて『風走り』などを採用しても良い……かもしれない。
 ほとんどの場合では、このカードよりも『流転爪』の方が『風雷撃』を山札に戻せるという点で優秀だと思う。

風雷撃
 新爪の場合『風魔招来孔』や『天雷召喚陣』を99%採用しないので、このカードは99%採用される。令和の『紅刃』は適正距離1~2で振れるなんてお得だなあ。(『紅刃』も令和のカード定期)

流転爪
 『風雷撃』を採用するのであれば、『風雷撃』を山札に戻せるこのカードも99%採用される。別に必ずしもこのカードで『風雷撃』を対象に取る必要はなく、レンジロックが厳しい相手なら『Burning Steam』、カムヰ対面では相手に離脱を強要できる『Waving Edge』といったように、相手と盤面を見て臨機応変に選んだほうが強い。

風走り
 相手の得意な間合いが4より後ろであれば採用する。新爪として特別なシナジーがあるわけではないので、進んで採用するカードではない。
 余談だが、『Waving Edge』で間合い1を踏んだ返しに離脱されると造花結晶を燃焼した直後の間合い3以降になるので、他の爪Xよりは使いたい場面は多いのかもしれない。

風雷の知恵
 基本的に『天雷召喚陣』で使うカードなので、『天雷召喚陣』をやらない新爪では採用されない。

空駆け
 基本的にレンジロック対策として採用するカードだが、新爪は『Thallya's Masterpiece』という使いやすい間合い操作手段があるので、このカードは採用されない。

呼び声
 新爪は一巡目から帯電解除ができ、何よりTransFormのために忙しいのでこんなカードを使っている余裕はない。

2.2.3. サリヤAの切札

BlackBox NEO
 サリヤAの主張の根幹であり、100%採用する。帯電解除のためのカードとして非常に優秀だが、他の切札を使用するフレアが残っていないと本末転倒なので使いすぎ注意。
 終盤では『Turbo Switch』と返しに『Waving Edge』を使用するための3つは造花結晶を持っておきたいので、このカードを使って上手く調整したい。

OMNIS-Blaster
 基本的に2/2以上として使いたいが、新爪は2回目以降のTransFormが安定しないので、『円環輪廻旋』の方が安定して仕事してくれる印象がある。
 シンラとかクルルみたいな『円環輪廻旋』が対応として不要そうな相手であれば、リーサルの足しになるので採用して良いかもしれない。

Thallya's Masterpiece
 本質的には2枚目以降の『風走り』をデッキに増やしてくれるカード。
 便利なカードではあるが、この切札を採用すると『円環輪廻旋』か『雷螺風神爪』が抜けるので、動きが全体的にシビアになりがちではある。相手が中距離だからといって手放しでは採用せず、普通の『Burning Steam』や『Sigma-Drive』だけでは主張が足りないか考えてから採用を検討した方がいい。

Julia's BlackBox
 基本的には造花結晶が0のときにこのカードで、『Form:DEVA』、次のターンに『Form:ASURA』か『Form:KINNARI』と2ターン連続で2回のTransFormをするためのカード。
 かつては造花結晶を3→4にする手段が全体的に渋かったので採用の余地があったが、『Steam Cannon』が更新された現在では相対的に価値が下がったと思う。
 また、新爪は一巡目でDEVAに変形してリソースを得たい二柱なので、実質的に造花結晶を使い切れないと『Form:DEVA』になれないこの切札とは相性が悪い。切札の枠もカツカツなので、この切札を採用するケースは基本的にないと思う。

2.2.4. ライラの切札

雷螺風神爪
 使いやすい攻撃切札で、『風雷撃』と適正距離も重なることから、他に採用しないといけない切札がなければ採用する。
 このカードの効果と『風雷撃』のスタッツを踏まえると、帯電解除は可能な限り後ろに引っ張った方が強い。(今度、別に記事を作成する予定)

 とりあず、新爪においては
・サリヤAの攻撃札を『流転爪』で山札に戻す場合
・『BlackBox NEO』が再起する場合
以外は帯電解除を保留にして、『風雷撃』のスタッツと『雷螺風神爪』の効果を選べる状態にしておいた方が強い。

風魔招来孔
 新爪の場合、『BlackBox NEO』を用いて風雷ゲージを稼いでいくことになるため、多くのフレアを要求されるこのカードは相性が悪い。
 一般的に、このカードを採用する目的は
・『風魔纏廻』で『雷螺風神爪』を1ターンに2回使ってリーサル力を高める
・『風魔天狗道』で『月影落』『ゆらりび』などの大型切札を避ける
の2パターンが考えられる。
 しかし、前者は『BlackBox NEO』にフレアを費やすために消費が重く、普通に動くとフレアが足りないことが多い。単純に瞬間火力を上げるだけなら、リーサルの直前ターンに『Quick Change』で『Form:ASURA』を埋めた方が安定すると思う。後者も、『Turbo Switch』がほとんど同じ役割を果たしてくれるので微妙。

3. 実際の構築(vsカムヰ/シスイ)

 最後は、私が完全戦三拾一捨の大会で実際に組んだ構築について説明いたします。
 この大会では、1~3戦目の全てで新爪が返ってきましたが、1戦目が最も新爪の強みを発揮したマッチングだったのでピックアップしました。

 マッチングは新爪(傘)vs剣鋸(爪)でした。新爪は1.4. で述べたように間合い1で優位を取れることが強みであるため、間合い1での攻撃手段が豊富なライラをBANしました。

 剣鋸は非常に攻撃力が高い組み合わせですが、間合い0~1に潜られると攻撃とオーラの両立が難しくなります。
 剣鋸自体にオーラを増やす手段はそれなりにありますが、『散華刃』『反乱撃』は間合い2~3への離脱が必要で、『血晶乱流』は間合い1ではほとんど仕事をしません。加えて、『金屑纏い』フレア裂傷も『獣爪』『Waving Edge』という裏目があるので難しいです。

 このような点を踏まえて、「継続的に間合い1に潜り、相手の攻め手を薄くする」という方向性で構築を考えます。この時点で『Waving Edge』と使い回すための『流転爪』は確定で、『風走り』も、序盤に剣鋸の得意な間合い(2~3)を駆け抜けて間合い1に着地するために採用します。*1
 次に、剣鋸の攻撃(特に『紅刃』)を避けるために『Turbo Switch』を採用します。また、剣鋸のリーサルは概ね「手札1枚=1~1.5点」程度という感覚があったので、伏せ離脱を強要するために『円環輪廻旋』も採用します。
 また、剣鋸は一気にライフダメージを受けると『ハドマギリ』以外でフレアを吐きづらく、『ウバラザキ』再起が難しいという弱点があります。カード更新前は『理』である程度は誤魔化せましたが、カード更新後はこの弱点がより顕著です。*2この点を踏まえて、『Waving Edge』『獣爪』『風雷撃』『雷螺風神爪』あたりを絡めて一気に4点程度のダメージを与えることを目標に据えます。したがって、これらのカードの採用も確定です。
 最後にTransFormの必須パーツである『Steam Cannon』『BlackBox NEO』を採用すれば完成です。TransFormは一巡目の『Form:DEVA』着地はマストで、以降は一気にダメージを稼げそうなら『Form:KINNARI』も検討するつもりでした。

 最終的な構築は、以下のとおりです。

Waving Edge/Steam Cannon/Turbo Switch/獣爪/風雷撃/流転爪/風走り
BlackBox NEO/雷螺風神爪/円環輪廻旋

 桜花決闘は概ね想定通りに進行します。
 一巡目は、2.1. で述べた立ち回りで『Form:DEVA』にTransFormして、相手に間合い4を踏まれないように意識して動きます。

 二巡目は、『風走り』で一気に駆け抜けて間合い1に着地します。それからは『Waving Edge』も絡めて継続的に間合い1を維持して、離脱する相手に対してこちらは『Phi-Cycle』で集中力を得ることでテンポ・アドバンテージを稼ぎます。
 途中で『Waving Edge』『獣爪』『風雷撃』で一気に4点のダメージを与えたことで、『ウバラザキ』の使用回数を減らして間接的に自分のライフを守ることに成功します。それ以降は、『Turbo Switch』と『円環輪廻旋』を構えながらライフリードを維持して危なげなく勝利できました。

4. あとがき

 以上が新爪の記事になります。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

 新爪は、お互いの不足な点(爪が求めるリソースと大技耐性・新型が求める攻撃力)を補い合っている、非常に使いやすい二柱です。更新されたカードを試してみるのにうってつけの二柱だと思います。
 私はいい感じの三柱目を見つけられなかったのでボツにしてしまいましたが、新型が好きな方はぜひともベストフィットな三柱目を探してみてください。もちろん、使っていて非常に楽しい二柱なので、フリプでもおすすめです!

 考察の内容の関係の有無を問わず、気になった点やご意見、ご指摘などがございましたら、このブログのコメント欄か、私のTwitterアカウントまで持ってきてくださると、非常にうれしいです。
 この記事の画像は「ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME」から拝借しております。

URL: https://main-bakafire.ssl-lolipop.jp/furuyoni/na/rule.html

*1:中盤以降も、『棘縫い』で間合い1から3に動かれたときの返しに使う可能性がありますし、最悪、手札を伏せて纏う必要があるときに使えるだろう、という見通しを立てていました。

*2:これは余談ですが、新爪は3/1でクロックを刻む性質から『尸』に強く、テンポを取る戦い方からオーラを厚く持って初めて仕事をする『アブダグイ』にも強いです。『桑畑志水の死に所』についても、『雷螺風神爪』でフレアを調整してケアできます。