花入門におすすめ!旗花(ホノカ/ヤツハA1)

 こんにちは、Zicoです。

 昨日、晩夏の大決闘祭が終わりました。参加した皆さんはもちろん、SNSなどで大会の様子を見ていた方々も楽しめましたか?

 ちなみに、私は参加者として現地にいました。これまで、TwitterやDiscordでしか面識のなかった遠方のミコトにエンカできて非常に楽しかったです。結果?大会レポの記事がないところで察してください。
 今回は、私がこのシーズンで最も練習した薙旗花(サイネ/ホノカ/ヤツハA1)から旗花(ホノカ/ヤツハA1)の記事を書きます。

 旗花については、以前の薙旗(サイネ/ホノカ)の記事で、

旗花はやることがほぼ1パターン(この旗の名の下に→星の爪→深淵の大口→突撃霊式でしばく)

と書きましたが、これは偽証でした。『煽り殺陣』で手札に戻して、なかったことにさせてください。
 言い訳をすると、私のヤツハA1に対する知見が更新され、旗花はホノカのユニークなカードでヤツハA1の主張を補強できる、非常に面白い二柱だとわかりました。

 これから、ヤツハA1の動きに焦点を当てながら、旗花の構築と立ち回りについて解説していきます。最後まで読んでいただけると幸いです。

1.旗花の強み

 はじめに、旗花の強みを3つ紹介します。

1-1.四季めぐとのシナジー

 旗花において最も象徴的なのは、『四季はまた廻り来る』(以下:四季めぐ)とのシナジーです。

 まず、ヤツハAの完全態のカード(『星辰の鉤爪』など)は追加札という領域に置かれています。

桜花決闘の準備の際に『徒神』ヤツハを宿しているプレイヤーは、カード番号が「NA-16-yatsuha-A1-N-1-Ex1」「NA-16-yatsuha-A1-N-2-Ex1」「NA-16-yatsuha-A1-N-3-Ex1」「NA-16-yatsuha-A1-N-4-Ex1」「NA-16-yatsuha-A1-N-5-Ex1」「NA-16-yatsuha-A1-N-6-Ex1」「NA-16-yatsuha-A1-N-7-Ex1」であるカードを<追加札>に表向きで置く。
出典:『新幕 桜降る代に決闘を』 総合ルール p.44

 したがって、『徒寄花』『八葉鏡の徒桜』の効果でヤツハA1のカードを完全態と入れ替えるとき、『四季めぐ』を未使用に戻すことができます。

 しかし、「『四季めぐ』は所詮1纏いだし、繰り返し使えても微妙では?」と感じている方もいるかもしれません。詳細は、立ち回りの項で解説しようと思います。

1-2.対話拒否のリーサル

 旗花のリーサルで役立つ攻撃札に『星の爪』『深淵の大口』『突撃霊式』『この旗の名の下に』の4枚があります。

 『星の爪』は3/2というスタッツに対応不可(通常札)を持っているので、『雅打ち』『Turbo Switch』『防壁』といった優秀な対応札を無視してライフダメージを稼ぐことが出来ます。

 『この旗の名の下に』(以下:この旗)は適正距離の広く、消費も4フレアと軽めです。そのため、ステップ対応に強く、『深淵の大口』の前後の任意のタイミングで使用できるので鏡映を合わせやすいです。

 『深淵の大口』と『突撃霊式』は対応不可なので、この2枚を同時に使用するだけで簡単に2点リーサルを取れます。鏡映を合わせるコツは、自分のオーラが多いときは『深淵の大口』から使用し、少ないときは先に『突撃霊式』で相手のオーラを減らすことです。

 相手に対応されにくい3/2の攻撃札をたくさん持っているのが、旗花の強みの1つです。

1-3.ホノカの出張性能の高さ

 ヤツハA1の基本的な構築に「ヤツハA1の通常札を5~6枚、相方の通常札を1~2枚入れる」というものがあります。(ちなみに、これは某ふるよにうま男に教えてもらった構築で、私が発案者ではありません)
 これは『徒寄花』を軸にした構築で、4枚以上を安定して完全態に入れ替えられます。

徒寄花を許すな(某ミコトリスペクト

 『徒寄花』を採用することで十分な打点を確保でき、優秀なヤツハA1のカードを活かしやすくなります。

 また、『徒寄花』はライフをゲーム外に飛ばせるので『星辰の鉤爪』『盟約』のフレアを奪う効果を補強できます。

 (これは鏡のあくまで私の主観ですが、)相手のフレアを減らすことで相手の使える切札を減らし、相手の動きの幅を狭められます。

 ここまで前置きが長くなってしまいましたが、この項で最も伝えたいのは「ホノカには優秀な出張カードがある」ということです。具体的には『精霊式』『桜の翅』『桜花のお守り』の3枚です。

 『精霊式』は『突撃霊式』を作るときの必須パーツです。

 『桜の翅』はレンジロックや緊急回避で使います。特に、次のターンにリーサルを取られなかったら『徒寄花』の破棄時効果で勝利できるときに使えると強いです。

 『桜花のお守り』は『決意』で打ち消しづらい相手の「3/X」や「-/X」の攻撃のなかに、どうしても打ち消したいものがあるときに採用します。

 したがって、ヤツハA1の通常札に、相手に有効なホノカの通常札を1~2枚(まれに3枚)入れた構築が、旗花のスタンダードとなります。

2.旗花の基本構築

 ここからは、旗花の基本構築を2つ紹介します。構築のコンセプトをふまえながら以降の文章を読んでもらえるとわかりやすいと思います。

2-1.徒寄花ビート

精霊式/星の爪/昏い咢/幻影歩法/意思/契約/寄花
この旗の名の下に/四季はまた廻り来る/八葉鏡の徒桜

 個人的には、旗花で一番強いと思っている構築です。相手のオーラとフレアを妨害しながら『徒寄花』の準備を進め、終盤に『徒寄花』と『突撃霊式』『この旗の名の下に』『深淵の大口』で一気にリーサルを取ります。

 この構築の難しいところは、
・アグロ再構成で完全態を作るかの判断
・完全態にするカードの選択
・『四季めぐ』による山札調整
・『深淵の大口』の鏡映を揃えるための盤面作り
・『決意』で相手の攻撃を打ち消すための盤面作り
・リーサル方法の判断
・再構成でトップ『徒寄花』を狙うかの判断
だと思います。つまり、相手の構築・引き・立ち回りを理解して、数歩先の立ち回りを意識する必要があります。

 その代わり、プレミをしなかったときの出力は非常に高く、旗花対面を検討していない相手にはほぼ確実に勝てます。仮にしっかり対策をされていても、引き勝負ぐらいに持ち込めることは珍しくありません。

 確定枠は『昏い咢』『幻影歩法』『寄花』と切札で、準確定枠が『精霊式』と『決意』です。雑に眼前構築すると完全態のカードの効果が刺さらないこともあるので、採用意図は明確にしましょう。

2-2.短期決戦ビート

精霊式/桜吹雪/指揮/星の爪/昏い咢/鏡の悪魔/幻影歩法
この旗の名の下に/満天の花道で/八葉鏡の徒桜

 私が最初期に組んだ構築です。
 『満天の花道で』(以下:『満天』)でオーラを誤魔化しながら攻撃札を引き撃ちし、適当なタイミングで3/2をたくさん振ってリーサルを取ります。

 相手の火力が高くて『徒寄花』では間に合わなさそうなときの構築になります。『四季めぐ』ではなく『満天』になっているのは、毎ターンオーラを増やすことで、全力札の『鏡の悪魔』や『本当の怪物』を使いやすくするためです。

 構築の幅は狭いですが、相手の得意な間合いが4よりも後ろのときは『鏡の悪魔』を外してもいいと思います。

 扱う難易度は非常に低いですが、正直に言うとあまり強くないのでオススメしません。

3.旗花の立ち回り

 次に、旗花の回し方を解説します。旗花は非常にアドリブの要素が強い二柱なので、今回はその要因である完全態カードと『四季めぐ』の使い方に注目して解説します。

3-1.完全態カードの評価

 はじめに、完全態カードの紹介と交換の優先度・使ううえでの注意点などを説明します。

3-1-1.星辰の鉤爪(星の爪)

 『徒寄花』ルートの開拓によって評価が180°変わったカードです。スタッツが3/2から2/1と弱体化した代わりに、攻撃後効果の矢印が反対になりました。

 かつては、リーサル時の火力が下がることを嫌って作りませんでしたが、現在は『徒寄花』によるリーサルが再評価され、相手のフレアを奪ってゲームを遅延できるこのカードも選択肢に入っています。

 相手のフレアが増えると展開が加速し、準備に時間がかかるヤツハA1側が不利になりやすいので、『徒寄花』ルートのときは『星の爪』を使用せず、手札から『星辰の鉤爪』と交換しましょう。
 作るタイミングとしては、間合い3~4で自分のオーラが空いている状態でターンが返ってきたときがオススメです。交換してから即打ちすることで、『決意』や『徒寄花』を手札に抱えやすくなります。

 あと、このカードの役割は「相手のフレアを奪うこと」であって「自分のオーラを増やすこと」はオマケであるという意識が重要だと思います。離脱してこのカードを振るよりは、このカードと離脱のリソースで2纏いしたほうがオーラは増えますからね。(もちろん、『幻影歩法』があるときは話が別です)
 あと、リーサルを取る瞬間だけは『星の爪』のほうが強いのも事実なので、少し慣れてきたら、『徒寄花』でライフダメージを稼ぐために必要な完全態カードの枚数も考慮して、どちらのほうが勝てそうか考えてみると練度が上がると思います。

3-1-2.深淵の大口(昏い咢)

 強いカードです。

 鏡映の計算を間違えた相手に3~4点のライフダメージを与えることが出来ます。このカード自体は対応不可なので、このカードをしようする前のアクションに手を打たないといけないところが、特に強い点だと思います。

 そのため、このカードが山札に入っているという情報だけで相手に"手を打たせる"ことができます。相手の動きの幅を狭められるので、なるべく早めに作りたいです。
 『昏い咢』と『深淵の大口』だとリーサルの取りやすさが段違いなので、遅くても『徒寄花』でライフダメージが入り始めるまでには交換しましょう。

 基本的には、オーラとライフorフレアの2鏡映を狙うことになると思います。これは、旗花は積極的に『四季めぐ』を使うため、ライフ鏡映だとフレアが相手よりも少なくなりやすいからです。同じ理由で、フレア鏡映だとライフが揃っていないことが多いです。

 このカードを使うときは「このカードをライフに通すことが勝利ではない」という意識を持ちましょう。鏡映を増やすために手札を伏せると、+1/+1のためにカードを表で使用する機会を失っていることになります。纏いや前進であればオーラが増えるので構いませんが、後退や宿し*1をするのは基本的に弱い行為だと思います。

 このカードをオーラに当てることで、相手に纏いを強要してゲームを遅延して『徒寄花』を使いやすくなります。また、相手の宿しの妨害にも繋がります。4/3以上として使用し、オーラに当てることを狙ってみてください。

3-1-3.本当の怪物(鏡の悪魔)

 (振れたら)強いカードです。

 ライフ受けの効果がヤバすぎるので、大半はオーラ受けになると思います。そのため、基本動作以外でオーラを増やす手段を持たないメガミに対して圧力をかけることができます。

 『四季めぐ』で山札を調整しながら、相手が攻撃しないでターンを返してきたときに使えるように準備しておきましょう。
 もしもこのカードがライフに通る状況で『鏡の悪魔』を抱えていた場合は、再構成のライフを無償にして『徒寄花』メーターを+1できるので、積極的に交換しましょう。

 欠点は、全力札なので対応されたときの頓死をケアしなければならない点と、このカードを刺したい上手い人ほどこのカードが上手く刺さらないというジレンマを抱えているという点です。

 個人的には、対応札の枠の兼ね合いからこのカードと『星辰の鉤爪』は片方だけの採用だと思っています。安定性は前者のほうが高いですが、後者は間合い1や2でも使用できて上ブレも起こせるので、ゲーム展開を桜花決闘の時点で予測してどちらを採用するか決めましょう。

3-1-4.幻影連携(幻影歩法)

 個人的には、完全態の前後で「あまり価値変わってなくね?」と感じるカードです。

 要は、集中力の代わりに2/1攻撃がもらえるようになった『幻影歩法』です。体感としては、序盤は『幻影歩法』の方が『深淵の大口』の圧力をかけられるので強く、中盤以降はオーラと集中力が余ったときに暇をつぶせる『幻影連携』のほうが強い印象があります。

 欠点としては、2/1攻撃に合わせて対応札を使われる可能性があるところです。特に、このカードに『虚偽』を合わせられると『突撃霊式』が振れなくなるので気をつけましょう。

ヤバいことしか書いてない

3-1-5.決意(意思)

 0/X、1/X、2/Xのキーカードに対して使いやすい対応札です。

 『徒寄花』ルートを取る場合は基本的に採用されるカードですが、相手に鏡映をズラされると打ち消せないという欠点があります。個人的には、ライフ鏡映が合う1巡目に相手の攻撃札を打ち消して、中盤に適当な攻撃を打ち消すことがこのカードの役目だと思っています。

 例外は『たぐりよせ』『脚本化』といったオーラへのダメージが1以下で打ち消したい攻撃札がある場合です。この場合は、『四季めぐ』を使ってでも早く引き直すか検討しましょう。

お前の脚本化、数字小さくない?

 また、捨て札にこのカードがあって、再構成によってライフ鏡映を合わせながら『徒寄花』メーターを増やせる場合は、このカードを引くためにも積極的に再構成したほうが強いと思います。

3-1-6.盟約(契約)

 『徒寄花』ルートの開拓によって再評価されたカードその2です。これ単体では打点にならないことがネックでしたが『徒寄花』を入れたら全て解決しました。

 旗花はフレアが増えても余るので、『深淵の大口』が5/4になってライフに入るとき以外は下の効果を使います。

 対応として構えてオーラ上限を増やすような使い方をしてもいいですし、他に手札に抱えておきたいカードがあれば相手のフレアを奪って暇つぶしもできます。

 自分のフレアが相手よりも2つ以上少ないときは、『契約』と同じ効果になるので、完全態にする優先度が下がります。『四季めぐ』で自分のフレアを減らして条件を達成できる場合もあるので、他の選択肢もあるときは気をつけましょう。

 ……実は両矢印なんですねこれ。(編集していて気が付きました)

3-1-7.徒寄花(寄花)

 「4以上」という重い条件でも、使ってみたらすごく強かったカードです。

 これまでの完全態のカードに足りなかった打点を補い、対応札が妨害に専念しながら相手に走ることを強要できます。

 このカードのおかげで、一定以下の火力しか持たないメガミに有利をとれます。また、山札の底に戻る効果によって『四葉鏡のわらべ唄』『完全論破』といった妨害札もかわせます。

 欠点を挙げるなら、このカードでライフダメージを稼ぐには基本的に3回の再構成*2が必要で、アグロを狙ってくる相手には採用できません。

 ヤツハA1を宿す一番の理由と言っても過言ではありません。採用したほうが強い場合がほとんどです。

3-2.四季めぐの使い方(旗花編)

 次に、旗花の根幹を成す『四季めぐ』の使い方を説明します。

3-2-1.再構成で混ざった決意の早引き

 上述の『たぐりよせ』『脚本化』といった『決意』で打ち消したい攻撃札がある場合に使うテクニックです。

 手札2枚を抱えて、
再構成時に完全態と交換→(『決意』を引けなかった場合に)『四季めぐ』
と動かすことで、60%の確率で即座に『決意』を引き直すことが出来ます。実際は、『守護霊式』などを振れると『四季めぐ』の使用回数が増えるので、さらに確率は高くなります。

 自分が再構成をしたあとに、相手が再構成をした場合に相手が先にキーカードを引かれる確率を計算するとこのようになります。つまり、山5枚再構成をすると、かなり有利な条件で運ゲーを仕掛けられます。

ちょっと手こずったぜ

※計算がガバかったら、こっそり教えてください。

3-2-2.完全態にしたいカードの引き直し

 これは、特に1巡目の3ターン目に役立つテクニックです。相手の動きが想定と異なり、次のターンの再構成で完全態にするカードを変えたくなったときに、『四季めぐ』で手札を交換できます。

 典型例は、相手が『深淵の大口』のケアで前進を拒否したのを見て、『徒寄花』メーターを稼ぐために『盟約』を作りたくなったときでしょうか。あとは、相手が『深淵の大口』の鏡映をずらすために攻撃をしかけてきて、納1で展開できる『寄花』を引きたくなったときにも使えます。

 注意点は、『精霊式』をまだ手札に抱えていた場合は、手札の交換を済ませた後に打つことです。そうすると『四季めぐ』が未使用に戻るので相手の攻撃に対応するという選択肢を持てます。

3-2-3.フレア・オーラの鏡映を合わせる

 『深淵の大口』の鏡映を揃えたいときに使うテクニック(?)で、後退を行う前のオーラ5の状態で『四季めぐ』を使用することで、フレアだけを減らせます。

 ……ちなみにこれをやったことはありません。正直、そんな無駄なことをするぐらいなら、適当に3/2で使用して『四季めぐ』をキープしていた方が強いと思うので……。

3-2-4.徒寄花(~3枚)で未使用に戻す

 これはコルヌ対面の二巡目で特に使うことの多いテクニックです。『四季めぐ』を、
・1回目の再構成
・『守護霊式』を『突撃霊式』に開花
・『徒寄花』(~3枚)の破棄時効果
の3回で未使用に戻せるので『旋回刃』と『ウパシトゥム』*3に対応しやすくなります。ちなみに、裏目は『かじかみ』なので下手に上手ぶって爆発しないように気をつけましょう。

3-2-5.山底の徒寄花(4枚~)の早引き

 『徒寄花』は非常に強力なカードですが、山札に戻った効果を活かすには破棄時に山札を奇数枚にする必要があります。しかし、手札を2枚抱えていても再構成直前に『決意』を対応で使用すると、山札が6枚になってしまいます。

 これに対して、旗花は『四季めぐ』で山札を調整できるので、手札や山札の枚数を考えずに立ち回れます。

 また、山札の底に沈んだ『徒寄花』も引けるのも偉いです。

3-2-6.徒寄花(4枚~)を攻撃札と交換

 攻撃札でリーサルを取りたいとき、山札の底に送られた『徒寄花』を『四季めぐ』で引き直せます。

 普通に『徒寄花』を展開してもいいですが、終盤だと相手に1ターンを明け渡すことになるので、相手が纏いを怠ったときや殴ってリーサルを取れそうなときは『四季めぐ』で攻撃札や移動札を引きましょう。

 このテクニックを活かすコツは、山札の枚数が偶数になるよう意識することです。山底の『徒寄花』を引いたときに残りの山札が0枚だと、状況に合わせて欲しいカードを伏せ札から引けるようになります。

3-2-7.前のターンに伏せた攻撃札の回収

 手札に『決意』や『徒寄花』を抱えたいときに、一旦『深淵の大口』を伏せて、数ターン後に『四季めぐ』から引き直せます。

 これは『突撃霊式』で使うことが多いテクニックで、山札が偶数になるように、『四季めぐ』や『守護霊式』を使ったときに意識する必要があります。

 このテクニックを特に意識するのは『桜花のお守り』を採用したときです。攻撃札はもちろん、『桜花のお守り』と『決意』の両方を手札に抱えて、伏せてしまった『決意』を回収するといった動きもできるので、山札の偶奇は2ターン後までを想像して調整しましょう。

4.実際の構築

 最後は、私が昨日の大決闘祭で実際に組んだ構築について、カードの採用意図などから丁寧に解説しようと思います。

4-1.vs心魂(ユリナA2/ヤツハA2)負け

精霊式/桜の翅/桜花のお守り/星の爪/昏い咢/幻影歩法/寄花
この旗の名の下に/四季はまた廻り来る/八葉鏡の徒桜

 マッチングは旗花(薙)vs心魂(剣)でした。旗花が返ってきたときに短期決戦ビートを組むしかなく、ほとんどの場合は勝たないので素直に剣をBANしました。

 心魂は『見知らぬ世界』から『阿吽』から前進して『問答』を打つ動きが強いので『桜花のお守り』か『決意』を採用を考えましたが、
・一巡目で『深淵の大口』を作りたい
・終盤に打ち消し対応として出力が安定する
の二つの点から『桜花のお守り』を採用しました。

 眼前構築の時点で、
・『守護霊式』『星辰の鉤爪』『幻影連携』を使って1点 ・どこかで『突撃霊式』『深淵の大口』『この旗の名の下に』を使って2点
・『徒寄花』で4点
・『見知らぬ世界』で山札が薄いので、再構成で3点
というプランを立てます。
 したがって、『星の爪』『昏い咢』『幻影歩法』『寄花』『この旗の名の下に』『四季はまた廻り来る』『八葉鏡の徒桜』の採用が確定します。

 残り1枠ですが、『神座渡』や『天音揺波の底力』を緊急回避するために『桜の翅』を採用しました。

 桜花決闘としては、『深淵の大口』を作った後に『阿吽』展開からの『問答』を『桜花のお守り』で打ち消します。その後、前進で間合い2を踏んでから納1の『寄花』を展開し、テンポを取り返します。

 中盤は通常札による殴り合いが続き、お互いに『深淵の大口』がライフに入り、お相手は『神座渡』からの連続攻撃、こちらは『徒寄花』で2点ずつ削り合います。最終的には、残った2~3点を先に取った方が勝つ展開になりました。

 終盤は私が『天音揺波の底力』をケアするために手札を全て伏せて纏い、相手の手札を一点読みしてリーサルを回避します。しかし、前のターンに『深淵の大口』を伏せていたことで打点が足りず、結局は相手のリーサルのほうが早くて負けてしまいました。

4-2.vs騎橇(サリヤ/コルヌ)勝ち

精霊式/桜花のお守り/星の爪/昏い咢/幻影歩法/意思/徒寄花 この旗の名の下に/四季はまた巡り来る/八葉鏡の徒桜

 マッチングは旗花(薙)vs騎橇(銃)でした。

 旗花には『クリムゾンゼロ』による2点リーサルを防ぐカードがないので、ヒミカのBAN優先度は高めです。騎橇は『かじかみ』『霜の茨』を展開した次のターンに4/4『Steam Cannon』をライフに当てる動きが非常に強力です。そのため、『Steam Cannon』を打ち消せる『桜花のお守り』を入れました。

 さらに、コルヌに有効な『四季めぐ』と『守護霊式』のための『精霊式』を採用しました。

 次に、一巡目に3/2『剣の舞』を『決意』で打ち消すために『意思』を採用します。『決意』で自分のオーラをフレアに移すことで、『剣の舞』を2/1にして打ち消しやすくなります。この時点で、初めに作る完全態のカードは『決意』 に決まりました。

 基本的には『桜花のお守り』『四季めぐ』『決意』で相手の打点を止めて『徒寄花』で相手のライフを削るプランを立てます。これで『寄花』の採用も決まり、『幻影歩法』『昏い咢』もまず入れるので、残りは1枠になりました。

 選択肢としては『桜の翅』『星の爪』『鏡の悪魔』『契約』ですが、2/1攻撃が付いていて使いやすい『星辰の鉤爪』のために『星の爪』を採用しました。

 桜花決闘は概ね計画通りに進行し、『Waving Edge』以外のほとんどの打点を止められました。『徒寄花』(~3枚)で『四季めぐ』を上手く閉じながら、準備を進めます。
 最後に、『四季めぐ』で『突撃霊式』と『深淵の大口』を揃え、2点リーサルを取って勝ちました。

4-3.vs騎友(サリヤ/クルルA2)勝ち

精霊式/桜花のお守り/昏い咢/鏡の悪魔/幻影歩法/契約/徒寄花
この旗の名の下に/四季はまた廻り来る/八葉鏡の徒桜

 マッチングは旗花(薙)vs騎友(旗)でした。ちなみに、対戦相手は関西で最もイケメンと名高いラッコさんでした。

 私が知っている騎友の構築は『Roaring』とから『Steam Cannon』と3/2『れーるがん』、あるいは『Alpha-Edge』と『どれーんでびる』でテンポを取ってくる構築でした。
 そのため、前者であれば『Steam Cannon』、後者であれば『Burning Steam』を打ち消すために『桜花のお守り』を採用します。この瞬間だけなら『決意』でも打ち消せますが、『桜花のお守り』だと中盤以降の『Beta-Edge』からの『Shield Charge』も打ち消せそうなのも理由の一つです。

 この時点で『精霊式』『桜花のお守り』『昏い咢』『幻影歩法』『徒寄花』と切札までは確定していたので、残りの通常札を考えます。最終的には、離脱なしで使用できるうえに『Julia's BlackBox』のタイミングに噛み合うと『本当の怪物』で上ブレを狙える『鏡の悪魔』と、一巡目に『Stunt』を打ってしゃがんだ相手をバカにできる『契約』を採用しました。

 相手の『Burning Steam』と『Waving Edge』を『桜花のお守り』で打ち消し、『深淵の大口』でオーラを削りながら『徒寄花』のために完全態を増やします。

 その結果、相手の『Julia's BlackBox』が空いたターンにもライフを7点ほど残せて、次の次のターンに右手を光らせて『鏡の悪魔』をライフに当てます。返しのリーサルは『桜花のお守り』を抱えることで完全にケアして、最後は『徒寄花』と『突撃霊式』『深淵の大口』で残りの4点を取って勝ちました。

5.あとがき

 以上が旗花の記事になります。ここまで読んでくださった皆様に感謝を申し上げます。
 旗花は、『四季めぐ』のおかげで回しやすく、慣れてくると出力も安定してくるので、ヤツハA1の入門として非常にオススメです。

 大規模も終わってオフシーズンになりましたし、旗花の横に好きなメガミを沿えてシーズン7-2の更新を味わい尽くすのも楽しいと思いますよ。
 この記事の内容を使ってヤツハA1に慣れたら、他の花Xも開拓してみてください!

 考察の内容の関係の有無を問わず、気になった点やご意見、ご指摘などがございましたら、このブログのコメント欄か、私のTwitterアカウントまで持ってきてくださると、非常にうれしいです。
 この記事の画像は「ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME」から拝借しております。

URL: https://main-bakafire.ssl-lolipop.jp/furuyoni/na/rule.html

*1:旗花は切札に費やすフレアが非常に少ないので、宿したフレアを使う機会がありません。

*2:一巡目か二巡目で『徒寄花』の破棄時効果を使うと再構成が1回減りますが、引きや相手の動きに左右されるので上ブレの一種だと思います。

*3:『旋回刃』に『四季めぐ』で対応すると、避けられます。また、オーラが1つ空いているときの『ウパシトゥム』に『四季めぐ』で対応することで、即再起を妨害しながら攻撃後効果の凍結を無視できます。

令和の刀薙!?暴れたら意外と勝てるぞ薙旗(サイネ/ホノカ)

 こんにちは、炎天(下)を喰らって殺意がフルバーストのZicoです。今日はブチ切れヒミカ様こと炎……ではなく薙旗(サイネ/ホノカ)の記事を書こうと思います。

 6月の中旬に引っ越しを決意(これはヤツハAのカードではありません)してからふるよには隠居状態で、完全戦3-1を毎週の金土あたりに数戦こなす程度でした。
 そこで使っていた三柱が薙旗花(サイネ/ホノカ/ヤツハA)で、薙花は以下の記事にて既に解説されており、旗花はやることがほぼ1パターン(この旗の名の下に→星の爪→深淵の大口→突撃霊式でしばく)なので、消去法で薙旗についての記事を書くことにしました。

thtfuruyoni.hatenadiary.jp

 薙旗は火力と防御力の調整が効きやすく、どこの間合いでもそれなりに戦えたりと対処できる範囲の広さが魅力的な組み合わせです。
 構築の幅もそれなりにはあると思うので、適切な眼前構築が出来るようになれば、非常に三拾一捨向きの二柱だと思います。ぜひとも、最後まで読んでいただけると幸いです。

1.薙旗の強み

 それでは、薙側の強みについて、具体的なカードと動きを交えて解説していきたいと思います。

1-1.リーサルラインの高さ

 サイネ単体でも『八方振り』『響鳴共振』『律動弧撃』と瞬間火力を叩き出せるカードは沢山ありますが、単純にスタッツの高い対応不可の攻撃である『突撃霊式』と、展開時に自らオーラを剥がすことで八相になれる『指揮』とを合わせることで、さらにリーサルラインを引き上げることができます。
 実際に計算してみると、あくまで対応されないという仮定を設けた理論値にはなりますが『響鳴共振』→『律動弧撃』→『音無砕氷』→『指揮』展開→後退→八相『八方振り』→『突撃霊式』→『薙切り』or『桜吹雪』で8点を取ることが出来ます。

 さすがにこれは机上の空論なので、少しだけ手札と切札の条件を緩めましょう。仮に、『律動弧撃』を『この旗の名の下に』で、かつ『薙切り』や『桜吹雪』を引けなかった場合として妥協しても、なんだかんだ理論値で6点を叩き出すことが出来ます。

 今回の記事タイトルで『令和の刀薙』『暴れたら意外と勝てる』と評した所以は、こういった非常に高いリーサルラインにあります。
 相手の打点が細く、火力が欲しいと感じた場合は前のめりな構築にして暴れましょう。対して、火力よりかは防御力が欲しいと感じる場合には、相手に合った対応札を採用するなどして、眼前構築を見直すようにしましょう。

1-2.幕開け適性が高い

 薙旗の強みその2は「胸に想いを」「両手に華を」「そして新たな幕開けを(以下:幕開け)」のいずれにも、妙な噛み合いを持ってることです。

予防線

 このブログを書いているZicoとかいうヤツは、幕開けを片手の指で数えられる回数しか組んだことのないエアプです。もしも突っ込みどころなどがございましたら、遠慮なく指摘していただけると助かります。

†予防線ここまで†

1-2-1. 幕開けへの個人的評価

 薙旗の強みに入る前に、まずは「胸に想いを」というカードに対する個人的な所感およびそれらのすり合わせから入りたいと思います。
 「胸に想いを」というホノカの切札は、基本的には最終形態でもある幕開けによる毎ターンの攻撃を目的に採用される切札です。

 しかし、幕開けを用意するまでの道のりはそれなりに険しいです。「胸に想いを」から幕開けを用意するまでの手順を細分化すると、私は以下の4つに分けられると思っています。
『胸に想いを』を使用する
「両手に華を」を使用する
「両手に華を」に桜花結晶を5つ乗せる
幕開けを使用する

 また、幕開けを活用するうえでの大前提として『ライフが5以下になる前に用意したい』というものがあります。

 これには2つの理由があります。一つ目は、単純に幕開けを早く用意すればするほどゲーム終了時までに飛ばせる攻撃の回数が増え、それまでに支払ったリソースをペイしやすくなるためです。二つ目は、最も幕開けの火力が高くなりやすいのは、ライフ6から相手の攻撃のライフ受けや再構成でライフを5にして、そこからライフが減少するまでの間だからです。
 具体的に言い換えると、その間に3/3以上の攻撃を作って、かつそれらをライフに通していくことが最も勝利に近づく一手になります。(相手のライフにまで目を通して開花できるようになると、さらに強みを発揮しやすくなりますが、こちらは不確定要素も多いので、変に意識しないほうが無難だと思います)

1-2-2. 幕開け採用のハードル

 これらの話を踏まえて、上記①~③の各フェーズに存在するハードルと、薙旗がそれらに対して有している回答について説明していきたいと思います。

1-2-2-1. ①『胸に想いを』を使用する

 ずばり「3宿し以降のフレアをどこから確保するのか」という問題です。上述したとおり「胸に想いを」は可能な限り早く使用したい切札ですが、桜花決闘開始時にオーラにある3つの桜花結晶を宿しをしたあと、残りの2フレアをどこかから確保する必要があります。

 最も思いつきやすいのは前進してから宿すという方法ですが、これには相手に攻撃札を使用されやすくなるという欠点があります。特に「胸に想いを」を採用した場合の一巡目は基本動作の回数が要求されるためにリソースがなく、相手の攻撃をオーラ受けしづらいです。したがって、安直にこの方法を取ってしまうと相手の先制攻撃を許してしまい、場合によっては幕開けを用意するまでにライフが5を割ってしまう可能性があります。

 これに対してホノカが単体で持っている回答が「精霊式」です。このカードによってダストを作って纏い→宿しとつなげることで、前進せずにフレアを1つ増やすことが出来ます。
 さらに、ホノカの横にサイネを添えた場合の動きとして「衝音晶」を即破棄するという動きがあります。自分のオーラとダストを0にした状態で「衝音晶」を展開することで即座に破棄時効果を解決し、相手が受けたオーラダメージの結晶を即座に回収することが出来ます。

一巡目でお茶を濁すときに使いやすいカードたち

 これらは幕開けに関係なく、薙旗の一巡目の折衝として頻出事項です。具体的な使い方が思いつかないような方(こんな場末のブログにそんな人いる?)は、以下の公式記事と併せて読むと理解しやすいのではないかと思います。

bfpblog.bakafire.main.jp

1-2-2-2. ②『両手に華を』を使用する

 それでは、なんとかして桜花決闘序盤に安全に「胸に想いを」を使用できたとしましょう。その場合、次に立ちはだかるのが「両手に華を」という全力札を使用するタイミングを作るというハードルです。

 ただ、便宜上ハードルという言葉を使いましたが、このカードを使用するだけで2回の纏いが付いてくるので、よっぽど相手のメガミと幕開けと相性の悪くなければこれは難しくありません。
 強いてあげるなら、オーラが0や1の状態からこのカードを使用するのが心細いような状況に備えて、対応札があるとちょっと便利というぐらいでしょうか。サイネには「見切り」を始めとする便利な対応札が豊富なので、持っているという顔ぐらいはしていてもいいかもしれません。

手札なんか伏せまくってるので、握っている顔し得ですよね。

 あと、これは小ネタなのですが、『音無砕氷』の再起条件を参照するタイミングと『両手に華を』で1纏いをするタイミングはターンプレイヤーが任意に選べるので、「オーラ1で『音無砕氷』を再起→『両手に華を』で1纏い」の順番で処理するとオーラ2を構えながら『音無砕氷』を再起させることが出来ます。

 これと同じようなテクニックはユキヒの『かさまわし』、ホノカAの『桜花眩く輝かん』、カナヱの構想ボードなどでも役立つので、「手札制限で手札を伏せ札にする」以外の終了フェイズの処理はターンプレイヤーが任意に選べるということは頭に入れておきましょう。(我田引水?はてなんのことやら)

1-2-2-3. ③『両手に華を』に5つの桜花結晶を乗せる。

 こうして無事に『両手に華を』を使用し、返しに特に全力札の使用を咎められることもなくターンを迎えられたとしましょう。
 さあ5纏いして幕開けを用意しよう……と考えると思いますが、ここで最後のハードルが立ちはだかります。

 それは「纏いを行うためのそのダスト、本当にありますか?」というものです。

 先ほど、「幕開けはなるべく早いタイミングで用意できたほうが強い」という話をしましたが、それは相手も知っている場合が多いです。となると相手は幕開けの用意が遅くなるように妨害しながら動いてくることでしょう。(幕開けを狙う側は、基本動作にリソースを要求され、かつ5フレアを吐き出しているので幕開けが開いて数ターン立つまでは苦しい状況を強いられがちです)

 妨害する方法はメガミに応じていくらでもありますが、全メガミに共通している基本動作で簡単にできる妨害があります。その一つが「『胸に想いを』を開けられた返しに纏いを繰り返してダストを枯らす」というものです。
 単純にダストから『両手に華を』の上に桜花結晶を乗せる行為は基本動作一回分ですが、ダストがなくなると「(適切な間合いに移動する)→攻撃札などでダストを作る→『両手に華を』の上に乗せる」「前進→オーラから『両手に華を』の上に乗せる」といった具合で二回以上の基本動作が必要になります。幕開けの準備が遅れるほど対面は有利盤面で上から動き続けることが出来、ライフを5未満に持っていきやすくなります。

 これに対しての回答が『音無砕氷』です。オーラ0以外の状況でこのカードをライフ受けする人は滅多にいない(あるとしたら、そのままリーサルを取られている)ので、これを対応で使用した瞬間にダストを3つ(2フレア+1オーラ)作ることができます。

 ただ、自分のターンにこのカードを使用する動きはかなり弱いので、なるべく『石突』『八方振り』といった攻撃札からダストを作るようにしていきましょう。

※ちなみに『音無砕氷』ですが、これ一枚で<自/フレア><ダスト>の調整ができるので幕開けパズルの計算で妙な輝きを見せることがあります。余力が出てきたら、そこまで含めて計算できるようになると、拾える勝ちが増えるのかもしれません。

1-2-2-4. ④幕開けを使用する

 これまで幾多の障壁を乗り越えて幕開けにまで開花させることが出来ました。おめでとうございます。

 最後に立ちはだかるハードルは当然ですが「幕開けを利用して桜花決闘に勝利する」というものになります。しかし、これだけを聞いてもいまいちピンと来ませんよね。もう少し具体的な話にしていきましょう。

 幕開けから勝利を手に入れるために必要なことは「最後の2~3点をきっちり削り切るリーサル力」であると思っています。幕開けの攻撃には対応不可がついていますが、それは言い換えると「他の攻撃に対応札を切られる」ということを意味しています。
 また、幕開けの用意までに相応のリソースを支払っていることをふまえると、あまり大きな切札を構えるようなフレアの余裕はないでしょう。つまり、幕開けのリーサルには「手札やフレアといった支払うリソースに対して火力が出る、燃費の良い手段」が求められるというわけです。

 薙旗はこの問いに対して「『響鳴共振』→『突撃霊式』」という回答を持っています。間合い2スタートの状態から「離脱or後退(→宿し)→『響鳴共振』→『突撃霊式』→八相『八方振り』」は現実的なリーサル手段の一つです。特に、幕開けはオーラが5つだと強化されてしまうことからオーラ4でターンを返すことが定石ですが、それに対して『響鳴共振』→『突撃霊式』でライフ2点を取りにいけるのが非常に偉いと思っています。

 ……めっちゃ話が長くなってしまいました。めちゃくちゃ圧縮してまとめるとこんな感じです。気が向いたら、もうちょっとスライドの情報量を増やしたいです。

2. 構築

 お待たせしました。ここからは薙旗の具体的な構築について話をしていきます。

 ぶっちゃけ、ここからが私の一番ブログに書きたかった内容になるので、最後まで読んでいただけるとうれしいです。

2-1. テンプレ構築

 まずは基本的な構築として、紹介するのは「真っ当なビートダウン」と「幕開け」の2つを紹介します。

2-1-1. ビートダウン構築

八方振り/薙斬り/石突/衝音晶/精霊式/桜吹雪/指揮
響鳴共振/音無砕氷/この旗の名の下に

 1-1. で紹介した6点リーサルを狙っていく構築です。

 一巡目の動きですが、先手を取ったときは即破棄『衝音晶』と『精霊式』でお茶を濁しながら相手の攻撃に『薙斬り』で対応するのが理想手です。したがって、マリガンは2T目までに『衝音晶』と『精霊式』、3T目に『薙斬り』を手札に抱えられるようにするように行います。
 『薙斬り』の他に手札を抱えるかどうかの判断は場況によるので一概には言えません。ただ、仮に手札が2枚の状態で奇数再構成になっても、『守護霊式』を『突撃霊式』に開花させながら山札を増やすことで調整できるので、その辺は神経質にとらえる必要はないと思います。

 後手の場合は場合によっては攻撃が振れるようになると思うので『八方振り』『薙斬り』『桜吹雪』あたりが3T目に引けるようにマリガンを狙いましょう。

 この構築では『響鳴共振』から『突撃霊式』を振れるかどうかがリーサルに直結します。たしかに『守護霊式』も強力なカードではありますが、基本的には即座に『突撃霊式』に開花させ、手札に抱えている方が自分からリーサルを取れるようになって強いと思います。

 ゲーム全体のダメージプランしては、間合い2に収束するまでに『八方振り』『薙斬り』『桜吹雪』で1~2点、収束してから『桜吹雪』『守護霊式』や八相『石突』八相『八方振り』で2~3点、再構成で2~3点、残りを『響鳴共振』『突撃霊式』『この旗の名の下に』で削り切るのが理想です。

 『衝音晶』は自由枠です。火力の安定を図るなら『圏域』、ダストができそうなら『無音壁』、上手ぶりたいなら『見切り』なんかを入れてもいいと思います。

 正直、こんな感じの構築が薙旗は一番強いです。理由としては『響鳴共振』『この旗の名の下に』『突撃霊式』で7~8とフレアと手札1枚からオーラ5ライフ2を取ることが出来、早いタイミングでリーサルを狙いにいけるところにあります。一見すると7~8フレアは重そうに見えますが、本来離脱や後退に必要なリソースを『響鳴共振』でごまかせているので、場合によってはフレア4から再構成などでも条件を満たすことができるでしょう。
 これに加えて、『音無砕氷』などサイネの対応札が代用できることで、相手の無茶な攻撃に対してもギリギリで耐えきり、返しに確実にリーサルを取る動きも取りやすいです。

2-1-2. 幕開け構築

八方振り/薙斬り/圏域/衝音晶/精霊式/桜吹雪/指揮
響鳴共振/音無砕氷/胸に想いを

 この構築では、1-2. で散々述べた幕開けを軸に据えた構築です。一巡目は『精霊式』と『衝音晶』で後ろの間合いから保有結晶量を増やして『胸に想いを』を開き、二巡目以降は『八方振り』『薙斬り』『桜吹雪』でダストを作りながら『両手に華を』に桜花結晶を乗せ、幕開けが用意できてからは付与札や『音無砕氷』で各領域の桜花結晶の個数を調整しながら戦っていきます。
 最後には『響鳴共振』からの『突撃霊式』と他の攻撃札も併用して2~3点のリーサルを狙っていきます。

 基本的な動きとしては、
・1T目に1宿し
・2T目に2宿し
・3T目に即破棄『衝音晶』→前進→『精霊式』→纏い→宿し(手札に薙斬り)
・4T目に『胸に想いを』
という流れが理想手になります。(2T目に再構成からフレアを作りに行く動きもあるらしいのですが、私は間合い5に行かないと結局幕開けにはならないと思っているので、最速レベルでは狙わないようにしています)

 幕開けは計算が煩雑なので、この構築を回すときは前日に十分な睡眠をとり、相手の動きを見落として以下のような変なミスをしないように気をつけましょう。
<KY活動>
・ダストの桜花結晶を調整するために、前進ではなく纏いを行った結果『熊介』に当たる。
・フレアを5にするために宿した結果、幕開けライフ受けから『天音揺波の底力』をライフに食らって即死する。

食らったときの記憶だけ、頭に残りがちですよね

2-2.カード評価

 構築の紹介だけだと、柔軟な眼前構築をするには情報が足りないと思ったので、構築を考える参考にしていただけるよう、いつものように薙旗という組み合わせにおける各カードの評価を解説します。

2-2-1.サイネの通常札

八方振り…序盤~中盤は『薙斬り』『桜吹雪』とセットで使用することで打点を確保でき、終盤は『突撃霊式』と一緒に使用することでリーサルに貢献してくれる。どんなに相手が前の間合いで戦ってきそうな場合でも、『響鳴共振』から打点を出すためにこのカードを採用している。
薙斬り…一巡目の折衝をするうえで、相手の攻撃を牽制してくれる(こともある)カード。中距離が得意なメガミが相手の場合、『石突』『守護霊式』『桜吹雪』『指揮』を引き打ちしながらこのカードを手札に抱えられるという意味では相性はそれなりだと思う。(他のメガミだと、手札キープの都合から常には握ってられないときもあるので)
石突…頭がユリナのミコトなのでどうしてもノータイムで採用したくなるが、薙旗が前進に対して強いモチベがあるわけではないので、気がついたら振れなかったこともしばしばある。相手が中距離で浮いてきそうだったら『追い風』を採用して「間合い4でも対応で振れる!」という顔をするのは悪くないと思う。(そういったマッチの場合、『突撃霊式』を作りさえすれば勝ちみたいなことも多く『守護霊式』のために『追い風』採用のモチベが高くなりがち)
見切り…弱いカードでは無いと思うが、環境にいるメガミに対してあまり存在感がない(と少なくとも私は思っている)ので採用したことは無い気がする。薙旗として見たときに、このカードに特別な何かがあるわけではない。
圏域…攻撃札を振るための後退札として雑に使いやすいので、「防御札いらんな~」と思ったときに余った枠にいれるのはけっこうありだと思う。ただ、今は中距離のメガミが多く、敵に塩を送ってしまうこともあるので採用した記憶はあまりない。
衝音晶…冷静に考えて『うまく扱えたら3AP』は破格なので個人的には悩んだらこれを入れている。このカードで相手の焦燥を受からなくして勝ったり、コルヌの『剣の舞』にこのカードで対応してオーラを開けることでライフダメージを減らせたりと、けっこう使い道は多い。あと、全力の攻撃札に合わせると強いことが多く、テンポを取りながら3→4に移動したり先手2ターンや後手1ターン目に即破棄『衝音晶』を構えて『詭弁』や『Steam Cannon』を避けたりもできる。
無音壁…中盤にテンポ札として使っても偉いし、終盤にしゃがみ札として相手のリーサル計算を崩しながら使っても強い。後者にいたっては普通に腹が立つので、国には「袖から『四葉鏡のわらべ唄』を取り出す権利」を認めてほしい。ただ、ビートダウンの構築だと道中でダストができるかどうかが相手に左右されやすく、幕開けの場合はそもそも相手にオーラ圧がない場合が多いので、これを入れなくても勝てるマッチには採用されないことが多いと思う。

2-2-2.ホノカの通常札

精霊式…S7-2の改定でなんかすごく強くなった通常札。『精霊式』は一巡目の折衝で活躍し、『守護霊式』は二巡目以降のテンポの取り合いで活躍し、『突撃霊式』は『響鳴共振』からのリーサルで活躍する。『圏域』や『響鳴共振』から早く『突撃霊式』を作って『神霊ヲウカ』を構えても強いとは思うけど、試したことがないのでわからず。
桜吹雪…普通は攻撃後効果を相手に選ばせる都合から見た目以上に気を使う札だが、横がサイネだと『八方振り』『薙斬り』のおかげで90%前進させてくれるカードになっている。さすがに2/1+1オーラは強いし、割と雑に入れてもええんちゃう?の気持ち。
義旗共振…サイネ対面みたいな、このカードが刺さる相手には入れてもいいのかな……?全力札としては『無音壁』という手強いライバルが居るので、進んで採用することはあまりないと思う。
桜の翅…後ろに下がるなら『圏域』、前に進みたいなら『追い風』があるので、まず採用されないと思う。『神霊ヲウカ』を急いで作るデッキなら入るのかな?『圏域』を入れても『神霊ヲウカ』を作ったら打たないだろうし……。(『圏域』展開の返しに、達人の間合いが上がっていることを利用して間合い4まで離脱すると、薙旗の間合いが5になって『神霊ヲウカ』を打てない)
桜花のお守り…『フルバースト』みたいな、どうしても止めたいうえにサイネではケアできないカードがある場合は、仕方がないので採用する。薙旗としてはこのカードに対してシナジーがあるわけではないので、普通の相手ならサイネの対応札を使うほうが強いことのほうが多いと思う。
指揮…2/1をオーラ受けしまくった相手を嫌な気持ちにさせるカード。普通に使うと、どこまでいっても「1/1を2ターン飛ばせる」というフェアなカードでしかなく、リーサル時に引くと少し悲しくなることもあるが、薙旗だと『律動弧戟』や『音無砕氷』といったオーラ受けを強いるカードが多いことで、リーサル時に単純にライフへの打点を1点底上げできる。また、1-1. でも述べたように、自らオーラを剥がして八相になる動きが(リーサル限定だが)普通に強いので割と入れ得だと思う。欠点があるとしたら、中盤にこれを展開できるようなダストができるかどうかが相手に左右されがちなことぐらいだと思う。
追い風…コルヌやハツミといった「爆速で『守護霊式』を振って『突撃霊式』を作れば相手に圧力をかけられる」みたいな相手には結構入れる。ついでに、副次的ではあるが、このカードを採用すると『石突』を入れても腐りづらくなるというメリット。あと、これは全く試していないので与太話にはなるが、このカードを展開すると、間合い5で『虚偽』をすり抜けて『律動弧戟』を全弾当てることができるので、誰か試したら感想を教えてください。(願望)

2-2-3.サイネの切札

律動弧戟…雑に強いので、相手リーサルラインが低そうだったら入れてもいいと思う。ただ、普通の対面だと、『この旗の名の下に』のほうが便利なことが多いと思うので、このカードを採用するとしたら『律動弧戟』『響鳴共振』『この旗の名の下に』みたいな前のめりの切札にしても怒られない相手とかだと思う。(こうすると、『響鳴共振』ケアでオーラを薄くしてきた相手に後出しジャンケンで†暴れて†リーサルを取ることができる)
響鳴共振…『突撃霊式』によって普通の薙Xよりも価値が高く、相手が間合い2に収束する桜花決闘を望んでいそうな場合はノータイムで採用しても良いレベルの切札だと思っている。また、自分が死にそうなときに相手のリーサルから避難できることもある。(もちろん不利にはなるが、確定負けよりはマシ)
音無砕氷…雑に強く、リーサル時にダメ押しになったりもするので、お互いに攻撃札でビートし合うときは素直に採用してもいいと思っている。ただ、ウツロ対面だと『虚偽』の都合から、いざという時に役に立たないこともあるので抜けることもある。
氷雨細音の果ての果て…宗教。自分がこれを当てることよりも、自分がこれに当たらないように考えたほうがコスパは良いと思う。

2-2-4.ホノカの切札

胸に想いを…1-2. で散々説明したので省略。幕開け算は本当に難しいので、幕開け算検定があったとしても私は信じると思う。
この旗の名の下に…基本的に『律動弧戟』との選択になると思う。個人的には「オーラを誤魔化す系の対応に強い」「『律動弧戟』は『響鳴共振』『音無砕氷』『指揮』で空いているオーラで受けられてしまうので、結果的に1点しか変わらない」「相手のオーラが3や4のときに『響鳴共振』と『律動弧戟』はフレアが足りないが、『この旗の名の下に』だったらフレアが足りるという場面が存在する」といった理由でこっちのほうが優秀だと思う。特にユリナ対面だと「適当な攻撃に切った『衝音晶』破棄→『響鳴共振』→『この旗の名の下に』→『突撃霊式』」とつなげることで、「対応がなければ4点取れて、『浦波嵐』で対応されても八相『八方振り』が準備できて結局4点取れる」という立ち回りが決死の上からぶち抜けて普通に強い。
四季はまた廻り来る…弱くはないのだが、対応札として『音無砕氷』と比べるとさすがに見劣りする。コルヌ対面だったら『音無砕氷』より少ないフレアで『旋回刃』を妨害できるので入れても良いのかもしれない。ヤツハに対しては、相手がちゃんと動くとこのカードは普通にケアされてしまうので『音無砕氷』のほうが対応としては安定すると思う。また、手札を入れ替えようとすると八相から遠のいてしまうのも、個人的にはあまり好きではない。
満天の花道で…ウツロやコルヌみたいな、このカードが順当に刺さるようなメガミが相手であれば、素直に採用すればいいと思う。それ以外だと、相手の攻撃をオーラ受けして八相になっても勝手にオーラが埋まってしまうので微妙に感じてしまう。

2-3. 実際の構築

 最後は、私が完全戦三拾一捨のレギュレーションで薙旗を返され、実際に組んだ構築についてカードの採用意図などから解説しようと思います。

2-3-1. vs笛機(トコヨA1/クルルA1)勝ち

八方振り/薙斬り/石突/圏域/精霊式/桜吹雪/指揮
胸に想いを/響鳴共振/音無砕氷

 クルルAのなかで特に警戒するべきカードとして『だうじんぐ』と『神渉装置:枢式』が挙げられると考え、それらに対してのケアを考えました。

 笛機は『無窮ノ風』と『どれーんでびる』を組み合わせた構築を組むことが出来、それらに対しては「オーラ1を維持する」という方法で『どれーんでびる』の効果は不発にさせることができます。

 それに対しての相手が用意できる裏目が『だうじんぐ』であり、まずは全力札を抜かれないために全力札の採用は避けます。
そして、相手にこちらの攻撃札を抜かれたときにオーラ0の状態からライフを守るために『音無砕氷』は採用します。『指揮』を使われた場合だけが非常に厄介なので、『指揮』を引いたら即展開を意識(手札に抱えると『無窮ノ風』でハンデス→『だうじんぐ』で『指揮』使用が裏目)して、『指揮』を抜かれうる瞬間だけオーラ2の立ち回りを行ってケアします。(再構成トップ『だうじんぐ』は、緑機巧の準備も運によるので、開き直ってケアしませんでした)

 これらを考慮すると、通常札についてはほとんど確定しました。そして、次に考えるのは切札です。前述した通り『音無砕氷』は確定で採用するとして、問題は残りの2枚です。
 本当は『律動弧戟』や『この旗の名の下に』を採用したいですが、上述の八相を維持した立ち回りの最中に『神渉装置:枢式』を使われると負けてしまうので、最終的には相手に使われてもほとんど被害のない『響鳴共振』と『両手に華を』に開花さえさせてしまえば問題なく使える『胸に想いを』を採用しました。(『胸に想いを』よりも『神渉装置:枢式』が先に揃ってしまうと、『胸に想いを』を表にされたときに爆発してしまう)

 ここまでが眼前構築です。桜花決闘の中身については、事前の予想とほとんど変わりなく進行しますが、それはそれとして苦しい状況が続きます。
 結局は『響鳴共振』から『突撃霊式』を打ってライフ回復でゲームを遅延し、相手の引きの下振れを祈ります。最終的には祈りが通じたのでヌルっと勝ちましたが、もしかしたらBANが違っていたかもなあ……という感想を抱きました。

2-3-2. vs銃旗(ヒミカ/ホノカ)勝ち

八方振り/薙斬り/石突/精霊式/桜吹雪/桜花のお守り/指揮
響鳴共振/氷雨細音の果ての果て/この旗の名の下に

 銃旗は『クリムゾンゼロ』から『バックドラフト』で『この旗の名の下に』や『突撃霊式』を4/3で使用して5点リーサルを取りに行く動きが強力です。

 そのため、
①『クリムゾンゼロ』に切れる対応札を採用する
②自分のライフを守り、相手のリーサルを遅らせる
③相手より先にリーサルを取る
の三点を軸に眼前構築を行います。

 最終的には、①に対しては銃旗のリソースが足りないという想定で『氷雨細音の果ての果て』、②に対しては『ラピッドファイア』を打ち消すための『桜花のお守り』、③に対しては『響鳴共振』と『この旗の名の下に』を採用します。
 結論から言うと、②と③については想定からあまり外れてなく、①については『音無砕氷』で十分に勝てそうなので冒険する必要は無かったかな……という感想になりました。『響鳴共振』についても、ちゃんと『音無砕氷』を採用しれいれば後ろ寄せには多少構築が裏目っても相性差でゴリ押せそうで問題なかったです。

2-3-3. vs薙旗(サイネ/ホノカ)負け

薙斬り/石突/無音壁/精霊式/桜吹雪/桜花のお守り/指揮
音無砕氷/胸に想いを/四季はまた廻り来る

 S7-2で薙旗を使って唯一の負け試合、ミラーマッチです。幕開けで八相をさせないように圧力を出しながら『この旗の名の下に』に『音無砕氷』、『律動弧戟』に『四季はまた廻り来る』、八相『八方振り』に『桜花のお守り』を合わせるつもりで眼前構築を行います。
 『桜花のお守り』を採用する都合で手札管理の安定性を高めるために『八方振り』を外して間合い2~3を主戦場にした構築を組みました。

 桜花決闘については『胸に想いを』を使用して『両手に華を』を開けるところまでは順調に進みましたが、以降は手札の攻撃札を使ってテンポを取りたい衝動に駆られ、結論から述べると幕開けにはなりませんでした。
 たぶんこれはプレミその1で、結果的に5フレアの『かさまわし』というかなり弱い動きに切札を割いてしまいました。

 もう一つのプレミは打点不足です。上述の幕開け用意できなかったことに加え、『八方振り』と『突撃霊式』のための後退札の両方を採用しなかったことで、相手にとって都合のいいオーラ受け/ライフ受けを許してしまいました。
 正直『桜花のお守り』を採用するよりかは『八方振り』を採用して、代わりに相手の『八方振り』に対応『薙斬り』を合わせればよいといった具合になりました。幕開けを早く作ろうと『両手に華を』のときに無茶をすると『この旗の名の下に』がライフに通ったりすることもあるので、幕開けへの開花は場況で決めたほうが良さそうでした。

2-3-4. vs薙橇(サイネ/コルヌ)勝ち

八方振り/薙斬り/石突/衝音晶/精霊式/桜吹雪/追い風
律動弧戟/音無砕氷/満天の花道で

 中距離同士の殴り合いになると考え、『八方振り』『薙斬り』『桜吹雪』を採用します。さらに、『突撃霊式』を作ることで相手の動きを歪めて有利が取れると考え、『守護霊式』を安全に振るために『追い風』を採用します。

 あとは、『追い風』を採用しているならどこかで振れる上に、『旋回刃』を消すことにも使える『石突』と、『絶対零度』に合わせる兼『旋回刃』を消す用の『衝音晶』を採用しました。
 切札については、『コンルルヤンペ』に合わせてオーラ受けしたり、単純に防御札として一定の価値がある『音無砕氷』とコルヌに刺さる『満天の花道で』、リーサル手段としては『氷雨細音の果ての果て』に引っかからない『律動弧戟』を採用しました。

 桜花決闘自体は、こちらは『満天の花道で』と『衝音晶』で相手の打点をいなし、こちらも八相になれずに打点が下がるために膠着状態が続きます。
 終盤に『音無砕氷』の切り方を間違えて「相手の見えていないカードが全て前のめりの場合にリーサルを取られる」という盤面を作ってしまいましたが、たまたま切札の噛み合いがこちらに傾いていたので相手がしゃがんだ返しに『律動弧戟』で先にリーサルを取って勝ちました。

2-3-5. vs心鏡(ユリナA2/ヤツハ)勝ち

八方振り/薙斬り/石突/衝音晶/精霊式/桜吹雪/指揮
響鳴共振/この旗の名の下に/四季はまた廻り来る

 概ね出来ることは刀鏡(ユリナ/ヤツハ)と変わらないので、刀鏡対面とほとんど同じ構築をぶつけることにしました。中身は2-1-1. で紹介したビートダウンの構築とほとんど同じで、『音無砕氷』の枠が『四季はまた廻り来る』になっているのは、『問答』で山札を破壊された場合に『守護霊式』を引ける可能性を上げて、リーサルまでに『突撃霊式』を手札に抱えられる確率を高めるためです。

 桜花決闘としては一巡目に『問答』で『八方振り』『薙斬り』『桜吹雪』で打点を取る動きが破壊され、引きが下ぶれて足踏みしていたところに、相手が間合い3で4/2の『神座渡』を使用してきます。それをオーラ受けで返しに『八方振り』がボトムったことにブチ切れながら暴れてリーサルラインまでの打点を稼ぎます。
 返しにお相手も手札5枚から暴れて大怪獣バトルが勃発し、ここで対応が『四季はまた廻り来る』であることに大後悔モウイレンワ状態に突入。

 前のターンに十分な打点を稼げていたので、タコ殴りにされた返しは死に筋を少しでも減らすことに意識を費やします。お相手もオーラ4でしゃがんできたところを、『響鳴共振』→『この旗の名の下に』→『突撃霊式』→で4点取ってリーサルでした。

3. あとがき

 以上が薙旗の記事になります。ここまで読んでくださった皆様に感謝を申し上げます。
 薙旗は、リーサルラインがすごく高く、S7-2で修正が入った質の高いホノカのカードを最大限活かしたビートダウンの構築を組むことが出来ます。タイトルにて『令和の刀薙』という表現をしたように、ユリナを使うことが好きなミコトにこそオススメしたいです!大会でもぜんぜん戦えるぐらいにはパワーの高い組合せなので、様々な横を検討して三拾一捨などで使ってみてほしいです!

 考察の内容の関係の有無を問わず、気になった点やご意見、ご指摘などがございましたら、このブログのコメント欄か、私のTwitterアカウントまで持ってきてくださると、非常にうれしいです。
 この記事の画像は「ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME」から拝借しております。

URL: https://main-bakafire.ssl-lolipop.jp/furuyoni/na/rule.html

(個人的に)この二柱がアツい!心旗(ユリナA2/ホノカ)

 こんにちは、Zicoです。S7-2が始まって先行販売から1ヶ月・一般販売から2週間程度が経ちましたが皆さんはいかがお過ごしですか?全体的にメガミのパワーが均質化されて「このシーズン、何が強いのか分からん!」となっている人も多いのではないでしょうか。

 この記事では、私がシーズン7に入ってから一番回している自信のある二柱、ユリナA2/ホノカ(心旗)の記事を書こうと思います。

 S7-2でカードが更新されたメガミと新しく追加されたメガミを組み合わせた、新鮮味と盤石さの両方を感じることのできる二柱です。最期まで読んでいただけると、めちゃくちゃ嬉しいです!

1心旗の強み

 まずは、心旗という組み合わせの強みについて説明していきたいと思います。

1-1.ホノカと『問答』の相性が良い

 問答というカード、これまでにないタイプの効果で皆さんも「こういう使い方できないかなあ」といろいろ試していると思います。

 私もいろいろ試しましたが、このカードを活かそうとした場合の注意点として、オーラで受けられたときの裏目を用意しておくことが挙げられると感じました。

 このカードの効果でお互いに【後退】を選択できると、『遁術』とほとんど同じ使い勝手に加えて相手の山札も破壊できるので強力です。いわんやユリナA2には『阿吽』もあるので正に鬼に金棒でしょう。
 しかし、この動きを取りたいユリナA2の相方というのは得てして間合い2で使用できる攻撃札が少ないです。つまり、相手がライフ受けする前提で『問答』を使用すると、オーラ受けで後続に繋がらないことがあります。(実際、問答をオーラ受けした場合に後退できるリソースが無いことがバレていたり、【後退】から間合い4で『阿吽』を打たれるリスクを鑑みたりすると、オーラ受けが正着になる盤面は普通にあります)

 これを防ぐための方法は二つあり、一つは「相手にオーラ受けさせるようなリソースの余裕を与えない」で、もう一つは「オーラ受けの裏目を用意する」です。
 典型例はユリナA2/ウツロ(心鎌)でしょうか。『魔食』『遺灰呪』などでリソースを削ればこのカードで後退して『黒き波動』や『刈り取り』に繋げやすくなりますし、オーラ受けには『重圧』や『影の翅』+『刈り取り』といった裏目を用意できます。

 心旗では『指揮』と『この旗の名の下に』を使って後者の方法でいきます。終盤にはライフ受けに【後退】から『突撃霊式』に繋げることもできるのでリーサル時にも腐りません。
 また、旗には状況を選ばずに手札から使えるカードが多いので、相手の再構成を待って手札に『問答』をキープするといった動きも取れます。

 このように、『問答』のテキストを序盤・中盤・終盤と余すところなく使いこなせるのが心旗の強みその1になります。

1-2.ホノカと『阿吽』の相性がいい

 『問答』と一緒にユリナA2のみが使える通常札に『阿吽』があります。最大で3回の2/1を飛ばせるロマンのあるカードですが、私はこのカードをそこまで高く評価していません。

 まず、適正距離3-5で2/1の攻撃は、それだけだとそこまで強くありません。『柄打ち』『石突』『暴風』『守護霊式』『四剣乱刃』など2/1なら間合い2で使用できる攻撃札は沢山ありますし、しかも大体は何らかの効果が付いてきます。
 したがって、間合い2に収束したときに1離脱が必要なうえに効果が特にない2/1は攻撃としてはかなり微妙です。じゃあ後ろで戦うことになった場合は……といっても、多くの場合は2/1だとそれ単体ではライフが取れないのでこれまた微妙です。

 以上より、『阿吽』を採用する場合は最低でも2回は効果発動のトリガーを踏みたいという意識を持つことが重要です。主な解決策としては二つあり、一つは「1/1や1/2、2/2といったオーラで受けたい攻撃を2ターン連続で飛ばす」でもう一つは「相手のターンに対応で攻撃札を使用して効果発動のトリガーを引く」になります。

 前者の方法をとると、リソース負けを嫌った相手が本来ライフに通らない攻撃をライフに受けてくれることもあり、非常に嬉しい気持ちになれます。しかし、これを実現するにはそのような攻撃の手数を増やしてジャムらないような工夫が必要です。
 典型例は心毒の『流転の霞毒』でしょうか。ちなみに心旗は『指揮』が当てはまると思っています。1/1がライフに通ったら机の下でガッツポーズしましょう。(※これを真に受けて酷い目にあっても、一切の責任を負いかねます)

 後者も悪くないです。しかし、相手が間合い2に前進して『阿吽』のトリガーを引いてくると2/1を飛ばせなくなってしまいます。ユリナA2自体は間合い4まで下がることのメリットは少ないうえに、『月影落』が抜けた都合からフレアを打点に変える働きも強くないので「うーん、俺のオーラ5なんだけど宿すのもなあ……」みたいなことになりがちです。
 パッと思いつくのは『音無砕氷』『撃ち落とし』『棹穿ち』などでしょうか。ホノカにも一応『守護霊式』があるので、相手次第ではワンチャン狙えるんですかね?(私にはそこまで上手く行った経験はありません)

 いずれにせよ『指揮』が『阿吽』と相性がいいのは確実でしょう。しかし、少し冷静な人は「ダストそんなに出るの?」と指摘するでしょう。そんなときは『この旗の名の下に』で『阿吽』の納を増やしましょう。そうすると、
・ダストが出るので『指揮』を展開できる。
・2/1を何回も飛ばせればそれだけ勝ちに近づく。
・纏い(+宿し)をすることになっても、『神座渡』で『この旗の名の下に』を未使用に戻したときの燃料になるので無駄がない。(テンポ『浦波嵐』も打てます)
といったシナジーが発揮されます。

 要は、『阿吽』もこれまたホノカと相性が非常に良いということです。

1-3.『神座渡』と相性がいい

 最後がこれです。『神座渡』というカードもこれまた特殊で、これを見た人は『切札を未使用に戻す』『手札の上限が増える』あたりで何かズルいことが出来ないか悪巧みしているでしょう。(?)

 ホノカはこのカードと一緒に使う際に「山札を攻撃札のみにできる」「『この旗の名の下に』という『神座渡』で宿せば辛うじて再利用できる切札を持っている」という二点で優位性を持てます。山札の攻撃札の比率を高めることができれば、手札上限突破によるリーサルライン上昇の恩恵を安定して受けることができます。
 また、『神座渡』で2〜3回ほど宿せば、次のターンに再構成を用いて『この旗の名の下に』に必要なフレアを確保できます。これによって、手札による攻撃に加えて3/2というダメ押しまで可能になります。

 『神座渡』をリーサルの準備札として使う場合は、『突撃霊式』に出来ていると『問答』ライフ受けの裏目を相手に強く意識させることができます。『問答』をオーラで受けてきた場合は、他の攻撃がほとんどライフに通るはずなので『突撃霊式』を振る必要がなくなっているはずです。

 もちろん、テンポリードを取るために使う動きもまあまあ強いです。個人的には、このカードで『満天の花道で』を未使用に戻せると断続的に厚いオーラを構えられるので変な奴ら(暴言)に強く立ち回ることができて楽しいです。

 つまりは、心旗という組み合わせはユリナA2の独特なカードのいずれに対しても噛み合いが非常に良いという特徴があり、これらがそのまま強みに直結しているということになります。

2.構築

 長らくお待たせしました。それでは、ここから(ようやく)具体的な構築の説明に移ります。といっても、「可能な限り攻撃札を多く採用して、相手に合ったカードがある場合は適宜入れ替える」という眼前構築の基本に則った話をするだけですが、まあ見ていってください。

2-1.テンプレ構築

斬/一閃/問答/阿吽/精霊式/桜吹雪/指揮
神座渡/浦波嵐/この旗の名の下に

 心旗の強みを最大限に活かした構築です。序盤に『問答』『精霊式』『桜吹雪』で手堅く立ち回り、ダストが3つ出来たら「阿吽」を展開して『この旗の名の下に』で納を増やします。
 それからは『問答』や『指揮』で『阿吽』の発動条件だけボチボチ達成して、4フレア以上溜まったら「神座渡」から手札6枚+「この旗の名の下に」を叩きつけてそのまま勝ちます。
 もちろん、これは最も上手く噛み合ったときの動きなので、随時盤面に合わせて軌道修正する必要があります。場合によってはダストが満足に作れない場合があるかもしれませんが、そのときは『斬』『問答』でライフをじりじり削ってリーサルをじっくり待ちましょう。
 『浦波嵐』は『神座渡』を打った返しに構えて首の皮を一枚繋ぐことが主な目的ですが、テンポが取れそう(例えば、相手がフルリソースを使った最後の攻撃に切ることで返しにライフがごっそり取れそう、とか)なら柔軟に使っていきましょう。『阿吽』展開中に合わせられると楽しいですが、意識しすぎても動きが歪むので狙う必要はあまりないと思います。

2-2.カード評価

 それでは、次にテンプレ構築のカードや、それを崩して他のカードを入れるケースを解説していきたいと思います。何か気になることがあったら、気軽にツッコミや疑問をぶつけてくださいね。

2-2-1.ユリナA2の通常札

…『この旗の名の下に』や『指揮』のおかげで、余程のことがなければライフに通る。抜いたことなし。

問答…#1で散々説明したので省略。貴重な間合い2でのしゃがみ札であるうえに、これがないとダストが0で間合いが2のときが渋がちなのでしっかり入れよう。

一閃…『阿吽』のトリガーを引けるうえに『神座渡』からのリーサルがレベチなのでこれもやっぱり入れたい。相手のレンジロックが辛そうなら抜くかもしれないが、読みが外れて相手が間合い2を踏んできたときに舐められるのであまり抜かない方がいいと思う。

居合…火力過剰。これがなくても『神座渡』『この旗の名の下に』があるので10点は取れる。個人的に、心旗に限っては『義旗共振』に軍配が上がると思っている。

気迫…入れたことなし。『突撃霊式』は『問答』から打とう。『突撃霊式』を作れば勝ち確定みたいなマッチなら『守護霊式』に乗せてもいいのかな?分からず。

圧気…鎌相手なら入れても良いとは思っているが、最近は鎌の横に間合い5まで逃げられるやつがいることが多いのでやっぱり入れなくていいや、となっている。

阿吽…#1で説明した通り。なるべく採用したいけど相手が間合い0〜1に張り付いてくると思うなら、抜いても良い気がしている。

2-2-2.ホノカの通常札

精霊式…抜いたことなし。中距離なら『突撃霊式』、前なら『守護霊式』が偉いのでとりあえず入れるでいい気がする。

桜吹雪…間合い3自オーラ4でこのカードを使用すると、たいてい阿吽のトリガーを引きながら間合い2を踏ませてくるので少しだけアンチシナジーだと思っている。それでも、『この旗の名の下に』や『指揮』のおかげで大抵はこちらのオーラを増やしてくれるので入れたい。

義旗共振…『阿吽』や『指揮』との相性はそこそこ良いうえに、1回目の再構成を行う前に『守護霊式』をほぼ確実に手札に加えられるので入れたい気持ちはそこそこある。テンプレ構築のなかに刺さらなそうな通常札があるなら代わりに入れてみるのも悪くないかも。

桜の翅…入れない。『突撃霊式』を使いたいなら『問答』を使え!後ろレンジロックには『追い風』があるし、クリンチは『たぐりよせ』とかを『桜花のお守り』で打ち消せば良いので、本当に入れる相手が思いつかない。

桜花のお守り…心旗の対応力の幅広さの一環を担っているカード。1:2交換は弱いが「神座渡」の返しにオーラ回復をサボって暴れた相手はこれでリーサルを止めれば勝てる。お守りを打った返しなのに手札が4枚もあるなんて不思議だなあ。(すっとぼけ)

追い風…一閃や守護霊式が間合い4で打てるようになる。基本的に「問答」の前身で間に合った経験しかないが、†ガチレンジロック†に対面したら入れるかもしれない。(ちなみに、†ガチレンジロック†には『突撃霊式』を作れさえすればかなり勝てるので、そこまで悪い選択肢ではないと思っている)

指揮…#1で説明したので省略。『阿吽』とどちらか片方しか展開できない程度のダストしか出ないと予想するならこっちを抜くかも。ただ、そういう相手には離脱『一閃』もし辛そうなので、開き直って『居合』とか入れた方が勝てるのかな?という疑問もある。

2-2-3.ユリナA2の切札

神座渡…#1で散々説明したので省略。リソースをいじめる相手には【纏い】が偉いし、コントロールには手札上限突破が偉いし、テンポが得意な相手には『浦波嵐』が2回打てるのが偉い。

浦波嵐…3フレアでオーラ2点軽減かつ2/-は終端とはいえかなりコスパの良い部類だと思う。ただ、対応がこれだけの場合の防御力はマジで焼け石に水なので過信は禁物。終盤はしばしば『問答』で山札が無くなっているので、これによって相手のオーラを0や1にして焦燥でリーサルになることが結構ある。

浮舟宿…相手がコルヌやウツロなら入れることが多い。これがあると突撃霊式を無理矢理後退から打ってもある程度までは誤魔化せる。

天音揺波の底力…これを入れて勝ったことが記憶に1回しかないので入れない。(ちなみにこれは情報戦)真面目な話をすると、『月影落』と違って間合いが広いことが強みだったが、その強みは『神座渡』と真っ向衝突するのでさすがに向かい風だと思う。

2-2-4.ホノカの切札

胸に想いを…上手く扱えないので入れない。『問答』や『阿吽』 は幕開け算と相性が良さそうだが、所詮エアプの意見なので与太話の域は出ない。

この旗の名の下に…2回使えば8フレアで4点取れるので卍ほぼ月影落卍。何ならよく分からない効果まで付いてくる。切札の枠で『神座渡』と片方しか採用できない場合は決死『一閃』や『突撃霊式』からリーサルが跳ねることがあるので、こっちの方が勝ちを拾いやすいと思う。

四季はまた巡り来る…ヤツハオリジンが相手なら鏡映ずらしのために大体は入れるし、ライラが相手なら相手の横次第で『天雷召喚陣』をケアするために入れるかもしれない。あと、ヒミカが相手でもさすがに入るし、コルヌも『ウパシトゥム』に対応で切るように入れることがあるかもしれない。こう挙げると思ったよりは使い道があったが、それ以外では入れないと思う。

満天の花道で…ウツロやコルヌによってリソースが冷え冷えになった冬道を花道に変えてくれる魔法のカード。コルヌは付与札への依存度がそれなりに高いので、このカードでダストを吸い上げられると序盤が有利に運びやすい。『この旗の名の下に』の効果をいつでも活かせるようになるのも嬉しいし、余ったフレアは『神座渡』の火力に変換できる。

3.心旗の弱点

 ここまで心旗の強みを存分に説明しましたが、最後に心旗の弱点について説明したいと思います。もしも三拾一捨で心旗を含む三柱を使いたい場合は、ぜひとも参考にしていただければと思います。

3-1.序盤の大きなライフリード

 ユリナA2は『月影落』が無くなっているため、序盤からライフリードを少しずつ取っていくことが必要です。したがって、『桜花のお守り』で防げない方法で序盤に一気にライフを取られてしまうと、そのあとの展開が苦しくなります。

 典型例が、ヤツハA2の『深淵の大口』です。このカードでゲーム序盤にライフを3点以上取られると、
・『神座渡』を打つ余裕がなくなることで結果的に決め手不足を引き起こし、相手のリーサルが先に来てしまう。
・勝ち筋を作るために無理して『神座渡』を打つと、ライフ受けから返しにフレアを打点に変換されてしまう。
といった苦しい展開になりがちです。正直、牽制の『星の爪』をライフ受けするだけでもかなり苦しいのでヤツハAは返したくないメガミ筆頭です。

 ヤツハオリジンのほうは『昏い咢』の鏡映を『四季はまた廻り来る』でずらせるのでまだマシですが、『四葉鏡のわらべ唄』で『阿吽』や『指揮』を抜かれると地味に大変なので、うっかり付与札を採用しないよう気をつけましょう。

3-2.大型切札

 言い換えると『月影落』と『クリムゾンゼロ』およびそれらを絡めた連続攻撃が苦手です。それらを使われると相手の連続攻撃の早いタイミングで『浦波嵐』を切らざるを得なくなるので、終端なのをいいことに好き勝手動かれがちです。
 それ以外の切札であれば『浦波嵐』と『桜花のお守り』『四季はまた巡り来る』である程度はしのぐことができます。しかし、これらの全てを採用すると今度はリーサルの打点が下がってしまうので、開き直って先にリーサルを狙いに行ける構築にするのとどちらがベターなのかはよく考えましょう。

 要約すると、心旗の弱点は「瞬間的な防御力に乏しい」に尽きます。断続的な攻撃にはオーラ補給能力が高いおかげで強く出られるので、三拾一捨などで使うときはその辺りを考慮してみてください。

4.おわりに

 以上が心旗の記事になります。ここまで読んでくださった皆様に感謝を申し上げます。
 心旗は、私が考えるなかで最もユリナA2の全てのカードを上手く活かせている組み合わせだと思っています。新しいゲーム体験を求めている方は、ぜひとも回してみてください!

 考察の内容の関係の有無を問わず、気になった点やご意見、ご指摘などがございましたら、このブログのコメント欄か、私のTwitterアカウントまで持ってきてくださると、非常にうれしいです。
 この記事の画像は「ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME」から拝借しております。

URL: https://main-bakafire.ssl-lolipop.jp/furuyoni/na/rule.html

桜花パズルが楽しい!機器勾(クルルA/ホノカA)

 お久しぶりです、Zicoです。約半年ぶりのブログ更新ですね。

 身の回りのゴタゴタでふるよにから離れていたら、ふるよにのネタが無くてブログの更新ができない、の無限ループに入っていました。

 起源戦もそこまで本腰を入れていませんでした。そのため、昨日の新公式大会も普通に負け、ヤケ酒からのヤケふるよにでランダムピック簡易神話大戦をしていました。
 そのとき、私に回ってきたのが刀,薙,機器,嵐,勾玉,信頼(ユリナ,サイネ,クルルA,ライラA,ホノカA,ハツミA)で、結果的に嵐信頼-機器勾-刀薙で選出しました。今回は、そこで使った機器勾(クルルA/ホノカA)が面白かったので記事にしようと思います。

 シーズン6の桜花パズルのワクワクを取り戻したい、私のような『桜花眩く輝かん』中毒者ジャンキーの方や、勾玉(ホノカA)を最近触っていなかった方など、色々な方に読んでほしい記事になっています。

 構成としては、はじめに機器勾の強みについて説明し、その後に構築例と具体的な回し方(最後におまけ)となっております。最後まで読んでくださると幸いです。

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1.機器勾の強み

 ここでは、機器勾の強みについて説明します。全部で3つほどあるので、それらを意識しながら構築および回し方を読むとイメージがしやすいと思います。

1.1.『どれーんでびる』と『桜花眩く輝かん』によるテンポリード

 『桜花眩く輝かん』を自分のオーラ以外の領域に存在する桜花結晶を5つにすることで、『どれーんでびる』を使用してテンポを取ることが出来ます。

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 存在する桜花結晶を5つにするうえでオススメの領域はダストと自分の付与札ですが、これについてはあとで詳しく説明しようと思います。

1.2.『桜花眩く輝かん』と『どれーんでびる』で、常に攻撃と対応の機巧が揃う

 クルルAの持っている『りふれくた』は優秀なカードですが、攻撃と対応の機巧が揃うまで手札に抱える必要があるという欠点があります。

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 しかし、機器勾で『桜花眩く輝かん』と『どれーんでびる』を採用する場合、常に『りふれくた』の機巧が揃っていることになります。
 それによって、引いてきた『りふれくた』を即座に使用でき、『もじゅるー』と合わせるための行動札などを手札に抱えることが出来ます。

1.3.指揮が機巧として優秀

 クルルAには『あくせらー』『あならいず』『とるねーど』など付与の機巧を必要とするカードが多くあります。

 それをふまえると『指揮』は1/1を2回飛ばすという最低限の役割をいつでも果たしてくれます。したがって、『指揮』は用意しやすい付与の機巧として非常に便利です。

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2.構築

 まずは基本的な構築を提示して、それらの採用理由や自由枠の組み合わせについて説明します。

2.1.構築例

あならいず/だうじんぐ/もじゅるー/りふれくた/桜の双剣/桜吹雪/指揮
どれーんでびる/ひとり目覚めて/四季はまた廻り来る

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 自由枠は『あならいず』『だうじんぐ』『桜の双剣』『桜吹雪』の4枚で、他のカード(『もじゅるー』『りふれくた』『指揮』『どれーんでびる』『ひとり目覚めて』『四季はまた廻り来る』)はどれも確定枠です。

2.2.確定枠(通常札)の採用理由

 まずは私が確定枠とした3枚の通常札について、採用理由や活かし方を説明します。

2.2.1.指揮

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 おもな理由は1.3.で説明した通りです。ここではプラスαの話をします。

 この構築では「『ひとり目覚めて』や『標をたどり』を使用するときにダストを枯らす」「『桜花眩く輝かん』を再起させる条件を達成するためにダストなどの桜花結晶の個数を調整する」といった場面でも役に立つカードです。
 これは勾玉一柱の話になりますが、『桜花眩く輝かん』の再起条件の参照は『指揮』の1/1攻撃を解決する前後で任意であるということを意識すると、このカードをより活かせると思います。

 また、この構築で想定されうる「『桜花眩く輝かん』を受けられるだけのオーラを用意して、『どれーんでびる』でオーラを奪われないようにする」という相手の動きを咎めるカードでもあります。

 上手く噛み合うと、『桜花眩く輝かん』の再起と『どれーんでびる』の使用のあとに『指揮』の1/1攻撃を行うことで、ライフにダメージを通せることがあります。 また、順番を間違えると、『どれーんでびる』で奪えるオーラがなかったり、そもそも『桜花眩く輝かん』が再起しない、といった状況になりうるので気をつけましょう。

2.2.2.もじゅるー

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 主な使い道は「『どれーんでびる』を使用したあとに基本動作を行う」「対応で『四季はまた廻り来る』を使用したあとに基本動作を行い、相手の攻撃を避ける」の二点になります。

 もちろん『あならいず』『だうじんぐ』『あくせらー + りげいなー』などの行動札と合わせて基本動作を行っても強いです。また、『指揮』と同様にダストの桜花結晶の個数を調整するときにも役立つので、盤面の状況と手札と残りの山札のすべてから使用の判断を行えるようにしましょう。

2.2.3.りふれくた

 

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 1.2.で説明した強みについては省略します。

 最も大きな採用理由は、ゲームを長引かせることで『桜花眩く輝かん』を強化することです。他の付与札と同様にダストの桜花結晶の個数を調整するという使い方もあります。

 また、このカードは納が実質4となっており、少しややこしい話になりますが『桜花眩く輝かん』を再起させるうえで役に立つ小ネタがあります。
 具体的には、納が3の付与札と納が4の付与札を連続のターンで展開することで、「3+4-2(1ターンの経過)=5」と自分の付与札領域の桜花結晶の個数を5つにすることができます。

2.3.確定枠(切札)の採用理由

 次に私が確定枠とした切札について、採用理由や活かし方を説明します。

2.3.1.どれーんでびる

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 1.1.や1.2.で説明したように、この構築のメインギミックです。

 なるべく早めに開けましょう。詳しい動きは後述します。

2.3.2.ひとり目覚めて

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 1.1.や1.2.で説明したように、この構築のメインギミックです。

 この構築では主に2T目に使用し、『もじゅるー』を展開することになると思います。『どれーんでびる』と同様、詳しい動きは後述します。

2.3.3.四季はまた廻り来る

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 主な使い道は一巡目の3T目に使用して『標をたどり』を早く引くことです。それ以降では、『もじゅるー』を展開しているときに対応としてこのカードを使用することで、相手の攻撃を避けることが出来ます。

2.4.自由枠の主な採用パターン

 ここでは残りの自由枠について、各カードをどのような目的で採用するのか

2.4.1.桜の双剣

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 汎用性の高い攻撃札です。このカードを採用していると、『四季はまた廻り来る』を『もじゅるー』展開中の際に対応として使用しやすくなります。

 また、『だうじんぐ』を採用する場合は『桜花眩く輝かん』以外に攻撃機巧が必要になるので、採用するモチベが高くなります。その場合、山札の底に送ると機巧として使用できなくなってしまうので、思考停止で戻さないように気をつけましょう。

2.4.2.桜吹雪

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 汎用性の高い攻撃札です。ライフに通りやすい攻撃札でテンポも取れるので、基本的に採用します。

 また、『だうじんぐ』を採用する場合は『桜花眩く輝かん』以外に攻撃機巧が必要になるので、採用するモチベが高くなります。

2.4.3.桜花のお守り

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 1枚の攻撃を打ち消すのに手札2枚を要求するので、あまり採用されません。どうしても止めたい攻撃がある場合に採用します。

 『もじゅるー』展開中は素打ちから基本動作を行えるので、手札を伏せずに相手の攻撃を避けることができます。

2.4.4.あならいず

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 付与札が多く、『桜花眩く輝かん』と『どれーんでびる』があるので、かなり使いやすいです。前者の効果は相手のライフやフレアの調整に役立ち、多くの場合は伏せ札にした『桜の双剣』を捨て札にして使うことになると思います。

 後者の効果はゲームの遅延に繋がるので『桜花眩く輝かん』と相性が良いです。なるべく『もじゅるー』展開中に使って柔軟に動きましょう。

 また、オボロやレンリに対しては、伏せ札を捨て札にすることが相手の主張の妨害にも繋がるので、そのような場面では相手の伏せ札を選択することも検討してみてください。

2.4.5.だうじんぐ

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 汎用性の高い行動札です。『桜花眩く輝かん』以外に攻撃機巧を用意することで、相手の攻撃札も使用できます。『あならいず』や『桜吹雪』で用意してから使えるようにしましょう。

2.4.6.あくせらー + りげいなー

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 桜花の強化を加速させることができます。ただ、あくせらーの行動機巧を用意するのが安定せず、手札を圧迫する都合から他の通常札のタイミングがブレるので、おすすめはしません。

3.回し方

 ここでは、説明した構築について実際にどのように回すのか説明します。

3.1.一巡目の動き

マリガン:2T目に『もじゅるー』を引くことが最優先です。あと、狙えたら『だうじんぐ』で相手の再構成を1T早めましょう。

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1T目:1宿し
 適当に『りふれくた』でも伏せておきましょう。

2T目:2宿し→『ひとり目覚めて』→『もじゅるー』展開
 『ひとり目覚めて』が3フレアになったおかげでダストが3つあるので、次のターンにそなえて『もじゅるー』を展開しておきましょう。次のターンに納が1つ残っているのでお得です。

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3T目:『四季はまた廻り来る』→ダストを枯らす→『標をたどり』を『桜花眩く輝かん』と交換します。ここでリソースが足りるなら『どれーんでびる』も使用しておきましょう。

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3.2.二巡目以降の動き

 主にダストの個数を意識しながら『桜花眩く輝かん』を再起させ、『どれーんでびる』で相手のオーラを奪っていきます。
 『もじゅるー』を展開して『四季はまた廻り来る』で相手の攻撃を避けられるターンと『りふれくた』で相手の攻撃を打ち消すターンを別に出来ると、大ダメージを受けづらくなるはずです

 『桜花眩く輝かん』と『どれーんでびる』を上手に回せれば自然といい感じの盤面になっていると思うので、桜花決闘中は『桜花眩く輝かん』を再起させることに専念しましょう。

4.おまけ(枢式構築)

 『桜花眩く輝かん』を軸にした構築の弱点に「大型切札を絡めた連続攻撃に弱い」というものがあります。そのため、最後に『神渉装置:枢式』を使った構築を紹介します。

 ここまでの構築の裏択として捉えていただけると幸いです。

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4.1.構築

あならいず/あくせらー/とるねーど/もじゅるー/桜の双剣/桜吹雪/指揮
どれーんでびる/神渉装置:枢式/この旗の名の下に

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4.2.回し方

マリガン:3T目に『あならいず』『もじゅるー』『桜の双剣』が手札にそろうように行います。

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1T目:1宿し

2T目:適当に前進宿し

3T目:『もじゅるー』→『どれーんでびる』→『桜の双剣』→『あならいず』で伏せ札の『桜吹雪』を捨て札にして1点をとります。このとき、次の再構成で山札が偶数になるように意識しましょう。

4,5T目:『あくせらー』『とるねーど』を手札に抱えながら適当にカードを表で振る。『指揮』を途中で引いてしまった場合は、展開するのは5T目まで我慢しましょう。

6T目:『あくせらー』→『とるねーど』→『神渉装置:枢式』で相手の切札を使用しながら、『あならいず』『とるねーど』『桜吹雪』『指揮』『この旗の名の下に』などで相手のライフを削ります。

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あくとる枢式ですね。

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あくとるの後に追加打点となってくれるカードです。

 『指揮』の1/1攻撃が『とるねーど』でオーラを剥がしたあとに行われることを利用しています。2.4.1.でも書いたように、『桜の双剣』や『影の両手』は『あならいず』などの機巧として利用することもあるので気をつけましょう。少なくとも、この構築の一、二巡目では戻す必要はありません。

7T目以降:手なりでビートダウンをしていきます。

5.おわりに

 以上が機器勾の記事になります。いかがでしたか?機器勾、とっても楽しい構築でしたね!!!(クソまとめブログ風に)

 S7になってから勾玉(ホノカA)を使っていない方もいらっしゃると思うので、わくわくフリプなどで使ってみてください!

 考察の内容の関係の有無を問わず、気になった点やご意見、ご指摘などがございましたら、このブログのコメント欄か、私のTwitterアカウントまで持ってきてくださると、非常にうれしいです。
 この記事の画像は「ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME」から拝借しております。

URL: https://main-bakafire.ssl-lolipop.jp/furuyoni/na/rule.html

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S6傘玉面のミコトです。全てをお話します。傘玉面(ユキヒ/ホノカA/カナヱ)+巫鏡杯本選レポート

こんにちは、ジーコです。

ついに巫鏡杯の本選が終わりましたね。皆さま、対戦はご覧になりましたか?この記事を読んだあとでも構いませんので、まだの方はぜひともご覧になってください。

www.youtube.com

1時間16分~2時間14分ぐらいに、私の試合が配信されています。これから見る方もいると思うので、勝敗のネタバレはここでは伏せますが、見てくださると嬉しいです。

この記事では、はじめに傘玉面の三つの組み合わせの具体的な構築について説明したあと、本選のレポートを書かれています。どれも世界で三本の指には入るんじゃないかと思えるぐらいには練習した組み合わせです。最後まで読んでいただけるとありがたいです。

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それでは、三拾一捨という観点からみたときの傘玉面の強みからお話したいと思います。

1. 三拾一捨における傘玉面の強み

1-1. BANが一貫している

カナヱを見たら即BAN、というのが個人的に最もオススメできるポイントです。BAN基準が一貫しているということは、BANによるじゃんけんが発生せず、安定して戦えるということです。したがって、検討の難易度が下がります。

カナヱを即BANする理由は、傘玉の戦い方にあります
傘玉の主な打点は『桜花眩く輝かん』か『ゆらりび』のどちらかです。しかし、前者は終幕に間に合う速さは出せません。後者についても、間合い0を踏むには相応のリソースが要求され、間合い0でオーラ5を構えていれば『ふくみばり』『ゆらりび』まではオーラ受け出来るので、火力が足りません。

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ロングゲームで映える切札たち

雲行きが怪しいように思われるかもしれませんが、ここから挽回します。ブラウザバックはせずに、もう少しだけお付き合いください。

1-2. 攻撃/防御のバランスが良い

ユキヒは『ひきあし/もぐりこみ』『くるりみ』『かさまわし』と便利な防御系のカードを沢山持っています。しかし、ユキヒ単体では主張が弱いという欠点があります

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ユキヒには軽くて優秀な対応札が揃っています

対して、ホノカAやカナヱは主張はとても強いですが、ステップ対応がなかったり対応札のクセが強かったりと、メタられやすい側面も持っています

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もちろん、弱くはないのですが……

したがって、ホノカAやカナヱの横にユキヒを添えることで、主張の強さと小回りの利きやすさを兼ね備えた構築を組むことが可能になります

ステップ対応があると『一閃』『Shield Charge』『風雷撃』といった強力な単間合いの攻撃を避けられるので、特定のメガミに対して強く立ち回れます。

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ステップ対応で避けたい攻撃たち

また、オーラを増やす対応があると『律動弧戟』『スカーレットイマジン』『ふたり震える手を取ろう』などの連続攻撃に強くなります。

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オーラを増やす系の対応が欲しくなる切札

ちなみに、ホノカAとカナヱが組み合わさった場合ですが、この場合は通常札は『桜花のお守り』、強力な切札は『あたらよちよに』と分業体制で打ち消し対応を構えられるので、意外と耐えてくれます。

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これらで首の皮一枚を繋ぎましょう

というか、玉面が返ってきたら耐えきることは考えずに、主張で殴りつけたほうが強いです。やはりグーパンは世界を救う。

……他にもシナジーはたくさんありますが、細かい話に枝分かれしてしまうので一旦ここまでにしておきます。
要は、シナジーが強いことで、カナヱ以外の幅広い相手に対して五分以上の桜花決闘を仕掛けられるということです

1-3. 戦える間合いが広い

間合いの広さだけなら、ユキヒは一柱で条件を満たしていると言えます。しかし、"環境レベルで"という枕詞が付いた場合に成立する傘Xは以外に少ないのではないかと思います。

傘玉の場合、近距離なら『二人震える手を取ろう』と『ゆらりび』、中距離なら『しこみび/ねこだまし』と『桜花眩く輝かん』といった具合で戦うことができます。しかも、どちらも適切な構築をぶつけることができれば一線級です。

傘面の場合、近距離なら『残光』と『ゆらりび』、中距離なら黄幕『はらりゆき』(詳細は後述)といった具合で戦法を変えられます。また、火力が低い相手なら終幕という選択肢もとれます。

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傘玉面のメイン火力

こんな感じで、ホノカAをやカナヱの変則的な戦い方とユキヒの傘の開閉を組み合わせることで、広範囲の間合いをカバーして戦うことが可能になっています

それでは、次に具体的な構築の話に入っていきたいと思います。

2. 具体的な構築

これから具体的な構築について解説していくのですが、イメージを簡単にするために仮想敵なども交えられたら良いな、と思っています
基本的には、私がよく使う順番で紹介する予定です。主観による評価ですが、強度の目安にしてください。

三つの組み合わせの話になるので、どうしても長文になってしまいますが、どうか最後までお付き合いください。

2-1. 傘玉(ユキヒ/ホノカA)

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S6-2直後(『封殺』が禁止される以前)に最も返されることの多かった二柱です。特徴として、

ゆらりび』というワンショット寄りの攻撃手段と『桜花眩く輝かん』とテンポリードを重視した攻撃手段を使い分けられるので、幅広い相手と五分以上で戦うことが出来る。
『ふりはらい/たぐりよせ』『かさまわし』『えんむすび』でリソースを保持しながら『桜花眩く輝かん』を使用できるので、他のX玉と比べても桜花ルートが回しやすい。
くるりみ』『四季はまた廻り来る』でオーラを厚く構えられるので、上述の連続攻撃への耐性が高い。また、『ひきあし/もぐりこみ』のおかげでホノカAが苦手とする単間合いの攻撃にも強い。

といったものが挙げられます。
弱点は打点をとるのに時間がかかることで、7~8T程度のタイムリミットのある終幕や、『フルバースト』『奏流し』を連発して『久遠ノ花』で蓋をする銃笛といった相手には基本的に勝てません。

二柱の紹介はこのぐらいにして、以降は具体的な構築を解説します。

2-1-1. 桜花構築(間合い2)

しこみばり/ふくみばり、ふりはらい/たぐりよせ,かさまわし、ひきあし/もぐりこみ、えんむすび、桜の双剣、桜吹雪
くるりみ、ひとり目覚めて(→桜花眩く輝かん)、四季はまた廻り来る

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仮想敵:トコヨ、サリヤ、ミズキなど、『ゆらりび』を打ち消す対応切札を持っており、かつ間合い2に収束することが予想される相手。あるいは、薙Xや鏡Xなどの『ひきあし/もぐりこみ』『くるりみ』『四季はまた廻り来る』などで相手のリーサルを十分に耐えることができる相手。

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打ち消し対応→桜花だ!!

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1/2からライフを守るやつ→桜花だ!!

『かさまわし』のリソース維持能力を活かして『桜花眩く輝かん』を使用して再起させ、相手の攻撃をなるべくオーラで受けることでライフリードを広げていきます
そして、最後の相手の連続攻撃を『えんむすび』や『たぐりよせ』で可能な限り相手の嫌な間合いに移動して、『桜花眩く輝かん』と同時並行で構えることの出来る『ひきあし/もぐりこみ』『くるりみ』『四季はまた廻り来る』を用いて相手の連続攻撃を耐えきって圧殺します

確定枠は『ふりはらい/たぐりよせ』『かさまわし』『ひきあし/もぐりこみ』『えんむすび』『桜花眩く輝かん』『四季はまた廻り来る』の6枚で、残りの4枚は相手に合わせてカスタマイズしても大丈夫です。

例えば、オーラ圧が少ない扇Xなどが相手であれば、『くるりみ』の枠に『この旗の名の下に』や『はらりゆき』を入れてもいいでしょう。
『指揮』は今は禁止カードに指定されていますが、どうせ『はらりゆき』でも3回以上振ることはないので、傘を閉じていてもダメ押しに使える『この旗の名の下に』で良いと思います。

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この構築の偉いところは、対応札を厚く構えながら『桜花眩く輝かん』による強力な攻撃を使用できることで、対応が切札に多いことから下振れが発生しづらいことです

対して、欠点は『ふりはらい/たぐりよせ』が傘を閉じているとき、『えんむすび』が傘を開いているときに引きたいカードで、常に『かさまわし』と『ひきあし/もぐりこみ』を手札に抱えていると、傘の開閉と噛み合わないカードを山札から引いてしまうことです
個人的な感覚としては、ライフを1点守れたりするのであれば軽率に『ひきあし/もぐりこみ』は切ってもいいのかな、と思ったりはします。そのすれば、空いた手札の枠に『ふりはらい/たぐりよせ』や『えんむすび』をキープできますからね。

Tips1:傘玉の桜花の偉いポインツ

このTipsでは、ユキヒのカードと『桜花眩く輝かん』がいかに相性が良いかを語りたいと思います。

①初手2宿し→『ひとり目覚めて』→『かさまわし』
『ひとり目覚めて』で作ったダストを『かさまわし』で回収することが出来ます。返しに相手が纏いを怠った場合、さらに次のターンでも『かさまわし』でダストを回収できます。

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雑に強いと自ー己のなかで話題

また、1,2T目に傘の開閉を行うと3T目には傘を閉じた状態でターンが回ってくるので『しこみばり/ふくみばり』なども問題なく振れます。

この動きの偉いところは前進拒否力にあります。こちらが前進しないということは、相手は攻撃を振るために他の攻撃札を伏せるようになるので、ダストが散らかりにくくなり、『桜花眩く輝かん』を構えやすくなります。

もしもマリガンが下ぶれて1T目に『かさまわし』を引けなかった場合は、初手1宿しから敢えて傘を開いて手番を返し、次のターンにもう1宿しから『ひとり目覚めて』を使用し、1纏いと『かさまわし』でダストを回収しましょう

②間合い5で『ふりはらい』で『衝音晶』ケア
0/2の『桜花眩く輝かん』には、対応でダストを枯らされたときに【攻撃後】効果で『桜花眩く輝かん』の上に桜花結晶を乗せられなくなってしまうという弱点があります
具体的には、ダスト→1→間合いの対応(俗に言う、後ろステップ対応ですね)や、『衝音晶』『癇癪玉』などの付与/対応のカードです。ちなみに『ひきあし』もこれに該当します。なっ?傘玉って偉いだろ?

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特に、0/2の『桜花眩く輝かん』を打つターンは『標をたどり』からダスト0の状態になっていることが多く、それらの対応のケアが面倒な場合が多いです。
そこに対するアンサーが『ふりはらい』ということになります。間合い5ダスト0で『ふりはらい』を使用することで、間合い4ダスト2の盤面になるので、ステップ対応や付与/対応をケアしながら『桜花眩く輝かん』を使用して強化することができます

また、リソース損が目立つので滅多にやりませんが、間合い6などで『ふりはらい』を振れないときは、『えんむすび』を展開するという方法もあります
選択肢として頭に入れておくと、一巡目の動きの幅が広がると思いますよ。

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我ら、『衝音晶』をケアし隊!!

③間合い2で『ふりはらい』→『桜花眩く輝かん』
②で活躍した『ふりはらい』ですが、間合い2に収束してからお荷物になるかと言われれば、そんなことはありません。『桜花眩く輝かん』を打つには基本的に1離脱が必要になるのですが、『ふりはらい』を使うと1離脱にオーラ1点が付いてきます
また、「次のターンが返ってきたらリーサルが取れる」という場面で間合い0~1に移動するといった使い方もできるので、本当に偉いって感じです。

ちなみに、相手の間合い3で振ってくる『桜花眩く輝かん』には、『もぐりこみ』が非常に偉いです。デッキスロットの都合で構築に入れなかった場合でも、『かさまわし』以外にも手札を構えて『もぐりこみ』のフリをしてケアを強要するといいでしょう。

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なっ?傘玉って偉いやろ?

④傘を開いて間合い2で『えんむすび』→『桜花眩く輝かん』
③の話とも重なりますが、傘を開いた状態の『えんむすび』は、手番終了時に傘を閉じることで【展開時】と【破棄時】で2回も間合い2→3に移動できるので2倍偉いです

『ふりはらい/たぐりよせ』と同様、リーサルの直前のターンにはこのカードを使って上手いこと間合いを調整できると◎です。

ただ、対応で『くるりみ』を使用すると傘開閉がズレて『えんむすび』の【破棄時】効果で移動する方向もズレてしまうので、終盤は少し取り扱いに気をつけましょう

⑤『かさまわし』の前後で『桜花眩く輝かん』の再起のタイミングを選べる
傘の開閉および『かさまわし』の効果処理と『桜花眩く輝かん』の再起のタイミングが両方とも終了フェイズであることを利用します。
つまり、『かさまわし』の効果処理の前後で都合の良い方で『桜花眩く輝かん』を再起させることができます

具体的によくある動きは、

『かさまわし』で自分のオーラを5にしてから『桜花眩く輝かん』を再起させる。
ダスト5で『桜花眩く輝かん』を再起させてから『かさまわし』でダスト→1→オーラの処理を行う。

の二点です。『えんむすび』の【展開時】効果なども意識すると、すごくダストの調整が効くので覚えておくと良いです。

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傘玉の桜花のココがすごい!(CV:ロロノア・ゾロ)

2-1-2. 桜花構築(間合い5~6)

しこみばり/ふくみばり、ふりはらい/たぐりよせ、しこみび/ねこだまし、かさまわし、ひきあし/もぐりこみ、桜の双剣、桜の翅
くるりみ/ひとり目覚めて(→桜花眩く輝かん)/四季はまた廻り来る

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仮想敵:炎戦(ヒミカA/オボロA)、鎚勾(ハガネ/ホノカA)などの遠心撃が厄介な鎚X対面。

山札から引いた『ふりはらい』『ひきあし』『桜の翅』を使って後退しながら、毎ターンに間合い5まで戻って『桜花眩く輝かん』を使い続ける構築です
手札には『しこみび/ねこだまし』『かさまわし』を維持することになるので、後退札を引いたら即打ちしましょう。

普通は後退することと相手の攻撃をオーラ受けすることは両立しないのですが、上述の後退札によるオーラの節約と『しこみび/ねこだまし』と『かさまわし』による化け物的なリソース回収力がその動きを可能にします

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引いたら即打ちがオススメです。

特に、炎戦対面だと設置からの『鋼糸』や『熊介』もケアできるので、非常に合理的です。

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間合い5にいることで勝手にケアできる攻撃

『しこみび/ねこだまし』に『誘導』を切られた場合はオーラ5の上から『炎天・紅緋弥香』がライフに通らなくなるので無理して後退する必要がなくなります。また、『フルバースト』を打たれた場合は返しに後退をする必要がないので、山札から引いた『しこみばり/ふくみばり』や『桜の双剣』を振ってライフを取り返すことが出来ます。

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全ての動きに回答を持てる強み

『桜吹雪』は【攻撃後】効果で前に動いてしまうので、この構築をするなら入れないほうが強いです。対して、『桜の双剣』は2/1付きの1纏いですし『影の両手』は絶対ダスト作るウーマンなのでほぼ確実に入ります。

また、後退する能力を上げたい場合は『えんむすび』を採用してもいいです。私の場合は、『えんむすび』を伏せて後退しないと間合い5に着地できない場面が多かったのであまり入れなくなりました。入れ替え枠が『しこみばり/ふくみばり』ぐらいしか残って無さそうなのもマイナスポイントですね~。

切札枠も『くるりみ』の枠は実は何でも良いのですが、後退をする都合からほとんど宿しを行う余裕は無いので、変える必要もないかなあ、といった感じです。

2-1-3. 震えるゆらりび構築

しこみばり/ふくみばり、ふりはらい/たぐりよせ、ふりまわし/つきさし、桜の双剣、桜吹雪、桜の翅、追い風
ゆらりび、ふたり震える手を取ろう、満天の花道で

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仮想敵:決死が厄介な刀X、間合い0~1に移動する手段があり『桜花眩く輝かん』では分が悪い傘Xや嵐X、逆に『桜花眩く輝かん』を軸にした爪玉などの玉X。

『ふたり震える手を取ろう』でオーラ軽減対応を、『追い風』で後ろステップ対応をケアして『ゆらりび』を確実にライフに通すことでリーサルを狙う構築です

この構築を組む上で意識するべき点は二つあると思っていて、一つはリーサルラインに持っていく方法、二つ目は用意する対応札の量です

この構築例は最も前者に意識を寄せたものです。
一巡目に『しこみばり』『ふりはらい』『桜の双剣』『桜吹雪』『ひとり目覚めて』を用いて1~2点、あとは『つきさし』や再構成なども交えて手なりで相手のライフを削って、最後は『ふたり震える手を取ろう』からの『ゆらりび』で5~6点のリーサルを狙います

『桜の翅』と『追い風』は実は入れなくてもコンセプトは成立するのですが、前者は『双葉鏡の祟り神』などの通常札を打ち消す対応を挟ませないという点で『ふりはらい/たぐりよせ』よりも間合い0に潜る手段として優れています。
『追い風』についても、後ろステップ対応がない相手には一見すると不要かもしれませんが、『指揮』が禁止された今は貴重な自分のオーラを空ける札ですし、相手に間合い5~6まで下がられた場合でも『ゆらりび』を当てに行きやすくなるので、個人的にはほぼ確定枠だと思います。

『満天の花道で』は間合い2ダスト0で『たぐりよせ』を使うことで発生する3つのダストを吸い上げて、クリンチするために使用します。
相手によっては、ここから『つきさし』を当ててライフを減らして、次のターンに『満天の花道で』によって増えたフレアからリーサルを取りに行くこともできます。
使い所を逃した場合でも、これ1枚からオーラを0にして『ふたり震える手を取ろう』から宿して『ゆらりび』でリーサルに繋げることもできます。もちろん、代わりに『四季はまた廻り来る』などを入れてもコンセプトは成立しますが、主張を強めたい場合は『満天の花道で』一択でしょう。

以上の話を整理すると、確定枠は『ふりはらい/たぐりよせ』『桜の翅』『追い風』『ゆらりび』『ふたり震える手を取ろう』の5枚です。個人的には『ふりまわし/つきさし』もほぼ確定枠だと思いますが、残りは相手に合わせて攻撃/防御のバランスを配分しましょう。

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2-1-4. テンポはらりゆき構築

しこみばり/ふくみばり、しこみび/ねこだまし、ふりはらい/たぐりよせ、かさまわし、ふりまわし/つきさし、桜の双剣、桜吹雪
はらりゆき、くるりみ、四季はまた廻り来る

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仮想敵:チカゲやコルヌなど、複雑な戦法を取るのが難しそうなメガミが相手の場合。

ユキヒの相性差でゴリ押すための構築です。山札から引いた攻撃札をひたすらツモ切りして『かさまわし』でリソースを補充し、『くるりみ』と『四季はまた廻り来る』を使って致命傷を避けてテンポを取り続けましょう。

コツとしては、『しこみび/ねこだまし』にあまりこだわりすぎないことだと思います。基本的に集中力は前進と離脱と纏いに回し、傘の開閉で攻撃以外に費やすリソースを減らせるように動きましょう。

ちなみに、構築としてはフェアデッキ寄りなので最終手段ぐらいに思っていたほうが良いです。ぶっちゃけ『守護霊式』がない分、傘旗よりちょっと弱いかもレベルなので。

2-1-5. アドリブゆらりび構築

しこみばり/ふくみばり、しこみび/ねこだまし、ふりはらい/たぐりよせ、かさまわし、桜の双剣、桜吹雪、桜花のお守り
ゆらりび、ひとり目覚めて、四季はまた廻り来る

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仮想敵:銃鏡などの、『桜花眩く輝かん』や『ふたり震える手を取ろう』では間に合わない、こちらも気合で速度を出さないと勝てない銃X。

対銃X決戦兵器です気合で間合い0を踏んで『ゆらりび』をライフに通します
まずは一巡目の3T目に『しこみばり/ふくみばり』『しこみび/ねこだまし』『桜の双剣』でライフを1~2点取ります。大体このへんで『フルバースト』やヒミカの連続攻撃によってオーラが減っているはずなので『かさまわし』や『桜の双剣』で補充できるはずです。

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オーラ受けを咎めるために、3/1→2/1→1/1の順番がおすすめです。

二巡目以降は、1T先の未来を見ながら傘の開閉を調節し、2/1や3/1をチマチマライフに通していきます。また、2/1をオーラ受けすると相手のオーラが1になる瞬間が来るはずなので、そのときは『ひとり目覚めて』から1/1をライフに通します

そんなこんなで、5~6T目ぐらいには『ゆらりび』の圧が出始めるはずなので傘は開きっぱなしにします。それ以降は、流れで出来た『ふたり震える手を取ろう』か『旧き虚ろを渡りゆく』を使うことも検討しながら、相手よりも先にリーサルを仕掛けに行きます。

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必ずしもこれらを使わないと勝てないわけではないので、場況を見てよく考えましょう。

大事なのは相手の対応札のケアを切ることです。『双葉鏡の祟り神』や『Omega-Burst』のケアをいちいち気にしていたら何もできないので、それらが実際に見えるまではノーケアでぶっぱしましょう。
マジレスすると、これらが入っている場合は相手の打点も落ちてロングゲームになるはずなので、『ふたり震える手を取ろう』や『旧き虚ろを渡りゆく』からリーサルを取る方針にシフトしましょう

うまく言語化できていないのが惜しいですが、序盤に『しこみび/ねこだまし』と『かさまわし』と『桜の双剣』で虚空から3オーラ捻出できるので、意外とオーラを補充しながら、手札の攻撃札を伏せることなく殴り返すことができます

銃騎が相手の場合は、銃騎は軽減対応がないことから1/2をライフに通しやすいので『ふたり震える手を取ろう』のサポートとして『追い風』を採用する動機が強くなります
入れ替え枠としては『桜吹雪』が第一候補だと思います。理由としては、【攻撃後】効果の後退が『ゆらりび』と相性が悪いことや、適正距離に6が含まれていないために一巡目に振れない場面が多いことが挙げられます。

『つきさし』は相手にフレアだけを与えてしまうことになるので、死に筋の増加を引き起こしがちです。正直、道中の3/1や2/1がライフに通っていれば『ゆらりび』でのリーサル圏内に入っていることが多いので、個人的には不要だと思っています。

2-2. 傘面(ユキヒ/カナヱ)

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次に解説するのは傘面です。
傘面は、『断行』と『かさまわし』を使った終幕がいちばん有名だと思いますが、結論から言うと私はあまり終幕の構築は使いません。理由は、傘面のビートダウンが実は普通に強いからです。

というわけで、これからの傘面の記事では5つの構築を紹介しますが、そのうちの4つはビートダウンでの勝利を目指した構築です。ほとんどが私とごくごく少数の練習相手にしか見せていない構築なので、一番驚かせられるのかなあ、と思っていますw

それでは、具体的な構築の話を始めましょう。

2-2-1. 後出し紫5ビート

しこみばり/ふくみばり、ふりはらい/たぐりよせ、かさまわし、空想、脚本化、演出化、断行
ゆらりび、くるりみ、はらからのあまつそら

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仮想敵:『演出化』でオーラを剥がして『残光』『たぐりよせ』からの『ゆらりび』をライフに通しにいける相手全般。特に、薙嵐や薙鏡といった薙X

私が傘面のなかで一番強いと思っている構築です。
幕については、赤3→紫5(→赤3)と進めますつまり、紫5でのビートダウンです

構想については、1~3T目に脚本化で『明転』を立てて達成して、4~5T目に『断行』から『鼓動』を達成するのが一番無難だと思いますまた、紫5→赤3のダメ押しには『桜飛沫(裏)』と『ゆらりび』の組み合わせが使いやすいです

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白2→赤3→紫5→赤3で達成する構想

一応、3T目に全力化『断行』で『明転』を使い回して『かさまわし』の効果を使って素早く幕を進めることも出来ますが、3~4T目は場合によっては間合い4~6で折衝することも多く『しこみばり』を振りたい場面もそこそこあるので、無理して紫5への到達を急ぐ必要はないと思います

紫5に到達してからは、『空想』で少しずつライフ打点を稼ぎながら、毎ターン『かさまわし』を使ってフレアを増やしていきます。このときに『断行』で纏い+宿しを行うとより早くフレアを貯めることが出来ます。
本来であれば、間合い2の折衝になったら傘を開きっぱなしにして『つきさし』の圧力を出すのがセオリーですが、傘面の場合は『空想』でライフを取れることから『つきさし』を採用する必要がなくなります
そのため、くるりみ』を対応札としても『ゆらりび』に繋げる奇襲札としても使うことが出来ます

また、このときに非常に活躍するのが、2/2の『演出化』です。これをオーラ受けする場合は『たぐりよせ』からの『ゆらりび』が裏目として立ちはだかりますし、ライフ受けする場合は後述しますが『はらからのあまつそら』から蓋をする動きに繋げられます。

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間合い2で振れる3/1と2/2は強い

『かさまわし』によるリソース差は桜花決闘が長くなるほど大きくなっていくので、無理してリーサルを狙いに行く必要はありません

そして、こんな感じで桜花決闘が長引くと、お互いのライフがじりじり削れたまま、こちらのフレアが潤沢な状況になっているはずです。この状況で役立つのが『はらからのあまつそら』です
ここから取る選択肢は、大きく分けて二つです

①『残光』や『ねこだまし』を持ってきて『ゆらりび』と合わせてリーサルを取る
『残光』で相手の手札の後ろステップ対応を取り除いて『ゆらりび』を当てたり『ゆらりび』でオーラ0になった相手に『ねこだまし』をライフに通していきます。
このとき、『脚本化』で『桜飛沫(裏)』をセットしておくと赤幕の1点もリーサルに乗せられるので強力です

この動きの強いところは『かさまわし』の「リーサル時に手札を圧迫するゴミになる」という欠点を無視できるという点です。『はらからのあまつそら』を使ったビートダウン自体があまり知られていないので、警戒され辛いというのも利点かなあ、と思います。

……と思っていたら、巫鏡杯の準決勝第二試合でますたーさんが使われてましたねw

およそ3時間17分~4時間3分ぐらいの間の試合で『はらからのあまつそら』が使われているので、具体的な動き方を動画で見てみたい方はどうぞ。

www.youtube.com

ちなみに、持ってくる切札は間合い0でも振れる『あたらよちよに』でほぼ確定です。火力過剰で返しのターンも安全である確信が持てるのであれば、『ゆらりび』に繋げるための『たぐりよせ』を切札で打ち消されたときのために『はらりゆき』などにしてもいいと思います。

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ゴリ押しに寄与してくれるカードたち

②『残光』や『ひきあし/もぐりこみ』を持ってきて、完封する。
ゆらりび』をケアするために『演出化』をライフで受けた相手には、こちらの動きを狙っていきます。相手のライフを1にすることなどで「次が相手のラストターンである」という状況を作り、それを耐えきることに全力を注ぎます
よくあるのは、「傘を開いて手番を返し、次のターンに『くるりみ』で傘を閉じて『ゆらりび』からの『桜飛沫(裏)』達成で赤幕バーンでとどめ」という動きです。

持ってくる通常札の選び方ですが、無駄なリソースを与えない『ひきあし/もぐりこみ』の方が"上手く刺せれば"強いです。ですが、相手の攻撃の適正距離が広かったり対応不可(通常札)が付いている場合は、仕方ないので『残光』を持ってきましょう

使ってみると分かるのですが、『ゆらりび』が当たる相手には本当に強いです。『はらからのあまつそら』が特殊なカードなので慣れは必要ですが、うまく噛み合った時の気持ちよさも最高なので、ぜひ試してください!

2-2-2. 黄幕はらりゆき

しこみばり/ふくみばり、ふりはらい/たぐりよせ、かさまわし、ひきあし/もぐりこみ、空想、脚本化、演出化
はらりゆき、くるりみ、あたらよちよに

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仮想敵:トコヨ、サリヤ、ミズキといった『ゆらりび』を打ち消す対応切札を持っているメガミ。または、刀鏡など『ひきあし/もぐりこみ』『くるりみ』『あたらよちよに』を常にフルセットで抱えておきたい刀X。

5ヶ月前ぐらいに思いついた、黄幕『はらりゆき』構築がこれです。すごい大雑把に言うと「ユキヒに足りない2/2や3/2を、黄幕に行くことで作ろう」というIQ3みたいな思いつきから作られています

幕は緑2→紫4→黄4(→赤3)へと進めます
具体的な構想については、1~3T目が『位置取り』、4~5T目が『鼓動』、6T目~が『明転(裏)』といった具合です状況次第では、黄4→赤3を『桜飛沫』で達成して1点バーンを飛ばしたりもします

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白2→緑2→紫4→黄4→赤3で達成する構想

『鼓動』については『しこみばり』が構想を達成するうえで非常に役立ちます。3/1をオーラ受けされた場合は『桜飛沫』をセットすることで1T早く紫4に着地することも出来るので、『脚本化』は『しこみばり』のあとに振るようにしましょう。
その場合は黄4→赤3で『桜飛沫』を使えなくなってしまいますが、3/1をオーラ受けした次点で紫4の『演出化』か黄4の適当な攻撃札がライフに通るはずなので最終的な打点は変わらないはずです。

もちろん、『はらりゆき』も3/1なので、同じような使い方で構想を進めることも出来ます。しかし、3/1よりも3/2のほうが強いうえに、フレアがあることで後の『ゆらりび』を警戒してくれる可能性も上がるので、間合い2~3に着地されたとき以外は黄幕に到達するまで振らないほうが強いです

『明転(裏)』の達成ですが、はっきり言ってこちらは結構上振れや下振れが激しいです。というのも、ここを達成するためには『かさまわし』と『空想』や『ふりはらい/たぐりよせ』の効果を使うことになります。
しかし、手札に抱えておきたいのは『かさまわし』と『ひきあし/もぐりこみ』の二枚です。したがって、紫4→黄4の移動には『脚本化』も含めた山の巡りに左右されやすいです。

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『明転(裏)』のお供。ドロー力を鍛えましょう。

一応、『くるりみ』と『かさまわし』や、相手が矢印効果を含む攻撃を振ったターンに『ひきあし/もぐりこみ』を使うといった相手の手番に『明転(裏)』を達成する小技もありますが、黄幕に入るためだけにこれらの動きをするのは基本的にめちゃくちゃ弱い行動だと思ってください

引きが下ぶれた場合は2/2『演出化』や2/1『空想』などでお茶を濁しながら、『くるりみ』と『あたらよちよに』の計5フレアから溢れた分は『はらりゆき』にまわしてしまいましょう。
一見攻撃札のスタッツが不足気味に見えますが、『かさまわし』のおかげで手札の攻撃札を伏せずに表で振りやすくなっているので、押され負けることはあまりないと思います。

そのようにゆっくりとゲームが進むなかで、黄幕に入らなくてもリーサルが取れそうだと判断した場合は『桜飛沫』に構想を付け替えて、『あたらよちよに』で達成して赤4に進むといいでしょう。

こんな感じで、どこかしらで対応札を十分に構えたまま黄幕に入ると、相手は2/2や1/2がライフに通る前に決着を付けようとリーサルを仕掛けてくるはずです。
そのような場面で光るのが『ひきあし/もぐりこみ』『くるりみ』『あたらよちよに』の3枚対応体制です。適切な受け方を選んでライフを守り、返しのターンで息絶え絶えの相手からリーサルを取りましょう。

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ステップ、オーラ増強、打ち消しのオードブルや!!

Tips2:黄幕ビートへの所感

これは個人の感想ですが、今の黄幕に求められることって「いかに気持ち悪い動きをせずに黄幕へ動けるか」という点だと思っています
例えば、『無音壁』を展開して『桜飛沫(裏)』を達成したり、『不完全浦波嵐』から『桜飛沫(裏)』を達成して決死に入ったりすると、自然な流れで黄幕に入ってバフを活かすことができます。

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ローリスクハイリターンが板!

『二重奏:弾奏氷瞑』を見たら分かるように、「+0/+1」自体は非常に強力なバフですが、これらの攻撃は相手のオーラを十分に削ってこそ真価を発揮しますつまりは、黄幕に移るために手札の攻撃札を伏せていては本末転倒というわけです

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うまく扱えれば面白いカードだとは思うんですよねー

もう一つの使い方は「自力で達成する気はないけど、相手の動き次第であわよくば黄幕にも行けるぜ」という使い方です。この場合は『鼓動(裏)』や『殺陣(裏)』をセットする場合が多い印象があります。
このとき、『桜飛沫(裏)』をセットしてしまうと、紫4→赤4でダメ押しをしたいときに『桜飛沫』を使用できなくなってしまうので気をつけましょう。

18-7 構想カードを準備する
このように記述された効果を解決する場合、以下の手順を順に行う。
1) 効果によって指定された領域から構想カードを 1 枚選ぶ。
2) すでに<構想>に構想カードがある場合、まず<構想>にある構想カードを表にして<追 加札>に移動し、桜花結晶を<ダスト>に移動させてから構想カードを準備する。
3) 1) にて選んだ構想カードを表か裏の好きな面にして<構想>に置き、<ダスト>か自身の <オーラ>から桜花結晶を 1 つ選び、一番左のマスに置く。<ダスト>にも自身の<オー ラ>にも桜花結晶がない場合、代わりに何も行わない。
出典:『新幕 桜降る代に決闘を』 総合ルール

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構想をセットするだけなら無料なので置き得や!!

これらの話をふまえて、任意の面Xで金幕ルートを開拓したい場合は、自然な流れで黄幕に移ることを意識すると強い構築が組めるのではないかと思います

2-2-3. 終幕

かさまわし、ひきあし/もぐりこみ、えんむすび、空想、脚本化、断行、残光
くるりみ、たまゆらふみ、ほかげきらぼし

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仮想敵:恐怖Xや傘X、兜Xなど、単純に火力のない二柱。正直、そういうメガミを使う人ってカナヱを返してこないイメージがありますが……

おそらく、世間で一番知られていると思われる終幕の構築です。(もしかすると微妙に違うかも)
初めに言っておきますが、私は終幕を過小評価している節があります。理由としては、大会環境の三拾一捨でカナヱを返す場合、終幕を抜けるかは事前に検討されている場合がほとんどのためです。

正直、紫4や紫5、黄4で『空想』や『演出化』を振りながら赤幕のバーンを絡めてビートしている方が手に馴染むんですよね。一応、面Xのハーフミラーの場合は終幕RTAになることもありますが、傘玉面が仮面絶対BANの三柱なので発生しませんし……

特に有名な動きは『断行』から『明転』をセットし、終了フェイズに『かさまわし』で達成する動きでしょうか。『断行』の萎縮から『かさまわし』による全力化行動による裏目の軽減まで、噛み合いが非常に良いのが特徴です。

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正直、ルール更新で対策されないかヒヤヒヤしてます。

前進拒否しながら構想を進められるという点で上記の動きが非常に強力なので、基本的には『かさまわし』と『断行』を手札に抱えることを最優先に動きます。個人的には『断行』を打った次のターンに再構成しても良いレベルだと思っています。

一応、再構成による『鼓動』や『位置取り』による達成も狙えるので『脚本化』を引いたらそれらを狙ってみてもいいと思います。

幕の進め方は、もちろん赤3→紫5→赤3→緑0という最短ルートです
構想については、1~2T目に『脚本化』から『明転』、3~4T目に断行から『明転』、5T目に『脚本化』か『たまゆらふみ』から『桜飛沫(裏)』、6~7目に『断行』から『明転』、8T目に『脚本化』や『たまゆらふみ』から『位置取り(裏)』か『明転(裏)』を狙うのが最速です

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明転だけ摩耗してそう()

『桜飛沫(裏)』には『ほかげきらぼし』、『明転(裏)』には『かさまわし』と適当な矢印効果を使います
最後の構想については、もしも『たまゆらふみ』が使用済で『位置取り(裏)』の構想が残っていた場合は『脚本化』からそちらを狙うことも出来ます。その場合『ほかげきらぼし』によって0フレアで基本動作を1回出来ることを忘れないようにしましょう

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構想ボードの更新によって、終幕にも使われるようになりましたよね。

『残光』は紫5にいるときや、緑0で『明転(裏)』をセットして返しのターンを耐えたいときに使用します。攻撃札を抜くのが定石ですが、『桜花のお守り』『防壁』といった打ち消し対応札が見えた場合は、それらを抜いて『脚本化』を安全に当てに行ったほうが強いです

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撃ち落とし?あれは当たるほうが悪い(失言)

『ひきあし/もぐりこみ』と『えんむすび』は相手の苦手な間合いに移動して延命するためのカードです。ほとんど使うことのないテクニックですが、『えんむすび』の【破棄時】効果と『かさまわし』を合わせることで『断行』から『明転(裏)』を進められることは覚えておくと、どこかで役立つ場面が来るかもしれません

くるりみ』については、『ゆらりび』と派閥が分かれると思っています。ゆらりび』にするメリットとしては、「傘を閉じた状態で使用することで『桜飛沫(裏)』を達成でき、1Tで緑0から終幕できる」「軽率な相手を『たぐりよせ』からお仕置きすることが出来る」などが挙げられます
個人的には、道中で致命傷を避けられるという点から『くるりみ』を採用することが多いです。『明転(裏)』については『くるりみ』がなくても達成できますし、どうしても1Tで緑0を越えたい場合は、前のターンに『えんむすび』を展開して、【破棄時】効果と合わせて『位置取り(裏)』を達成するといったやり方もありますしね。

この構築だと間合い7~8で可能な限り浮くことをイメージしているので『ふりはらい/たぐりよせ』すら採用していません。正直、間合い7~8から前進込みで攻撃が届くような相手だったら最初からユキヒで殴ったほうが強いので終幕しません。

以上を踏まえて、ゆらりび』と『ふりはらい/たぐりよせ』をどうしても入れたい場合は『くるりみ』と『残光』あたりを入れ替えるといいと思います

Tips3:終了フェイズを制すものは終幕を制す

私は傘玉面の強みの40%ぐらいは、「ディスカード以外の終了フェイズの処理はターンプレイヤーが任意の順番で選べる」というルールにあるといっても過言ではないと思っています。

もう少し具体的に述べると、
・ユキヒ…『かさまわし』 の処理
・ホノカA…『桜花眩く輝かん』の再起
・カナヱ…自分と相手の構想の達成/未達成および幕の移動による処理
といった部分で、任意の順番で解決できることが全ての組み合わせにおいてシナジーを発揮しています。

傘玉についてはTips1で述べましたし、玉面については該当する構築で詳説するので、ここでは傘面の小ネタについて小ネタで説明します

マグマ明転かさまわし
まずは、相手の面Xに『明転』をセットして貰います。ここまでは普通の面X。
次に、こちらは『かさまわし』を手札に抱えた状態で『明転』をセットします。ここからがマグマなんです

それでは、ミュージック、スタート!!!

STEP1:矢印効果は使わずに終了フェイズに移行する
STEP2:相手の『明転』を解決、もちろん未達成
STEP3:『かさまわし』を解決
STEP4:自分の『明転』を解決、もちろん達成

「ヤーーー!!!」

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2-2-4. 紫5はらりゆき(対銃X)

しこみばり/ふくみばり、しこみび/ねこだまし、ふりはらい/たぐりよせ、かさまわし、空想、脚本化、断行
はらりゆき、くるりみ、あたらよちよに

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仮想敵:銃騎、銃鏡などの幕が1~2つしか進まないことが予想される銃X。

幕は赤3→紫5と進めます構想は『明転』からの『鼓動』を想定していますが、余計なライフダメージを受けないことが重要なので、盤面を整えるついでに進めるぐらいのイメージで大丈夫です

やることは非常に単純で、基本的に『かさまわし』を手札に抱えながら、傘が閉じているときは殴り、傘を開いたときはしゃがむをひたすら繰り返します
一巡目の連続攻撃はある程度割り切ったうえで『断行』と『しこみび/ねこだまし』『かさまわし』でオーラを即座に構え直して復帰して、それ以上のダメージを受けないようにします。

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『しこみび/ねこだまし』は相手に前進を強要できる点も強いです。

さらに、増えたフレアで『はらりゆき』を振ったり、手札から『しこみばり』『空想』などを使ったりしながら相手のライフを削ります。

これらの動きが上手くいくと、すぐには『くるりみ』と『あたらよちよに』の上から2ショットでリーサルを取れないので、何ターンかの猶予がもらえます
そこから、リーサルを取られるまでに相手のライフをゴリゴリ削って勝つ、というのが大まかな戦い方です。

ヒミカ単体の火力であれば『くるりみ』『かさまわし』でかなり耐えることが出来るので、落ち着いて相方の攻撃札に『あたらよちよに』を切ることができれば、意外と死なずに耐えられます。

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『はらりゆき』を無節操に打つと『あたらよちよに』を構えられなくなるので注意!!

はじめに赤3へ行くのは、「相手がアグロの構築を組んできた場合、幕を進められるのは1~2回程度しかないことをふまえて、確実に赤幕で打点を稼ぐため」「一つ目の構想を達成して空想が2/1になるのは赤3ルートしかないため」という二つの理由からです

『ほかげきらぼし』を入れて紫0 or 緑2→赤2→赤4と幕を進めるパターンもありますが、赤4を踏めるかどうかが安定しなかったり、赤2で『ほかげきらぼし』を打つことと赤3で2/1『空想』でライフを取ることがライフ的にほぼ同じだったりすることを考えた場合、対応札を1枚多く構えられる方が強いと思ったので赤3に進むルートにしています。
あと、『あたらよちよに』も攻撃として振れば1点取れますしね。(2/1をオーラ受けして後ろの1/1もオーラ受け出来るほどのリソースは、相手にない場合が多い)

正直、ここまでやっても火力で押され負けたりと傘面側が不利な場合も多いですが、間合い5~6で攻撃札を振れたり、『マグナムカノン』『ラピッドファイア』から『くるりみ』でライフを守れる分かなりマシなので、平均的な面Xよりはいい勝負になると思います。

ちなみに『残光』は罠です。相手のリーサルは1ターン遅延されるかもしれませんが、『残光』を入れるということは攻撃札を抜いて、手札まで使っていることを考えるとそこまで強くないと思います

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ビートダウンの構築なら、攻撃札の方を入れたくなりがちですね。

2-2-5. 赤幕ほかきらはらりゆき

しこみばり/ふくみばり、しこみび/ねこだまし、ふりはらい/たぐりよせ、かさまわし、空想、脚本化、断行
はらりゆき、くるりみ、ほかげきらぼし

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仮想敵:炎戦(ヒミカA/オボロA)相手に間合い5に張り付いたり、橇X相手に凍結解除をするなど、基本動作が欲しくなる相手。

『しこみばり』『はらりゆき』『ほかげきらぼし』をライフに通しながら、『ふりはらい』『空想』『断行』や『ほかげきらぼし』でリソースを効率的に回すことを目指す構築です。

幕は紫0→赤2→赤4と進めて、構想は『位置取り』『鼓動』『明転』『殺陣』などを場況に合わせて達成しましょう。

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赤4に到達するまでは、『しこみばり/ふくみばり』以外の通常札がすべて1/1以下という非常にヤバいスタッツをしているので、『ほかげきらぼし』の打ち忘れに気を付けながら少しでも早く赤4まで到達しましょう。
ちなみに、赤2で『ほかげきらぼし』を打ちそこねると、その1点を削るのがめちゃくちゃ遠くなるのでガチで気をつけてください。

かなーりギリギリの戦いにはなりますが、炎戦相手でも間合い5に張り付いて『しこみばり』『はらりゆき』『ほかげきらぼし』で削りきれるところまでは検討済みです。
おそらく、凍結をばら撒いてくる橇Xが相手であってもかなり良い勝負をするのではないかと思います。

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打点は細いですが、気合で通してください!

正直、普通の相手にこれを組むとフレアを打点に変換できなくて悲しい気持ちになるので、リソースを縛ってくる相手に組むぐらいがかえってちょうどいいです。

Tips4:赤幕ビートへの所感

カナヱの幕の進め方を聞かれたときに、皆さまは何を思い浮かべますか?
カナヱが実装された直後は黄幕がぶっ壊れでしたし、黄幕が修正されたあとは右側の終幕ルートが猛威をふるい、『たまゆらふみ』が修正されたあとは紫0 or 緑2→赤2→赤4の『ほかげきらぼし』による赤幕ビートダウンが流行ったと記憶しています。

そんな赤幕のビートダウンですが、個人的な評価としては「特定の面Xでなければ、紫0の『ほかげきらぼし』が欲しい場合以外ではあまり使わない」ぐらいの評価です
理由は大きく分けて3つあります。

①切札が一枚バレるため、リーサル打点や防御力を低く見積もられる
このゲームの特徴として「見えない切札は非常に厄介」というものがあります。切札が見えていないというだけで、対面は「それが攻撃札の場合にリーサルを取られるかor生きていた場合の盤面はどうなるか」「それが防御札の場合にリーサルを取れるかor逃した場合の盤面はどうなるか」と考慮すべき点が加速度的に上昇します。見えていない切札が複数枚の場合はより複雑になります。

私の場合、終盤の場面では「見えないカードが全て攻撃札の場合」と「見えないカードが全て防御札の場合」という最大/最小の振れ幅を想定して、そこから妥協を始める場合が多いです。そのような場面において、切札を一枚見せると実際の攻撃力ないしは防御力が相手にバレやすくなり、より正確な攻守の判断を相手に許してしまいます

そのため、『ほかげきらぼし』を採用するか検討する場面において、私の場合だと「『ほかげきらぼし』を採用せずに紫4や紫5で戦った場合よりも明確なメリットが得られるかどうか」という点が一つの判断基準になります。しかし、それについて考える際の懸念材料として以下の事項が挙げられます。

②赤4に到達するまでの『空想』のスタッツが微妙
紫4や紫5の場合は構想を二つ達成するだけで到達できますが、赤4の場合は構想を三つ達成させる必要があります
この差はかなり大きく、二つの場合は所要時間が4~5T程度なので二巡目に2/1あるいは3/1の『空想』を振ることが出来ます。しかし、三つの構想を達成させようとすると6~7程度はかかるので、緑2→赤2→赤4と進めて再構成を遅らせたとしても、ほとんどの場合いは2/1の『空想』を振るのは三巡目になってしまいます。

これだけを見ていると「たかが、一回の『空想』が1/1と2/1になる程度の差では?」と思うかもしれません。しかし、紫幕には2/2の『演出化』の圧力があるので、2/1は2/1でもライフに通りやすい2/1なのです。
したがって、「2/1や3/1の空想がライフに通るのであれば、『ほかげきらぼし』でライフを取る必要が薄れるよね」という場面はそこそこあります演出化がライフに通った場合は、さらにその傾向が顕著になります

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紫幕でアクティブなカードたち

③『封殺』が禁止されたことで、赤幕が相対的に弱くなった
もう一つの理由は『封殺』が禁止カードに指定されたことです
これまでは赤幕ビートダウンを選択する理由の一つに「中盤や終盤に『封殺』で通常札を指定できるから」というものがありました。そのような場面は実はそこそこ多く、典型的な例としては炎戦の『誘導』、『森羅判証』を展開している書Xの『壮語』などがありました。

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『誘導』は連続攻撃のケアにもなるので封殺し得!(過去形)

しかし、『封殺』が禁止カードに指定された現在では、赤幕に行く動機が薄れてしまいました
そうなると、『空想』を早い段階で2/1や3/1として使用でき、『演出化』も強化され、ついでに『残光』も使用できる紫幕のほうがカナヱの通常札が相対的に強くなったといえるでしょう。

以上から、私は基本的に打点が欲しい場面では紫幕でのビートダウンを選択することが多く、赤幕で『ほかげきらぼし』を採用するのは、帯電解除によって他の面Xよりも大きな恩恵を被ることのできる嵐面(ライラA/カナヱ)を使うときや、ウツロやコルヌなどが相手で紫0の『ほかげきらぼし』を使いたいときぐらいです

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鎌橇ちゃん!リソいじめ激しくしないで!

2-3. 玉面(ホノカA/カナヱ)

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最後に解説する二柱は玉面です。『指揮』と『封殺』が禁止にされる前は総合力部門で世界最強でしたが、さすがに今は全盛期に比べると出力は落ちたと言わざるを得ません。

それでも、対応力の高さとギミックの噛合いは非常に良いので、うっかり返ってきたとしても自信を持って戦えると思っている二柱です。
それでは、具体的な構築の紹介に移りましょう。

2-3-1. 紫5震える

桜の双剣、桜吹雪、桜花のお守り、空想、脚本化、演出化、断行
ひとり目覚めて(→ふたり震える手を取ろう)、四季はまた廻り来る、あたらよちよに

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仮想敵:『ふたり震える手を取ろう』によるワンショットを狙いたいが、対応も加味するとある程度までは削りたくて、それまでにリーサルを取られないように防御力も両立させたい二柱。典型例は刀X

幕は赤3→紫5(→赤3)と進めます
構想については、『明転』『鼓動』『桜飛沫(裏)』がオススメです。ただ、玉面自体が再構成を遅らせることに長けている組み合わせなので、ライフが減ら無さそうな場合は『鼓動』の代わりに『殺陣』などをセットしてもいいと思います

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本当は『断行』の枠に『指揮』を入れたいのですが、他に入れたいカードもないので、伏せて基本動作をするよりは強くなるであろう『断行』を採用しています

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纏い前進と纏い離脱で満足するしかねえ!!

基本的な動きとしては、1~3T目に『脚本化』から『空想』『ひとり目覚めて』で『明転』を達成して、4~5T目に相手の『桜の双剣』や『桜吹雪』の受け方を見てから『鼓動』や『殺陣』などをセットするといいでしょう

このとき気をつけることとして、必ず『標をたどり』が底に送られたのを確認してから『脚本化』を山札の底に置くようにしましょう。そうしないと、3T目に『四季はまた廻り来る』で『標をたどり』を引けなくなってしまいます。
出来れば『桜の双剣』を『影の両手』に開花して山札の底に送るのも『脚本化』を底に送ってからの方がいいです。そうすることで、5T目に『影の両手』と『脚本化』を引けるので、以降の構想回しが安定します。

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『桜の双剣』と『脚本化』で再構成を遅延できるのも◎

また、二巡目の最終ターンぐらいまでには『仄かなる輝き』を手札に構えられるように、『桜花のお守り』を使いましょう『仄かなる輝き』の有無はリーサルラインの底上げに寄与するので、使い所が無かったら躊躇わずに素打ちしても良いと思います
また、『桜の双剣』を『影の両手』に開花させていた場合は、必ず『桜の双剣』に戻しておきましょう。『桜の双剣』はライフを取れますが、『影の両手』はライフを取ってくれませんからね。

そんなこんなで紫5を踏んだあとは、3/1『空想』でライフを削りながら『脚本化』と『仄かなる輝き』を手札に構えてリーサル準備を進めましょう

相手のライフが4~5で、かつ自分のオーラが3以下で手番が返ってきたらリーサルを狙いに行きます
オーラが2以下の場合は適当に後退か宿しを行い、オーラが3の場合は『脚本化』から『桜飛沫(裏)』をオーラから乗せて構想を準備します。

こうして、自分のオーラを0にできたら『ふたり震える手を取ろう』から残りの攻撃札を全て叩きつけます。このとき、手札に『断行』が来てしまった場合は、『四季はまた廻り来る』で他の攻撃札と交換しておくといいと思います

最高打点は『脚本化』、『仄かなる輝き』、『桜の双剣』『桜吹雪』『空想』『演出化』から2枚、『あたらよちよに』で7点ですが、どうせ2発ぐらいは止まるので4~5点ぐらいのリーサルを見込んでいたほうが良いです

『演出化』を振ると『桜飛沫(裏)』が達成できなくなりますが、『演出化』がライフに2点通っているなら1点札+赤幕と同価値なので最終的な計算結果は変わりません。
逆に、『演出化』を『浦波嵐』などで対応されてしまうとデメリット効果だけがのしかかってしまうので、相手次第では『四季はまた廻り来る』を使って他の攻撃札と入れ替えられると◎です。

また、ここまでは相手のオーラが5の状態を想定していますが、4以下の場合はさらにオーラ全剥がしを行いやすくなります。「後退、宿し、『脚本化』の構想準備から『ふたり震える手を取ろう』で相手のオーラを0にできるか」という点を意識して動きを決めるといいでしょう

『ふたり震える手を取ろう』を警戒して、相手が対応のケアを切って早めにリーサルを取ってくる場合は、『あたらよちよに』と『四季はまた廻り来る』を使って上手く耐えて、返しにしっかり止めを刺しにいきましょう。

相手の打点が細くて防御力を下げても問題なさそうな場合は、『四季はまた廻り来る』『あたらよちよに』を『満天の花道で』『この旗の名の下に』の二枚に変えてもいいと思います
この二枚を採用した場合、純粋にライフ打点が1点上がりますし、『満天の花道で』を使えば自分のオーラを任意の枚数だけ剥がせることから、能動的なリーサルを仕掛けやすくなります。

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相手のライフがフレアではなく『満天の花道で』の納に移動する点も◎

別の選択肢として『満天の花道で』から『桜飛沫(裏)』を達成することで黄幕に移動して、『ふたり震える手を取ろう』からライフバフをそのままリーサル打点に変換する構築も強力です
ただ、黄4→赤3で『桜飛沫』を使えない点や、『あたらよちよに』と『四季はまた廻り来る』の片方しか切札にないことがバレるのが嫌なので、私はあまり組みません。
1/1が1/2になっても、『衝音晶』『音無砕氷』『意思』などで対応されると等しくライフ0点になってしまうことも個人的には敬遠しがちなポイントですね……上手くハマると†エクゾディア†出来るんだろうなあ、というのは分かりますが。

構築だけ見ると、付与札がないので『ふたり震える手を取ろう』が本当に成立するのか怪しく見えるかもしれませんが、意外と「あれ?これリーサルじゃね?」となる場面が多いのがこの構築の特徴です
ぜひぜひ、玉面を使うことがあったら試してほしいです!

Tips5: 構想は追加札に入りますか?

→入ります。よって『脚本化』などで構想を入れ替えると『四季はまた廻り来る』も未使用に戻ります。

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脱法ムーブさん!?

Q:構想を準備した際に、「四季はまた廻り来る」の【使用済】効果は発生しますか?
A:<追加札>から準備したなら発生します。
出典:新幕 桜降る代に決闘を - ホノカのカードへのFAQ
URL:https://main-bakafire.ssl-lolipop.jp/furuyoni/na/faq.html#m14

玉面の必修科目です。覚えておきましょう!

2-3-2. 黄幕桜花

桜の双剣、桜吹雪、桜の翅、空想、脚本化、演出化、断行
ひとり目覚めて(→桜花眩く輝かん)、四季はまた廻り来る、あたらよちよに

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仮想敵:間合い2でダストを枯らしてきそうなミコトだったり二柱だったり、『あたらよちよに』と『桜花眩く輝かん』を両立させたいような二柱。

幕は紫0→紫4→黄4→赤3と進めます
また、構想は『明転』『殺陣』『鼓動(裏)』『桜飛沫』の順番がオススメです。はじめは『位置取り』から入ってもいいですが、山札の枚数調整で『桜の双剣』を振りたい都合から可能であれば相手にも前進してほしいので『明転』のほうがいいと思います。

本当は『桜の翅』には『指揮』を入れたいのですが、現在は禁止カードに指定されてしまっているので『桜の翅』で妥協しています
これは、黄幕でリーサルラインが伸びていることに加えて、『桜花のお守り』で手札を伏せることによる機会損失が、相対的に他の幕にいるときよりも大きいと考えるためです。
「あと1Tしのげば、X/3の『桜花眩く輝かん』と『桜飛沫』達成による赤幕のバーンによる4点リーサルを取れる」という場面で相手の苦手な間合いに動くといいと思います。

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基本動作のために手札の攻撃札を伏せさせることができれば、†実質打ち消し†。

構想の進め方はある程度は他の玉面と同じで、『空想』と『ひとり目覚めて』で『明転』を達成して紫0に行き、『桜花眩く輝かん』と『脚本化』や『桜の双剣』『影の両手』などを合わせて『殺陣』を達成して紫4に行きます

ここまで来たら、あとは『鼓動(裏)』をセットして、『桜花眩く輝かん』を育て続けます。だいたい3/2か4/2になったらライフに通ると思うので、そのまま黄幕に突入します。

この時点で、再構成2点と『桜花眩く輝かん』2点と適当な2/1で1~2点といった具合で相手のライフが削れているはずなので、最後にライフダメージが3になった『桜花眩く輝かん』と攻撃札を叩きつけてリーサルを狙います
このとき、軽減対応を打たれ無い限りは『桜花眩く輝かん』を振った瞬間に『桜飛沫』の達成が確定するので、赤幕による1点も打点に含めるといいでしょう

この構築の特徴としては、

『ほかげきらぼし』が不要なので『あたらよちよに』を入れる枠がある。黄幕に入れば2/2攻撃が最低保証されているのも◎。
紫4にいると2/1『空想』、2/2『演出化』といった攻撃札が、間合い2ダスト0となった場合の回答札として役に立つ。

といったものが挙げられます。
以下では、玉面で『桜花眩く輝かん』を採用した構築を回すときに意識すると良い点を述べたいと思います

Tips6:玉面の桜花のシナジー

これは個人の意見なのですが、エラッタされた『桜花眩く輝かん』を主軸にするうえで個人的に重視しているポイントが三点あります。

それは、
①離脱以外で間合い2から間合い3に移動する手段があること。できれば二つ以上欲しい。
②『桜花眩く輝かん』を再起させるための動きの柔軟性があること。
③(これは欲を言えば、という程度ですが)間合い2ダスト0という状況になった際に後退以外の解決策がある。
のといったものです。

簡単に、私がそう考える理由についてお話します。

①離脱以外で間合い2から間合い3に移動する手段があること。できれば二つ以上欲しい。
『桜花眩く輝かん』の適正距離が3-5になったため、1/2や2/2、3/2の『桜花眩く輝かん』を間合い3で使用し、返しのターンに間合い2まで前進されるというケースが頻発するようになりました。

ここで、気持ちとしては集中や手札を伏せて離脱をしたくなると思うのですが、これをすると毎ターン『桜花眩く輝かん』を再起させるのが難しくなります
なぜなら、相手から攻撃を受ける場合は離脱に加えて纏いや前進が必要になりますし、相手から攻撃を受けない場合は、宿しと空いたオーラを埋め直すための纏いや前進をするリソースが要求されるためです

もしかすると、手札の攻撃札まで伏せればかろうじて回るかもしれませんが、それらを伏せざるを得ない場面というのは、将来的に得られる2~3AP(オーラ2,3点など)を1APに変換しているので非常に効率が悪いです

※APとはアクションポイントの略で、新幕最強のあかさきさんが提唱した、カードを「基本動作何回分に相当するか」という観点で定量化する「あかさき算」を考える際に使うことの多い用語です。
ここまで読んでおいてご存知でない方はいないと思いますが、一応リンクを掲載しておきます。まだの方はぜひご一読を。

note.com

そもそも、離脱自体は自分のオーラもフレアも増やしてくれないので、少し大げさかもしれませんが、実質的には萎縮しているのと同じ状態だとも言えるかもしれません。(さすがに過言w)

これらの問題を解決するための方法として、私は「1離脱+α」の価値を創出するカードを持ったメガミを横に添えるというものがあると考えています。
具体的には、1/-が付いてくる『衝音晶』、基本動作1回が付いてくる設置『忍歩』、集中を維持できる『幻影歩法』などですね。

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それでは、玉面でこれらに該当するカードは何かというと『空想』と『断行』です

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『空想』は幕の値が偶数という前提は必要ですが、1/1や2/1、2/2の攻撃が付いてくるのは、ただの離脱よりも2~3倍ぐらい強いと言えるでしょう
『断行』は1離脱に1纏いがついてきます間合い3で使用して1纏い1前進や1纏い1宿しで使ってもいいかもしれません。このように、『桜花眩く輝かん』を使う際に不足しがちな基本動作を補ってくれるサプリメントのような働きを見せてくれます。

②『桜花眩く輝かん』を再起させるための動きの柔軟性があること。
当たり前な話ですが、毎ターン『桜花眩く輝かん』を再起させようとする場合、桜花結晶が5つとなる領域を毎ターン作る必要があります
私の考える一番簡単な領域は自分のオーラだと思いますが、毎ターンでオーラ5を構えるのは簡単ではありません。つまり、自分のオーラ以外で桜花結晶が5の領域を作れるような動きの柔軟性があると、『桜花眩く輝かん』を使った構築はより強くなると考えています

玉面でこれに該当するのが、「構想の達成および幕の移動の前後で『桜花眩く輝かん』の再起の処理を行うタイミングを選べる」というルールと『ほかげきらぼし』の2つです

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例えば、構想の達成の処理を行うとダストが1つ増えます。また、そこから紫幕に移動すれば基本動作1回分の桜花結晶の移動が発生しますし、赤幕に移動すれば相手のライフおよびフレアが変化します。
また、同じような話が『ほかげきらぼし』を使用した場合でも成立します。こういった桜花結晶の細かい移動に着目することで『桜花眩く輝かん』を再起させやすくなります

③(これは欲を言えば、という程度ですが)間合い2ダスト0という状況になった際に後退以外の解決策がある。
『桜花眩く輝かん』を使う構築に対面した場合の対策の一つに「間合い2でダストを枯らす」というものがあります。ダストが枯れてしまった場合、『桜花眩く輝かん』を使用するために間合い2→3で後退を行わなければならないケースが発生してしまいます

たたでさえ基本動作1回が重要な『桜花眩く輝かん』にとって、このオーラ1つの消費は可能な限り避けたいものだと思います。しかし、ホノカAには間合い2ダスト0で振れる非全力の攻撃札は『仄かなる輝き』ぐらいしかなく、さすがに頼りないです。したがって、相方の間合い2でダストを出す手段の有無は出来れば確認しておきたいポイントといえます

玉面でこの役割を担ってくれるのは紫幕の場合は『演出化』、赤幕の場合は『ほかげきらぼし』が筆頭です。また、紫0以外であれば『空想』、構想をセットしないのであれば『脚本化』も活かすことが出来るでしょう

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全部間合い2で振れてよちよちって感じだ…!!

以上三点が、私が『桜花眩く輝かん』を活かす上で重要視しているポイントになります

※ちなみに、傘玉の場合だと①が『ふりはらい』『えんむすび』、②が『かさまわし』、③が『ふくみばり』『ねこだまし』といった感じですね。

2-3-3. 赤幕桜花

桜の双剣、桜吹雪、桜の翅、桜花のお守り、空想、脚本化、断行
ひとり目覚めて(→桜花眩く輝かん)、四季はまた廻り来る、ほかげきらぼし

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仮想敵:一巡目からダストを散らしてきたり、中盤~終盤に後退することが要求されたりする二柱。特に炎戦。あと、『桜花のお守り』でどうしても止めたい攻撃がある場合は、使用できる攻撃札の枚数が減っても打点をカバーできるこちらの構築を組むことが多いです。

本当は『桜の翅』の枠に『封殺』を(ry

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間合いを操作して力技でケアしましょう。

幕は紫0→赤2→赤4と進めます。構想についてはかなり適当です。『粒立て』以外のほとんどの構想は選択肢に入ると思うので、相手への圧力や最終的に自身で達成できるかも考慮しながら、構想の種類を選ぶといいでしょう
基本的な動きや意識するべき点は『2-3-2. 黄幕桜花』と同じです。様々な手段で間合い2→3への移動をちょろまかして、構想の達成と『桜花眩く輝かん』の再起処理の順番を選んでズルいことをしましょう。

この構築の特徴として、紫0『ほかげきらぼし』で2纏いできることで多少のダスト枯らし耐性を有していることです。紫幕の到達時効果で1纏い、『断行』纏い宿しでオーラを開けたままダストを減らし、『ほかげきらぼし』からさらに2纏いしたりと、『指揮』や『封殺』が使えない場合もしっかりダストを回収することができます。

相手のメイン打点が対応不可だったり、とにかく基本動作が欲しかったりと『あたらよちよに』よりも『ほかげきらぼし』のほうが価値が高そうな対面であれば、こちらの構築に移ることが多いです

欠点は、赤2→赤4に移動するときに『ほかげきらぼし』を打とうとすると状況次第で幕が停滞して赤4(≒『空想』が2/1)に到達するのが遅れることや、割と早いタイミングで全ての切札がバレるので、相手にほぼ正確なリーサル計算を許してしまうと言ったものがあります
主な耐え方は『四季はまた廻り来る』→『桜花のお守り』開花→『四季はまた廻り来る』のオーラ7打ち消し1回です。これらでは心細い場合は、前にターンに『桜の翅』で相手の苦手な間合いに移動することなどでケアしましょう。

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瞬間防御力の高さでごまかしましょう。

2-3-4. 紫5ビート

桜の双剣、桜吹雪、桜花のお守り、空想、脚本化、演出化、断行
この旗の名の下に、四季はまた廻り来る、あたらよちよに

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仮想敵:銃騎銃鏡など、さすがに『桜花眩く輝かん』では分が悪く、『ふたり震える手を取ろう』を構えるよりも素直に中距離で殴ったほうが早そうな相手。

欲を言えば、『断行』の枠に『指揮』を(ry

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そのほうが!この旗が!強い!

幕は赤3→紫5(→赤3)と進めます
構想は、相手の様子を見て適切なものを立てるようにしてくださいオススメは『明転』『殺陣』あたりです。紫5→赤3は『この旗の名の下に』による『鼓動(裏)』で突破したいので、『鼓動』だけはできれば道中では切らずに取っておきたいです。

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いつもの玉面って感じだ……!!(失礼)

玉面には『桜の双剣』『桜吹雪』『断行』や紫幕の基本動作といった、手札を伏せずに基本動作(紛いのこと)を出来るカードがたくさんあるので、萎縮や減ったオーラを無視しながら2/1をたくさん振ってライフを取り返すことができます。(最終手段で『四季はまた廻り来る』もありますしね、構想の付替えで閉じれるのも◎)

そういった雑に偉いカードを全部表で叩きつけることでテンポを取り、最終的にはヒミカの主張を『桜花のお守り』と『四季はまた廻り来る』で、ヒミカの横のメガミの主張を『あたらよちよに』で止めるというのが主な構築の意図です

『この旗の名の下に』は、『ひとり目覚めて』との選択にはなると思うのですが『指揮』が禁止になったことで『ふたり震える手を取ろう』や『旧き虚ろを歩みゆく』が少し使いづらくなってしまったことに加えて、ライフに通すだけで『鼓動(裏)』を達成して赤幕の1点も狙えることから採用しています

『断行』は枠が余ったので入れています。適当に纏い前進でもして、手札の攻撃札や『桜花のお守り』のためのリソースを手札に残しておくといいと思います。

2-3-5. 終幕

義旗共振、桜の翅、桜花のお守り、空想、脚本化、断行、残光
ひとり目覚めて(→ふたり震える手を取ろう)、満天の花道で、たまゆらふみ

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仮想敵:他の終幕同様、明らかに相手の火力が低い場合や、面Xのハーフミラーになって終幕レースをしなければならないと判断した場合。

典型的な終幕による勝利を目指した構築ですそれなりに安定して7~8Tぐらいの終幕を狙えますが、『封殺』が禁止されたことが全体的に向かい風で、かつ終幕に勝てない場合は玉面は返ってこないので……
正直、傘玉面を持ち込んだ大会で終幕したことって1回もないと思います。

さて、構築の話に入りましょう。
当然、幕は(白2)→赤3→紫5→赤3→緑0→(終幕)の最短ルートです
構想ですが、基本的にこちらもほぼ固定です

1~2T:『空想』『ひとり目覚めて』で『明転』達成
3~4T:再構成で『鼓動』達成
5T:『満天の花道で』で『桜飛沫(裏)』達成
6~7T:『義旗共振』か『再生』で『粒立て』達成
8T:『ふたり震える手を取ろう』で『桜飛沫(裏)』達成

『桜の翅』は『位置取り(裏)』を狙うための裏択や、どうしても『明転』の達成が苦しくなったときのセーフティネットとして採用しています
また、面Xのハーフミラーで『粒立て』を相乗りされるリスクがあったりする場合は、このカードで『位置取り』を達成しに行けたりもするので、相手の妨害で上記の動きが崩された場合でもこのカードを機転に体制を整えることができます

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相乗り注意!!

『桜花のお守り』『残光』は適当に粘るための枠です。最後の『桜飛沫(裏)』については『たまゆらふみ』と『ふたり震える手を取ろう』で突破することから通常札や基本動作を一切要求されないので、空いた枠として入れています。終幕レースなら相手の『脚本化』を咎められたりもするので、無いよりマシの精神で採用しています。
『残光』も終幕ルートにおいては控えめにいって『封殺』の下位互換ですが、他に選択肢もないので採用しています。相手次第では『雅打ち』『防壁』といった対応札を飛ばせるかもしれませんしね。

他の面Xの終幕と比べた際の強みとしては、
たまゆらふみ』を即座に閉じられる『粒立て』を使うことができる。
『満天の花道で』によって『ほかげきらぼし』よりも少ないリソースの消費で『桜飛沫(裏)』を達成できる。
『ひとり目覚めて』が『明転』、『ふたり震える手を取ろう』が『桜飛沫(裏)』の達成に使えるので一粒で二度美味しい。
『桜の翅』が様々な構想を達成するのに役立つため、妨害に強い。開花して『再生』になったら『粒立て』で再利用できるのも◎。
面Xのハーフミラーから終幕レースになった場合に『桜花のお守り』で相手の『脚本化』を打ち消すことが出来る。

といった点が挙げられます。

はじめの試練を『桜の翅』による『位置取り(裏)』で固定するのであれば、『満天の花道で』の枠を『四季はまた廻り来る』『あたらよちよに』といった対応札にできるかもしれません。その場合、『桜の翅』で下がるためのダストを確保する手段を考えておく必要がありそうですが、何かいい案が思いついたら教えて下さい。

また、『指揮』が使える場合は『殺陣』を達成しやすくなるはずなので、『桜の双剣』や『桜吹雪』を持ってくるための『はらからのあまつそら』が選択肢に入ってくるかもしれません。
その場合、1回目は『脚本化』と『指揮』、2回目は『桜の双剣』or『桜吹雪』と『指揮』で達成する感じになりそうです。『指揮』は構想の達成や『かさまわし』と同じく終了フェイズに効果の処理を行うカードなので、S7になったらズルい立ち回りができるかもしれませんね。

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相手の『封殺』をかいくぐれたりするので、実は結構偉いですよ。

3. 本選レポート

傘玉面の構築についての記事は以上になります。
私の傘玉面の知見の90%以上を放流したと言っても過言ではないので、S7でも傘玉面および任意の二柱を検討する方がいらっしゃいましたら、ぜひとも参考にしてください。

はてさて、ここからは巫鏡杯本選のレポートに入りたいと思います。大まかに私が予選と同じ三柱を持ち込むに至った経緯と、実際の桜花決闘についてレポートしていきたいと思います。

3-1. YOUは何ゆえ傘玉面?

はじめに、私が傘玉面を持っていくことにした経緯をお話します
ご存知の方も多いかもしれませんが、私は神奈川予選でも全く同じ三柱を持ち込んでいます。そのときの理由については、以下の記事を参照してくださると幸いです。

zico-furuyoni.hatenablog.com

予選時の検討もふまえて、私がこの三柱を持っていくに至った理由などをお伝えしたいと思います。

3-1-1. 検討の時間が無かった

格好つけずに正直に言うと、一番はじめに浮かんでくる理由はコレです。私が本選の検討を本格的に始めたのは10月ぐらいからでした

理由は、なんとなくモチベが湧かなかったことと、6月ぐらいに始めたTRPG(SW2.5)がめっちゃ面白くてそればっかり遊んでいたからです。
別に特段これといった不満があるわけでもなく、他にも何だかんだでリソースを削られていたのもあってふるよにの優先度が下がってしまっていました。

特に7~9月については、ほぼ毎週の土日にTRPGのセッションの予定を入れていたので、オフラインの大会には出ていませんし、それに引きづられて熱帯(≒準公式シミュレーターを用いたネット対戦)もほとんどやっていませんでした。

furuyoni-simulator.herokuapp.com

それでも、ありがたいことにお声掛けしてくださる方がいらっしゃったので、9月ぐらいからは週1ぐらいでリハビリはしていました。

モチベーションが復活したきっかけは、9/29に参加したふるよにの大会でした

twipla.jp

実を言うと、9月中のリハビリに付き合ってくださったのがこの大会の主催でもあるいずさんでして、初の主催であるとも伺っていたのでこの日だけは割と早い段階で予定を開けていました。
数ヶ月ぐらい、勝ち負けのないTRPGという世界にどっぷり浸かっていた私でしたが、「やっぱり勝てたら楽しいし、負けたら悔しい」ということを思い出してモチベーションを取り戻しました。(決勝負けの敗因が、知見の情報格差によるものであったことも大きかったです)

そして、大会の帰り道でふるよに関連の雑談をするなかで、「数カ月分の遅れを取り戻すには、三柱を傘玉面で固定したうえで個別に対面想定を進めていくしかない」という結論にいたりました。

3-1-2. 禁止改訂は誤差だった

そして始まった傘玉面検討フェーズですが、ここで嬉しい誤算が起こります。それは、傘玉面が禁止改訂の影響を他のX玉面ほど受けていないということです。

個人的に、ホノカAで『指揮』を採用する理由は3つに分けられると思っていて
『桜花眩く輝かん』のためにダストを枯らす
『ふたり震える手を取ろう』でオーラを空けてリーサルラインを上げる
『旧き虚ろを歩みゆく』で1/1を2回通してリーサルラインを上げる

これらにおいて、①については『かさまわし』が既に解決していて、②は『ふたり震える手を取ろう』でリーサルを取る場合『ゆらりび』を合わせることがほとんどなので『追い風』で代用可能③は傘玉だと弱いので予選検討の段階でボツになっている、といった具合でほぼノーダメでした。

玉面も結果として付与札が2枚なくなってしまいましたが、それでも紫5の『ふたり震える手を取ろう』であれば、必要なリーサル打点は赤幕も入れて4~5点と少なめで済みますし、『桜花眩く輝かん』も最悪、紫0『ほかげきらぼし』でカバー可能であることが分かります。

『この旗の名の下に』で納を増やす対象がほぼ無くなってしまったのは少し惜しいですが、そもそもあのカードを使う構築が少ないことに加えて、使う場面はリーサルを取る場面と同義なので無視できる範疇だと判断しました。

傘面については、元から対応札が多いので『封殺』一枚が無くなっても耐えていました。終幕は、完全戦3-1の場合だと構築を組む機会がほとんど来ないので関係なしです。

と、こんな具合で出力については問題ありませんでした。正直、運が良かったとさえ思います。

3-1-3. 思った以上に戦えそう

次に、個別に対面想定を始める必要が出てきます。
とりあえず、禁止改訂によってホノカAが減るとなると、ヒミカは殴り殺せそうなX面を返しやすくなるし、それに応じて薙面Xも出て来やすいと考えました。また、『ふたり震える手を取ろう』が唯一の弱点だった刀面が生き生きとするはずなため、刀X面も増えるかなあ、と考えました。

次に、優先的に対面想定をするべき相手をピックアップします。

具体的には、
手なりで回しても勝てそうな相手
10-0で何をしても勝てない相手
今から検討しても知見的に間に合わない相手
20%ぐらいの確率でいるかもしれない程度の相手
などを除外するという作業です。

①だと、刀面Xについては刀Xを返して、傘玉か玉面であれば『ふたり震える手を取ろう』、傘面であれば『一閃』に『ひきあし/もぐりこみ』、『月影落』に『あたらよちよに』を合わせて黄幕で『はらりゆき』を振っていれば勝てるだろう、と言った感じですね。
また、傘玉の『追い風』『ふたり震える手を取ろう』『ゆらりび』に回答がある刀Xといえば刀扇(『久遠ノ花』)、刀騎(『Form:NAGA』『Omega-Burst』)、刀鎌(『虚偽』)などですが、刀扇面は②寄りですし、刀鎌面は④、刀騎は予選時点で検討済みだから除外、といった具合で重点的に検討するべき相手を絞ります。

そんなこんなで少しずつ対象を絞ったところ、3週間というタイムリミットも加味すると検討できるのはこれぐらいかなあ、となりました

・銃騎
・銃鏡
・薙鏡

銃騎や銃鏡については、横に毒を沿えることでも三柱が成立するので、海外の銃毒の流行り具合もふまえて「かなり厳しいとは思うが、もしも海外から来られるのであれば、この辺りを持ってくることも有り得るな~」みたいなことも考えていました

残りの時間は「この知見、禁止改定後も通用するよね?」といった部分の確認(一人回し)に費やしましたが、概ね立ち回りでカバーできる範囲内に収まっていました

あとは、ますたーさんが主催の非公式大会『縁杯』や10/20の『娯楽屋』で行われた大会でひたすら傘玉面を擦って練習しました。また、一人回しの精度に自信がない部分については、平日夜に個人的にお願いした方との検討などで対面想定を固めていきました。

3-2. 本選当日

そんなこんなで迎えた当日ですが、もうめちゃくちゃ緊張してました

会場に着いたのが集合時刻の10分前という結構ギリギリな時間で、沢山の知らない人が盛り上がっているのを見て「やば~、蚊帳の外じゃ~ん」とますます緊張。緊張のあまり、メガミ提出が終わったあとは、まるで初めて大会に参加するかのように、受付で渡されたカードリストをまじまじと見つめていました

その後、さすがにカードリストで30分潰すという計画は苦行だったので、周辺で盛り上がっている人たちのなかに混ざります。皆さん遠方からいらっしゃった、Twitterでは相互フォローの方たちだったみたいで「あ~!あの人か~!」って感じで挨拶します。

ちなみに、Rッコさん(予選ではご一緒に検討していた方)とはこのとき初めてお会いしましたが、「間違えてミスコンの会場に来ちゃったかな?」と勘違いしたぐらいイケメンだったことをここに報告しておきます。

そんなこんなでやっと緊張がほぐれてきたところに、トーナメント表が公開されます。

3-2-1. 1回戦 テトまるさん 傘面(玉)vs薙鏡(面)

お相手は関西の強豪テトまるさん、マジか~~~!!!
ユリナをはじめとするビートダウンの扱いに長けていることに加えて、1APレベルで検討を詰める用意周到さや「なぜ強いのか」を言語化できる合理的な思考、様々なメガミを握って優勝できる柔軟さまでもを併せ持っている方という印象です。

強い人の思考を辿れるという点で、テトまるさんのブログはすごくタメになるので、以前からよく読んでいました。特におすすめしたいのは、私が最も影響を受けているこの記事です。

今読んでも役に立つこと間違いないです。
強くなりたい人はマジで読んでみてください。

furuyoni-blog.hatenablog.jp

さて、そろそろ桜花決闘に移りましょうか。
お相手は薙鏡面(サイネ/ヤツハ/カナヱ)。縁杯での選出を拝見したことがあるのでそこまで驚きはしませんでしたが、薙鏡が終幕を叩き潰せるということで面Xを返せる、非常に柔軟性の高い組み合わせです。

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当然、こちらはカナヱをBANして薙鏡を返しますこのとき、メガミ公開の段階で「この三柱、仮面受かってないんですよね~」と口走るプレミをかましていました。対して、お相手は傘玉と傘面のどちらを返すかで非常に悩まれているみたいでした。

三拾一捨の3分間を目一杯使って、お相手が返したのは傘面。傘面の構築の知名度も加味すると決して勝てないマッチではないはず。
構築は以下のとおりです。

しこみばり/ふくみばり、ふりはらい/たぐりよせ、かさまわし、空想、脚本化、演出化、断行
ゆらりび、くるりみ、はらからのあまつそら

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『2-2-1. 後出し紫5ビート』で紹介した構築そのまんまですね。相手が甘えたら『はらからのあまつそら』で『残光』を持ってきて『ゆらりび』を叩き込みます。

桜花決闘としては、(ちょっとあやふやですが)初手に『断行』で相手を萎縮させて、『明転』を『かさまわし』2回で達成、赤3に入ります。とりあえず、これで『昏い咢』のライフ鏡映を合わせる場合は『薙斬り』を振ってくださいという顔をします。

その後は、『しこみばり』をオーラ受けされたあと、お仕置きをするための2/1『空想』に『音無砕氷』を切られますが、『かさわまし』によるリソースを活かすためにも、深追いはせずに間合い2での折衝に持ち込みます

このような状況になると、さっきの3/1オーラ受けによって『演出化』がライフに通りやすくなっているので、間合い2の『演出化』に『見切り』を切ってもらったり、『空想』をライフに通しながら、『はらからのあまつそら』での選択肢を増やすために宿し纏いと『かさわまし』でゲームを後ろに引っ張ります。

最終的には、『脚本化』で『桜飛沫(裏)』をセットしたあとに『演出化』と『ふりはらい』がライフに通ったことで相手がオーラ0ライフ1になったので『はらからのあまつそら』から『残光』と『あたらよちよに』を持ってきて、『残光』で相手の『昏い咢』をすっぱ抜きます

この時点で、
八相『石突』は対応『あたらよちよに』で勝てる
生きて返ってくれば『くるりみ』で傘を閉じて『ゆらりび』から『桜飛沫(裏)』達成による赤幕で勝てる
相手のフレアが8で『響鳴共振』から『律動弧戟』を打つには纏い宿しが必要だが、間合い4で攻撃する場合は対応『あたらよちよに』ケアでオーラ2を構えないといけないのでリソースが足りない

といった具合の盤面ロックが成立し、最後は『あたらよちよに』のケアを切ったお相手に、対応で通して勝ちました。

しっかりと検討されていたらかなり怪しいマッチでしたが、傘面でビートダウンを組む人があまり世界にいなかったので何とかなりました。

3-2-2. 2回戦 ますたーさん 傘玉(面)vs薙嵐(面)

お次は大会上位入賞の常連でもある、ますたーさんどうして巫鏡杯には全国レベルで強い人しかいないんですか?

新しいメガミが実装されたときに、最速で強い動きや面白い動きを編みだされているイメージがありますね。「たしかに理論上はそれが正解なのは分かりますが、本当にそれをやって勝つんですか?マジですか……」という気持ちにさせられることが多いような気がします。

実際、今回の巫鏡杯のレポートも独創性を感じられる非常に面白いものだったので、ぜひ目を通してみてほしいです

master-horiemon.hatenadiary.jp

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基本的な計算を間違えないという前提のうえで、大胆な眼前構築や、それによる桜花決闘中の大胆な動きが、非常に印象的な方でした。

お相手の選出は薙嵐面(サイネ/ライラA/カナヱ)。実を言うと、傘玉面がどうしようもない場合は使うことを検討していた三柱でもあります。薙嵐も嵐面もビートダウンの時点で幅広い対面を取れて強力なのですが、加えてしっかりと強度を持った裏択まで備えているので、こういう場に向いている三柱なのは間違いないです。

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こちらが返すのは薙嵐で確定なのですが、何が返ってくるかは正直分かりませんでした。とりあえず、傘面の終幕については赤6枚+『見切り』で薙嵐側が勝つことまでは検討できているので、傘面が返ってきたら紫5ビートにするつもりでした。

返ってきたのは傘玉でした。おそらくお相手は『追い風』『ふたり震える手を取ろう』からの『ゆらりび』を全力でケアしてくるだろうと考え、『桜花眩く輝かん』を軸にした構築を組みます

しこみばり/ふくみばり、しこみび/ねこだまし、ふりはらい/たぐりよせ、かさまわし、えんむすび、桜の双剣、桜吹雪
くるりみ、ひとり目覚めて(→桜花眩く輝かん)、四季はまた廻り来る

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『桜花眩く輝かん』を軸にするので『ふりはらい/たぐりよせ』『かさまわし』『えんむすび』『ひとり目覚めて』『四季はまた廻り来る』あたりは確定です
薙嵐自体が2/1や1/1を沢山振って打点を取る二柱であるためにオーラ5を維持したいことや、『ゆらりび』をメタって後ろ寄りで眼前構築をしてくるだろうという読みから、間合い5あたりでの折衝で活躍する『しこみび/ねこだまし』を採用しています

あとは、八相で『八方振り』を使われた返しにライフを取れる可能性のある『しこみばり』『桜の双剣』『桜吹雪』を採用していざ勝負!って感じでした。

後ろに張り付く場合、『大嵐』は入っていないと考え、ダストを回収されるのが嫌だった私は、2T目に『ひとり目覚めて』から『かさまわし』を使ってダストを回収します
そのあと、間合いは後ろの方で膠着状態になりますが『風走り』から『八方振り』『薙斬り』とフルパンされた場合に『桜花眩く輝かん』を構えられるか怪しかったので、『四季はまた廻り来る』から『標をたどり』を引いて『桜花眩く輝かん』を3T目に構えます

その後は、相手に前進してほしいけれども、間合い5~6でターンを返されるなら傘は閉じておきたいというジレンマを抱え、折衷案として間合い6~7で『しこみび/ねこだまし』を振って浮きます。しかし、ここは『無音壁』や『衝音晶』で上手くライフを守られてしまいます。

その後はまっとうに桜花決闘が進み『桜花眩く輝かん』が育ってくると、今度は『氷雨細音の果ての果て』の圧力が出始めます
『獣爪』や『流転爪』が入っていないことはこの段階でほとんど透けていたので、一旦オーラ5でしゃがむために『ふりはらい』間合い1へ潜ろうとしますが、対応『衝音晶』と返しの『無音壁』でさらにきつい状況になります。

たしかここ辺りで長考しますが、『見切り』ケアで間合い4まで後退して『桜花眩く輝かん』を振ります。しかし、最終的に打点はとれず、返しにフルパンされて負けです。

明らかな敗因としては、「『ゆらりび』構築をメタってくるだろう」と予想したにも関わらず「『氷雨細音の果ての果て』をケアする」という矛盾した動きを撮ってしまったことだと思います
また、『見切り』についても結局は山札に入っていなかったわけで「1フレアならあとで補充できるから、手札を1枚切らせれば返しの攻撃も弱くなるだろうし一旦間合い3で振ろう」という判断ができていないことも良くなかったなあ、と思います

4. 終わりに

こんな感じで、最終的には良く言えばベスト8率直に言えば2回戦負けで私の巫鏡杯は終わりました。
皆さん非常にお上手だったので、誰が優勝するのか最後まで分かりませんでした。準決勝、決勝、そして閉会式などをより近くで楽しめたというだけでも、非常にありがたい一日でした(しかも無料、最強か???)
あと、Twitterでは見かけていたけど、リアルでお会いするのが初めての方ともお話ができて、非常に楽しかったです!!

まあ、本選に出た人のなかで一番検討をサボってしまっていたと思うので、結果についてはとやかく言う資格がないというのが正直なところです。
後悔があるとしたら、せっかくフィーチャーテーブルに選ばれたにも関わらず、見どころの全く無い桜花決闘を流してしまったことぐらいですね。負けるにしても、もうちょっと傘玉の強さを見せたかったなあ、という気持ちが若干あります

まずは、巫鏡杯を開催するために予選から様々な準備を進めてくださった関係者の皆さまと、私の検討を手伝ってくれた皆さまに御礼を申し上げたいです。誠にありがとうございました!

ブログを書き始めてから1年と9ヶ月程度と、思い返すと非常に遠回りだったとは思いますが、「勝つためにふるよにを頑張った!」と胸を張って言えるような実績を得られて、なんだかこよばゆい感じです。

もちろん、卑下するつもりもありませんが、今回のは様々な噛み合いによる結果だとは思います。これからも、慢心せずに検討して、楽しんで、時々ブログ記事として皆さまと知見を共有できたら幸いです。

同卓することがございましたら、これからもよろしくお願いします!!

考察の内容の関係の有無を問わず、気になった点やご意見、ご指摘などがございましたら、このブログのコメント欄か、私のTwitterアカウントまで持ってきてくださると、非常にうれしいです。
この記事の画像は「ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME」から拝借したものを使用しております。
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巫鏡杯神奈川予選レポート!傘玉面(ユキヒ/ホノカA/カナヱ)

こんにちは、Zicoです。

この記事では、5/9に私が参加した巫鏡杯予選のレポートとなります。
選出は傘玉面(ユキヒ/ホノカA/カナヱ)で、無事に4-0で本戦出場の権利を獲得できました。オフライン・オフライン問わず、検討に付き合ってくださった皆様のおかげです。本当にありがとうございました

それでは早速、事前準備から当日の桜花決闘まで、お話していきたいと思います。

事前準備

はじめに、私が傘玉面を使うまでに至った経緯をお話します。
まず、私は2月中旬から本格的にX玉面の検討を始めました。

理由としては、
玉面の検討が進み、最終的に玉面にはおよそ5通りの戦い方があり、そのどれもが高水準であることが判明したため。
勾玉と仮面のスペックが高く、そのどちらかが返ってくる時点で幅広いメガミに対して微有利以上の勝負を仕掛けられるため。
勾玉も仮面も新しいメガミであり、新参の私でも検討を詰めればベテランの人に対してもつけ入る隙があると考えたため。

といったものが挙げられます。

2~3月のコロナ渦でもそれなりにモチベがあったので「経験の差を埋めるなら今しかない」の精神で色々なメガミを片っ端から試しました。ちなみに、私が一番使いたかったユリナは、古玉面が解散した時点で諦めて季節戦で使う決意をしました

しかし、どのようなメガミを入れても苦しいマッチは発生してしまい、3月中旬~4月上旬の間はスランプ気味でした。ある日そんな私に天啓が降りました。

傘玉面、これほとんどの玉Xに三面有利じゃね?」と。

そのとき思いついたのが、傘玉のこの構築です。
しこみばり/ふくみばり,ふりはらい/たぐりよせ,かさまわし,ひきあし/もぐりこみ,桜の双剣,桜吹雪,指揮
くるりみ,ひとり目覚めて,四季はまた廻り来る

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「ふりはらいやえんむすびは桜花と相性がいいのでは?」という思いつき自体は3月中旬からありましたが、手札のキープが難しいことからあまり考えてはいませんでした。しかし、それ以外にも

・初手2宿しひとり目覚めてかさまわしエンド
・かさまわしのおかげで萎縮やダスト散らし耐性◎
・かさまわし前後の任意のタイミングで桜花再起
・ふりはらいで衝音晶ケア
・ひきあしで0/2桜花、もぐりこみで間合い3桜花ケア
くるりみ四季めぐで震える律動弧戟ケア
・切札構成的にフレアをそこまで構える必要がないため、影の両手をノータイムでライフ受けできる

といった小ネタが次から次へと降ってきて、そのどれもが有用であることが判明しました。また、ひきあし/もぐりこみで、Shield Chargeや毒針などの強力な単間合いの攻撃もケアできることから、勾玉や仮面をメタれる三柱を持ってこられても戦えそうであるとも考えました。

しかし、ここで別の懸念事項が生まれます。

「終幕の傘面、殴られたら普通に沈まね?」と。

一人回しで試しに刀鏡を相手にしてみると、たまゆらふみの修正が重く、思った以上にペラいことが判明しました。

そこで、くるりみとあたらよちよにを構えながらうまく戦えないか考えていたところ、再び天啓が舞い降りました。

「Zicoよ、裏明転から黄幕はらりゆきをするのです」と。

そのとき思いついたのがこの構築です。
しこみばり/ふくみばり,ふりはらい/たぐりよせ,かさまわし,ひきあし/もぐりこみ,空想,脚本化,演出化
はらりゆき,くるりみ,あたらよちよに

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かさまわし+Xで裏明転を達成して、あとは3/2はらりゆきをメイン打点に対応切札2枚+ひきあし/もぐりこみで圧殺するという単純な構築です。しかし、これまた優秀で、終幕が辛い(≒攻撃力が高い)相手やゆらりび耐性のある相手に流用可能であることが分かりました

こうして二回の天啓を授かった私は、後の神奈川傘玉面三銃士の一員としてTwitterでこのブレークスルーを喋りたいという自己顕示欲と戦いながら傘玉面を詰めていくことにしました。

一人で発生したブレークスルーのため、実用に耐えうるかはかなり半信半疑でしたが、何だかんだで予選当日までの勝率は8〜9割程度あり、メタられない限りは4勝が可能なスペックであると判断して選出を確定しました。

予選当日

予選当日の朝、私は一つ結構ヤバいプレミに気づきます。

「ミラーマッチを全く検討していない!!」と。

数日前のフリプ会で、神奈川予選に参加する人が傘玉面を使う予定であることを観測しておきながら、私は前日に千葉YS大会(完全戦通常選択)に参加し、案の定しょーもないプレミで決勝負けしていました。

結局、私は昼飯の時間を献上する覚悟でギリギリまで家のノートPCで一人回しを行い、会場に着いたのが開始8分前でした。

その後は何とか気を落ち着けて、昨日みたいなプレミはしないと固く決意して初戦に臨みました。

1戦目 vs炎戦面(ちゃっぴーさん)

1戦目は去年の矢向大会でほぼ毎週対戦していたちゃっぴーさん。事前検討の精度が高く、毎回ちゃんとした二柱あるいは三柱を持ってくるタイプの方なのでかなり緊張しました。

双掌繚乱にて渡されたのは炎戦面。本来は炎面がボトムのはずですが、こちらは傘玉が終幕にもよちよににも受かっていないことから、何をBANするか少し悩みます。
ただ、炎戦玉対面の検討にて炎戦は間合い5に張り付いて桜花で結晶を割れば勝てることが分かっていたので、素直に炎戦を返すことにしました

返ってきたのは傘玉。あとは、誘導前からの炎天や熊介、スカイマによる頓死といったプレミをケアして検討の再現を頑張るだけです。

実際の構築はこんな感じでした。

しこみばり/ふくみばり,ふりはらい/たぐりよせ,しこみび/ねこだまし,かさまわし,ひきあし/もぐりこみ,桜の双剣,桜の翅
くるりみ,ひとり目覚めて,四季はまた廻り来る

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毎ターン湧く3リソースで間合い5まで下がり、しこみび+かさまわしでオーラを補充しながら桜花を打ち、間合い5で桜花を再起する。これを相手の結晶が割れるまで繰り返します。
フルバーストは一巡一回しか飛んでこないうえに、間合い5ならしこみび+かさまわしでオーラも余裕で回収できるので、お守りによるケアはしません。また、しこみびに誘導を切られた場合は、次の再構成まで設置誘導炎天のケアが不要になるので、熊介にだけ気をつけてあとはのんびり桜花を打ちます。

あとはスカイマによる連続攻撃が議題に挙がりますが、それらは四季めぐとくるりみかさまわしで余裕で耐えるのでモーマンタイです。

途中で宿しや萎縮によってリソースが怪しくなりましたが、桜の翅を使って上手く誤魔化し、再構成で結晶を割った相手がイチかバチかでスカーレットイマジンからの連撃をしかけますが、四季めぐが非常に偉く耐えきって勝ちでした。

炎戦玉で炎戦返しを提案してくれた○○さんに感謝。(○○さんのまま原稿を放置していたら、マジで誰だったか忘れましたw)

2戦目 vs銃騎鏡(kmさん)

2戦目はkmさん。Twitterのいいね欄でよく拝見する方という印象でした。

S5-2で刀騎鏡を使っていた身として、騎鏡は傘がきついことをよく知っているので騎鏡を返します。予選前日に傘玉面の同志である悠裏さんとDMで話をしたマッチでもあり、一応簡単な一人回しはやっていました。その結果、傘玉が返ってくれば桜花ルートで裏目がほぼないことまで確認済みでした。

返ってきたのは傘面。終幕はForm:GARUDAからの連続攻撃が怖いので、ここで対応切り札を2枚構えられる黄幕はらりゆきの出番になります。
構築は上述の構築そのまんまです。

しこみばり/ふくみばり,ふりはらい/たぐりよせ,かさまわし,ひきあし/もぐりこみ,空想,脚本化,演出化
はらりゆき,くるりみ,あたらよちよに

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1~3T目に位置取り、4T目に鼓動、5T目に裏明転をセットし、以降はのんびりとしたゲームが続きます。3巡目ぐらいに空想+かさまわしで構想を進めて黄幕に入り、最後はリソースがボロボロになった相手に1/2たぐりよせ、1/3ふくみばり、2/2よちよにを振って5点リーサルで勝ちでした。

ここまでは事前検討の範囲内。この調子で頑張ろうといった気持ちでした。

3戦目 vs傘玉面(えめらいむさん)

ど う し て

実は会場に着いてすぐ「どうしてZicoさんミラーの検討しちゃったんですかー!」とアリさんマークもびっくりな話をしていました。真面目にやってこなかったからよ。

傘玉は終幕に間に合わないので、もちろんこちらのBANは仮面。肉眼で見なくても3分後の未来が予知できたため、BAN決定の段階でお互いに傘玉のカードを並べてスリーブ傷の確認を始めます

当然、約束されし傘玉ミラーです。構築じゃんけんをしましょう。

しこみばり/ふくみばり,ふりまわし/つきさし,桜の双剣,桜吹雪,桜の翅,桜花のお守り,追い風
ゆらりび,ひとり目覚めて,四季はまた廻り来る

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たぐりよせはお守りで打ち消されるので、ゆらりびの起点としては信頼できないうえに、先にたぐりよせを打つと相手が先につきさしの権利を持つことになって癪なので抜きました。しこみばり+桜の双剣+桜吹雪で1点、つきさしで2点、震えるゆらりびで5点、再構成2点が目標です。
相手が桜花軸の場合は桜吹雪の枠をたぐりよせ、四季めぐの枠を満天にすることで、たぐりよせからの満天でダストを枯らして完封できることは確認済みでした。

しかし、一人回しをしている限り、たぐりよせや満天を入れた構築はお互いが震えるゆらりび軸を取った場合にガン不利になることが判明します。この辺りで結局は構築じゃんけんであることを悟りましたが、世間では桜花軸があまり信用されていないことと、えめらいむさんが更地大好きマンであることをふまえて、お相手の構築は震えるゆらりび軸であると決め打ちします。その結果、上記の構築になりました。

お互いにひとり目覚めて2纏いから間合い10に張り付き、何だかんだで前進してからはお互いにしこみばりをライフ受け。あとは先につきさしをライフに通したほうが勝つ展開に。しょーもな。
ちなみに私は傘を2回開き忘れ、お相手にノーリスク間合い0着地をゆるしてしまいました。しょーもな。

お互いにつきさしをお守りで止めるという最高のゲーム体験が続きますが、桜吹雪のおかげで道中の打点はこちらが1点多く、お相手のタイムリミット(ライフ6+山札0枚、ゆらりび+2焦燥が受からないので負け)が先に訪れます。私は何とかライフ6+山3枚にしていたので、四季めぐで1/1をオーラ受けすることでギリギリ耐えて、トップから桜の翅と追い風を引くという黄金ムーブを達成したので勝ちました。

控えめに言って二度とやりたくありません。神奈川傘玉面三銃士代表として決勝に臨みます。

4戦目 vs兜玉面(いずさん)

終戦はいずさん。4月上旬に横浜YSでサシで5時間ほどぶっ続けで検討したことがあり、Twitterで「†対戦よろしくおねがいします†」とツイートしたら現実になってしまいました。やはり沈黙こそが金。

兜玉の震えるルートについては、四季めぐ+くるりみ+かさまわし+槍兵にひきあし/もぐりこみで4~5点ほどリーサルを落とせることは検討済み。桜花合戦ならかさまわしとひきあし/もぐりこみの差でかなりの有利が付くはずなのでノータイム兜玉返し。

傘面返ってきたらどうしようか2分50秒ほど考えていたら、返ってきたのは傘玉でした。プレミさえしなければ勝てるマッチです、頑張りましょう。

しこみばり/ふくみばり,かさまわし,ひきあし/もぐりこみ,えんむすび,桜の双剣,桜吹雪,指揮
くるりみ,ひとり目覚めて,四季はまた廻り来る

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ふりはらいは撃ち落としのカモなので抜きました。

桜花決闘自体については、お相手が積極的にライフ受け+纏い宿しを行うことでダストが枯れ、6/2桜花を閉じれない展開のまま相手のライフが1になります。
後がないお相手が震えるこの旗でリーサルを決めに行くも、戦場からの2/2撃ち落としがくるりみ+かさまわしで止まり、槍兵もひきあし/もぐりこみで外れたことからライフが4点ぐらい残り、ゆっくり桜花を閉じて6/2ぶっぱで勝ち。

このようにして、無事4勝からの本選出場の権利を獲得しました。

最後に

以上が神奈川予選レポートとなります。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

やはり、全ての試合で事前検討していたマッチを引けたことが大きな要因だったかなと思います。正直、銃や書を相手にする場合の知見は少し足りていなかったので、本選までに検討を詰めていきます。

考察の内容の関係の有無を問わず、気になった点やご意見、ご指摘などがございましたら、このブログのコメント欄か、私のTwitterアカウントまで持ってきてくださると、非常にうれしいです。
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リーサルは突然に~偽装終幕のお話

どうもお久しぶりです、Zicoです。

ちょうど二日前に巫鏡杯の予選が全て終了しましたが、いかがお過ごしでしょうか?恥ずかしながら、私はTRPGが楽しくてあまり遊んでいないというのが実情です。

~ここから言い訳タイム~

以前Twitterで書いた恐社兜の記事は、社兜の切札がかなり無味である*1ことが判明し、筆が止まっていました。
さすがに予選の直前にガチの記事を書くのも少し下品かなあ、という気持ちになり、微妙な状態が続いておりました。

~ここで言い訳タイム終了~

というわけで一通り予選が終わった今、ちょうどいい塩梅の記事として、偽装終幕について書きたいと思います。偽装終幕自体は私の造語(近い意味で同じような単語を使っている方は多いと思います)なので、「それが何を指すのか?」というところから話を始めたいと思います。
最後まで読んでいただけると幸いです。

1. そもそも偽装終幕って何?

便宜上、この記事では偽装終幕を以下のように定義します。

『終幕で勝つという選択肢を残したうえで赤3→紫5→赤3と構想を進め、相手が隙を見せたときに攻撃して相手のライフを削り切ること』

つまり、
・右の最短ルート以外での終幕
・終幕に必要なパーツまで攻撃札にした(≒心理戦で相手をひっかけることを前提にした)構築
といった話はこの記事では考慮しません。ご了承ください。

次に、ビートダウンとして見たときの赤3→紫5→赤3の優秀な点を説明致いたします。

2. 赤3→紫5→赤3と幕を進める利点

終幕をするという観点から見た場合のメリットは、「二回の試練を突破する必要がある代わりに、最短で終幕を迎えることができる」が最も大きいです。たまゆらふみ』がエラッタされたことで、少ない構想で終幕できることの優位性は更に上がったと言えるでしょう

対して、ビートダウンとして見たときのメリットはどうでしょうか。色々あると思いますが、私はこういったものがあるのではないか、と考えています。

2.1. カナヱの攻撃札のスタッツ

全体的に幕の値が大きく、『空想』のスタッツが赤3では2/1、紫5では3/1となっています。これは、他の攻撃札と組み合わせると、十分なライフ圧を出せるスタッツと言えるでしょう。
他の幕の進め方を取るとどうしても0/1や1/1の瞬間を作ってしまうので、一巡目の構想達成に使ったあとでも安定して高いスタッツを得られるのはメリットだと思います

また、紫5では『演出化』も強化され、間合い2で使える2/2という安直に強いスタッツを持つ攻撃札になります。紫5→赤3の1点バーンによるリーサルを組み合わせることができないのは惜しいですが、それでもテンポリードを取って2/1をライフに通していく上で非常に活躍してくれるでしょう。

このように、カナヱの攻撃札のスタッツが安定して高いのが赤3→紫5→赤3と幕を進めることによるメリットその1です

2.2. 一巡目の『封殺』が輝く

封殺!バイト!
『封殺』というカードですが、赤幕に到達していると展開中に通常札の使用を制限できるようになります。そして、『封殺』展開時の宣言は、オベリスク巨神兵』でも何でも現在の幕に関係なく行えます。
したがって、これらを組み合わせることで、
①『封殺』で通常札を宣言
②手番終了時に赤幕に移動
③相手のターンには通常札が封殺されている
という状況を作ることが出来ます。これはヒミカの『ラピッドファイア』やヤツハの『星の爪』などと合わせると結構役に立つことの多い流れです。

そして、上記の流れを一巡目に唯一行えるのが、構想ボードの右側の赤3ルートというわけです。『空想』からダストを作って展開できると流れがスムーズなので、実行するときは意識してみましょう。

このような、ビートダウンとしてのメリットを活かして、急襲的にリーサルを取るのが偽装終幕の基本的な考え方です。
次に、実際の構築がどのようになるのか、具体的な組み合わせも使いながら説明致します。

3. 偽装終幕の構築

基本的な構築は、下記の通りです。自由枠には、基本的にカナヱの横に沿えたメガミのカードを採用します。
空想/脚本化/断行/自由枠A/自由枠B/自由枠C/自由枠D
ほかげきらぼし/はらからのあまつそら/自由枠E

偽装終幕を成立させるうえでカナヱの横に求められるのは、
①構想を進める上で欠かせないカードがそろっている
②攻撃札や攻撃札の使用をサポートするカードが構想を進める際にも役立つ
③余った枠に入れることのできる攻撃札が優秀である
といった特徴を持ったメガミです。これらのなかでも、数字が小さい項目ほど優先順位も高くなります。

では、そろそろ具体的な構築の話に入ろうと思います。

3.1. 鏡面(ヤツハ/カナヱ)

星の爪/昏い咢/鏡の悪魔/意志/空想/脚本家/断行
六葉鏡の星の海/ほかげきらぼし/はらからのあまつそら

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終幕の場合は以下のとおりです。
1~2T:『意志』と『空想』で『明転』を達成
3~4T:再構成で『鼓動』を達成
5T:『はらからのあまつそら』で『幻影歩法』『たまゆらふみ』を持ってきて『位置取り(裏)』を達成
6T:『ほかげきらぼし』で『桜飛沫』を達成
7T:たまゆらふみ』と『六葉鏡の星の海』で『桜飛沫(裏)』、あるいは『幻影歩法』と『ほかげきらぼし』で『位置取り(裏)』を達成
構想のセットには、『脚本化』→『断行』→『脚本化』→『脚本化』or『断行』→『たまゆらふみ』がオススメです。

『鏡の悪魔』は基本的に手札に抱えておき、ライフに当たりそうなときはぶっぱします。その後は生きていればフルリソでターンが回ってくるはずなので、『はらからのあまつそら』から手札の『断行』か『鏡の悪魔』を弾いて、欲しいカードを持ってきます。候補としては、
・『演出化』
・『寄花』+『四葉鏡のわらべ唄』
・『封殺』+『双葉鏡の祟り神』or『あたらよちよに』
などが挙げられます。ここは場況に応じて考えましょう。

自分の保有しているリソースや、盤面の状況によって殴る強さを調節できるのが一番大きなメリットだと思います。その代わり、ヤツハの鏡映と『はらからのあまつそら』による膨大な選択肢が組み合わさるので、リーサル時に最大出力を発揮する難易度は比較的高いと思います。

また、ヤツハの攻撃札のデメリットの都合から、リーサルを取り損ねた場合は基本的に負けます。あくまで終幕を地道に進めていき、相手が終幕ケアで何らかのアクションを起こして守りが手薄になったタイミングで叩き込むのが理想です。

3.2. 兜面(ミズキ/カナヱ)

反攻/撃ち落とし/防壁/制圧前進/空想/脚本化/断行
三重膝丸櫓/ほかげきらぼし/はらからのあまつそら

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終幕の場合は以下のとおりです。
1~2T:『位置取り』を達成
3~4T:再構成で『鼓動』を達成
5T:『ほかげきらぼし』で『桜飛沫(裏)』を達成
6~7T:『制圧前進』で『粒立て』を達成
8T:『三重膝丸櫓』『槍兵』と適当な攻撃札を使って『殺陣(裏)を達成』
構想のセットには、『脚本化』→『断行』→『脚本化』→『たまゆらふみ』→『たまゆらふみ』がオススメです。なお、実は上記の構想で回すと使い回しがないので、上振れた場合は『たまゆらふみ』の代わりに『あたらよちよに』を持ってきて『殺陣(裏)』を達成しやすくすることが出来ます。

基本的な考え方は鏡面のページと同じです。『三重膝丸櫓』と『槍兵』があるので、思っているよりは火力が出ると思います。
『はらからのあまつそら』で持ってくるのは基本的に『演出化』と『あたらよちよに』ですが、状況次第では『戦場』を考えてもいいと思います。

構想まわりについては、試練以外については比較的自由度が高いと思います。最初の『位置取り』で『制圧前進』の2前進1徴兵(『槍兵』)を使うと、紫5でもリーサルを取りやすくなるのでオススメです

打点を追い求めるなら『陣頭』もありますが、さすがに終幕ルートを取るときに悲しくなるのと、『反攻』を強化できる可能性を上げたほうが強い(『盾兵』を切るとザルになるので中盤~終盤は少し苦しい)ので、『防壁』のほうが安定すると思います。

3.3. 恐面(トコヨA2/カナヱ)

畏掠め/詩舞/要返し/風舞台/空想/脚本化/断行
久遠ノ花/ほかげきらぼし/はらからのあまつそら

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終幕の場合は以下のとおりです。
1~2T:『空想』と『詩舞』で『明転』を達成
3~4T:『ほかげきらぼし』や再構成で『鼓動』を達成 5T:『ほかげきらぼし』で『桜飛沫(裏)』や、『風舞台』で『位置取り(裏)』を達成
6~7T:『要返し』で『粒立て』を達成
8T:たまゆらふみ』から『久遠ノ花』で『桜飛沫(裏)』を達成
構想のセットには、『脚本化』→『断行』→『脚本化』→『たまゆらふみ』→『たまゆらふみ』がオススメです。

一見すると打点はなさそうですが、『はらからのあまつそら』から『梳流し』と『常世ノ月』を持ってくることで、
・赤幕二回と『ほかげきらぼし』二回で4点
・『梳流し』で1点
・『畏掠め』で1点
・『久遠ノ花』で1点
・再構成2回で2点
対応を考慮に入れなければ9点取ることが出来ます。ここに、『断行』からの『鼓動』をケアしたり、フレアを確保するためのアグロ再構成などが噛み合うと、気がついたらライフが全て溶けているという現象を起こすことが出来ます。

終幕についても、もう少しターン数に余裕がある場合は『要返し』を活かして再構成を遅延するという方法も取れると思います。
また、-/1を重ねるという打点のとり方を目指すため、偽装終幕を成立させるために割くスロットを最小限に抑えられるというメリットがあります

4. 偽装終幕の欠点

ここまで、偽装終幕のメリットと構築についてお伝えしましたが、最後に、偽装終幕を狙う上で注意すべき点をまとめてこの記事を終わりにしたいと思います。

4.1. 従来の終幕構築よりも紙

具体的な構築例を読んでくださった方はお気づきだと思いますが、どの構築も『封殺』が入っていません。理由は単純で、リーサルを取るための攻撃札などを入れた結果、枠が足りなくなったからです。

相手の火力が高い場合は、大人しくビートダウン一本に絞って戦うか、終幕でも気合を入れて特化構築を組みましょう。

4.2. 従来の終幕より不安定

『はらからのあまつそら』は裏の選択肢を用意する上では重要なカードですが、この効果で選んだカードを最初に入れるよりも2フレア浪費していることになります
また、偽装終幕の構築の場合、リーサルを取るときにフレアを浪費しないプランを取れるように、あらかじめ攻撃の切札を採用することが多く、『たまゆらふみ』は『はらからのあまつそら』で持ってくることが多いです。

そうとなると、一巡目の引きが事故ったときや、山札や手札に妨害をされたときのリカバリー力が減少します。また、相手がフレアなどのリソースを破壊したり、萎縮を撒いてくる相手だったりすると、2フレアの差が重くのしかかってきます。

特に、相手に『封殺』を打たれたときの対応力がかなり減少するので、仮面のハーフミラーの場合は終幕一本に絞ったほうがうまくいきやすいです
ちなみに、その場合でも『はらからのあまつそら』は相手の『封殺』をくぐり抜けて別の選択肢を作れるカードなので、上手く扱えるようになるとリカバリーしやすくなるのでオススメです。

5. 最後に

偽装終幕についての記事は以上となります。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

たぶん来月とかになれば少しずつモチベが湧いてくると思うので、ご縁がありましたら対戦よろしくおねがいします!

考察の内容の関係の有無を問わず、気になった点やご意見、ご指摘などがございましたら、このブログのコメント欄か、私のTwitterアカウントまで持ってきてくださると、非常にうれしいです。
この記事の画像は「ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME」から拝借したものを使用しております。
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*1:社交のカードを増やすと『ひらりおり』を上手く活かせなくなり、兜のカードを増やすと『天主八龍閣』が活かせない。しかみ、切札枠の余り具合に対して通常札枠はすごく足りない。